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月兎紬
2024年6月25日 01:58
終わり紅の頬を伝う思い出すだけで今でも痛む切り傷さえも残しておこうさよならなんて認めないみんな諦めて生きている夜明けを寝ぼけて見つめてる借り物の夢が剥がれても生きたいなんて思わないならなぜそこに涙は流れやれ恋だ嘘だと謳うのさ群青色に立て篭もる僕はさよならなんて認めない了解
2024年6月24日 00:53
怖くて羽根も開けない飛ぶ空があるかもわからない錆びた釘が抜けないように鯨の群れに隠れるように愛が何かと叫んだら誰が答えてくれるのか帯電しては知らないふりでなかったことにしてきたな画面に残る言葉の雨を記憶に積もる想いの山を心に居座る貴方の影をなかったことにできたとて了
2024年6月22日 02:39
たい焼きを半分こする時は尻尾側で構わない立方体のチーズケーキなら対角線で等分がいい藍染の茶碗お揃いにしてもきっといつか割れてしまうから発泡酒でもノンアルコールでも二人で交わせる夜がいい言葉なんか一瞬で気持ちなんか一時でだから僕は勘違いしよう永遠はここにあったと言おうそしてそのまま誓いを立てよう神様も眠る深夜25時了
2024年6月20日 23:55
綺麗事を言うのなら汚れた服を着たままで百年の孤独歌うなら本当の孤独を知ってから人の痛みを憂うなら背中の傷を晒したままで心の炎を燃やすなら周りの臓器が焦げつく程に誰かを背負うつもりならわらじも要らぬ覚悟にて詩人の声を聴くのなら文字が見せない裏の裏まで仔猫を待ち伏せたいのなら路上駐車でライトを消して了
2024年6月19日 22:52
筆跡で愛を描けども切先が肌を切り裂いて紅く流れるそれを見てとかく愛だと勘違い真っ先に君に伝えたいきっかけなんてなんでもいい深く憐れむ誰かなんかより近く隣で微笑む君に電気を消して目を閉じて耳も塞いで梯子を降ろし一歩一歩降りて行こうずーっと心の奥深く一切合切混ぜて仕舞えばすーっと言葉が導いて了
2024年6月18日 23:42
可視ばかりを求めては愛をわかった気になってダイナミックな言葉でもって見えない君を希う会いたがりと知りながら差異を測った輪になったプラスチックな心はもっと会えない時を慈しむ同じ円を描いた僕らのズレた一ミリの内心は絶えず崩れて揺れ動き消えず痛んで擦り切れて了
2024年6月18日 01:37
雪が似合うねって君が言うから私は溶けずにあれから数年月が光るのって太陽があるから私は溶けずに君をなくしても横断歩道信号の下ぽつりと伸びる一人ぼっちの影に思い知らされる青空の下重さで伸びる淡い期待と髪にやぁ元気にしてるかい?まぁそんなもんだよね私はなんとかやってるよそう言えたらいいのにね気づけばまたライトは赤くて私は動けずに君をみつめて了
2024年6月15日 23:21
ごめんねって春を歌ってありがとうって夏に焼けおはようって秋が吹いてもさようならって冬が積む目一杯を重ねたよ心の底から叫んだよ分かり合って朝が来て分かち合って夜が落ちつもりになって期待して積もり積もって蓋をしてもう一回と嘆いても光も届かぬ地面の底へ重なる羽根で大きく見えたの羽搏く音で夢から醒めたの了
2024年6月15日 01:39
深海まで沈んだ僕は光も忘れ涙も果ててそもそもとっくに目は潰れていて肺にまで愛が流れ込んでは酸素も自由も泡と消えてく限界まで弾んだ胸じゃもう1ミリも浮かべなくってそもそも僕は助かりたいのかこの愛という名のビーカーの底で血も骨も溶けて混ざりたいのかこの海の最も暗い部分を君の両手が掬い上げたならこの僕の最も弱い心を君の両目が映し出したなら了
2024年6月13日 21:59
アパートにいれば大丈夫雨も風も言葉も孤独もまるで存在しないみたいぬるいコーラに氷を沈めて炭酸の泡が纏わりついてもきっと僕は生きていけるさアパートフロムユーだって愛もキスも温度も思い出もまるで幻だったみたい気づけば溶けて色も薄まり閑散とした心も沈んできっと僕ら終わってるんだこんなに壊れた部屋の隅っここんなに離れた世界の端っこ了
2024年6月12日 23:41
涙がひとつ溢れて気づけばそれは不透明で僕は慌ててたくさん泣いたどれも確認してみたけれど透明なものは一つもなくて僕はやっぱりたくさん泣いた窓から射し込む陽の光が涙の海に反射して歪(ひず)んだ虹が揺れては弾け過去から伸びた影の長さも未来の分だけ千切れては七色の後、笑顔に染まる了
2024年6月9日 14:14
歌を歌っているつもりがどうやら君を苦しめていたようだ餞でもなんでもなく、ただ君を笑顔にしようとただそれだけだったのにタイルが割れて壁が滲んでカーテンも千切れ暖炉も崩れこの部屋以外碌でもなく、当て字にでもしておかないとまだそれ以上を期待するから写真ももう燃やしてしまおう記憶ももう潰してしまおうどうせ文字は消したところで錆びた釘のように抜けないけれど了
2024年6月7日 23:59
雨季の青空湿気を纏い心は晴れず肩を落とした一晩眠れば元通りだと甘く描いた分だけいっそう月の星空眠気を誘い瞼は落ちて心を鎮める昨晩感じた深淵な闇も淡く滲んでふわりと散ってく空と月と星で満たされて僕の心は季節に交わる夏が夢が君が生き返り夢の続きが無限に想える了
2024年6月6日 01:27
わだかまりをトースターにバターをのせてハチミツかけてくだらない話をしながらコーヒーと一緒に流し込み飛行機の音で窓の外見れば晴れ渡る青に白い海もう大丈夫と笑い合ったら龍の背中に飛び乗ってはしゃぐあなたの横顔につられ交わすくちづけ甘すぎて了