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【読書感想5】「陰の実力者になりたくて!04」

 今回読んだのは筆者が愛してやまない陰の実力者になりたくて!の第四巻。半年前(2023年末)にアニメが放送され映画化が決定されたホットな作品の一つである。 ※ネタバレ注意 あらすじ 作品解説  この陰の実力者になりたくてという作品は、割と純粋ななろう小説である。だが俺ツエーの嫌味成分がない。それは主人公のシドがクセモノだからだ。  陰で暗躍する実力者になるため己を鍛え続けた先に核という越えられない壁を見たシドは、自らが核になることでそれを克服する(?)。そして異世界で絶対

    • 【読書感想4】「夏目漱石ファンタジア」

      ※今回もネタバレを含むので注意。 はじめに  今回読んだのは、零余子著、第36回ファンタジア大賞受賞作「夏目漱石ファンタジア」。  以前から夏目漱石が(女体化して)転生することがネットで話題になっていたが、内容もそれに劣らず尖りまくっていた。 作品の概要1  まず作品の概要を裏表紙から引用。 作品の概要2  この作品はファンタジア文庫から出たファンタジー作品でありながら、脳移植という衝撃的な事実をいきなり突きつける。  夏目漱石が女体化して主人公になるというだけで

      • 【読書感想3】「人類すべて俺の敵」

        ※今回も少なからず作品のネタバレを含む点に注意。 はじめに  今回読んだのは第28回スニーカー大賞を受賞した「人類すべて俺の敵」だ。  作品の内容および雰囲気はタイトルが如実に表している。  端的に言えば「中二病」である。それもシリアスなほうの中二病作品だった。個人的には十年くらい前の、なろうが出てくる前のラノベという感じがした。「ブラック・ブレット」みたいなノリかな?  つぎに、以下で内容の要約を示した。 要約 内容の概観  主人公の高坂憂人は魔王と呼ばれる少女

        • 【読書感想2】「スパイ教室01 ≪花園≫のリリィ」

          ※多少のネタバレが含まれる点に注意。  今回わたしが読んだのは第32回ファンタジア大賞を受賞した「スパイ教室」だ。  以下簡単にあらすじを紹介する。  かつてディン共和国にはとてつもない能力を持つ精鋭たちによるスパイチーム「焔」が存在した。「焔」は様々な任務をこなしてきたが、ガルガド帝国の研究施設から兵器<奈落人形>を盗み出す任務でクラウスを除く全員が死亡。残されたクラウスは、研究施設から兵器を盗み出す任務にリベンジするため、スパイチーム「灯」を結成する。しかしそのメンバ

        【読書感想5】「陰の実力者になりたくて!04」

          【読書感想1】「魔女に首輪はつけられない」

          ※軽いネタバレを含む点に注意。  今回読んだのは、第30回電撃小説大賞受賞作の「魔女に首輪はつけられない」。イラストレーターのイラストが非常にハイクオリティでそれだけでも購入する価値があると言えるが、内容もそれに負けてはいない。   国を亡ぼすほどの力を持つがゆえに捉えられ、首輪によって魔力を制限された魔女たちのいる世界。そんな世界でローグ・マカベスタは魔術犯罪捜査局の捜査官として日々魔術による犯罪を取り締まっていた。ところがある日、存在しないはずの<第六分署>へ転属させ

          【読書感想1】「魔女に首輪はつけられない」