contact tracing technology(接触追跡技術)に関する記事抄訳(900字程; VOA Learning English, Apr.15,2020)

(英文本文833words)

1.Appleと Googleは、協力して、コロナ感染者と(一定の)接触をした人のスマホを特定する技術を提供するとのことです。提供は5月半ばになります。

 Bluetoothワイヤレス技術を使い、一定距離に近づいたスマホの信号を記録します。そして、もし、ユーザーが新型コロナに感染し、データを他のユーザーにシェアすることに同意するなら、一定距離近づいたスマホユーザーに、感染の可能性を伝えることになります。(数か月後には、オペレーティング・システム自体にこの追跡技術を搭載する予定です。)

 同様の技術は、シンガポール、韓国、インド、中国、イスラエルなどでは、政府主導で既に提供されていますし、イギリス、ドイツ、イタリアでも開発が進んでいます。

2.もっとも、Googleや Facebookなどの主要なテクノロジー企業は、ここ数年、ユーザーのプライバシーを保護していないと批判されています。

 今回の新しいシステムでは、ユーザー・プライバシー関連の強力な保護機能を開発していると、Appleや Googleは言っています。

 2社は、今回の技術は、個人情報を特定しないし、ユーザーの移動も記録しないことになるとし、単に、ユーザーの機器がお互いに近くにいたというデータのみを記録し、それは、会社のサーバーには記録されない仕様ということです。

 第三者が検証できるように、2社の開発に関する情報を公開するそうです。

 また、2社は、(コロナが収束して)必要のなくなったときには、この追跡システムを切ることができ、政府が、感染者の情報を特定することはないとしています(英文中、主語がtheyで、それが2社を指すように読めるので、そう書きました。なぜ、ユーザーが追跡システムを切ることができるようにしないのか、その方がよりプライバシー保護になるのにとも思います。)。

3.最後に、技術は、それを使う人々が、企業が人々のプライバシーを保護すると信頼するときにのみ、効果を発揮するものとの指摘が紹介されています。

 また、技術を使えないないために(スマホを持たないために)、このシステムから取り残される多くの、社会の構成員が存在するとも指摘されています。

 今回のApple-Google技術は、最悪のプライバシーリスク・情報集中のリスクをやわらげたが、まだ改善の余地があると締めくくられています。


以上




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