ランゲージアーツに出会うまで(3)

第3章 30代(2) アメリカの小学校に行ってみる

さて、子ども向けの英語教室を開いて子どもたちに教えながらもそれが初めての経験だったので、教え方や教える内容を考えたり、使用する教材を手作りしたり・・・いろいろと試行錯誤しました。それから校門に立って生徒募集のフライヤーを配ったり、いろんな地区にポスティングしに行ったり、今までやったことのなかったことを自分1人でやってみて、苦しいながらも自由にできる楽しさも感じていました。

そうこうしているうちに、あることにものすごく好奇心が湧いてきたんです。それは何かと言うと、

「英語圏の小学校ってどんなことをやってるんだろう?」

ていうことだったんです。

一度好奇心に火がつくといてもたってもいられなくなる性格なので、アメリカの小学校の先生達が集まってるサイトだったと思うんですけど(もう名前も思い出せないくらいなんですけどね・・・)、そこで何人かの先生に日本から「2週間ぐらいなんだけど体験入学させてくれませんか?」ってメールを送ったんですね。

(英語圏といえば、彼がいるイギリスでもよかったんですが、イギリスは外部からの体験入学は受け付けてもらえませんでした。)

そうしたら何人かの先生から返事が来て、ありがたいことに「いいですよ。」っていうことだったんです。そして結局、サンフランシスコから車で50分くらいの田舎の小さな町の小学校に小2と小4の娘たちと3人で体験入学しに行くことが決まりました。

ということで、その時に気づいたことをちょっと書いておこうと思います。
(全てがランゲージアーツに関係することではないのですが)

学校に行ってみると意外と皆、静かにしていました。なんとなく私のもっていたイメージとして、もっと騒いで落ち着き無いのかなと思ってたんですが、日本の子と変わらないくらい静かでした。(この学校だけ?)
あと、教室の前にはアメリカの国旗があって、毎朝その旗に向かって国家への忠誠を誓う「フラッグ セレモニー」というものを行っていました。そうすることで愛国心とか自分のアイデンティティを確立していけるようになっているのかな。日本では考えられませんが。

それで授業の話ですが、まず小4のクラス。

ちょうど私たちが行った時は、ハロウィンの時期だったんですが、それにちなんで、ロアルド・ダール原作の「Withches」という児童文学のあるシーンを先生が読み上げて、それと同じシーンをビデオ(映画)で観て、生徒はその二つを比較して気づいたことを話したり書いたりしていたんです。「わー、こんなことしてるんだ」と驚きました。

小2のクラス。

地理の時間。赤道や緯度経度、大陸などをやっていました。その時に思ったのが、地球規模から学んでいくんだなということ。地球→世界→大陸→国→州→町・・・の順。つまりは全体から部分に入るという流れですね。日本の小学校だと殆どの場合は、自分が住む町から始めるのではないでしょうか?どちらが正しいということではないですが、物事の見方に影響する部分ではないかな?と私は思いました。

それから、移民の子に対しての補習クラス。

これは放課後に一つの部屋で行われていたのですが、その時に何をしていたかというと自分で本を読ませること。自力読みに力を入れていました。あとはフラッシュカードのようなものがあり、コップとかコーヒーカップとかハサミとかの絵が描かれていて、それがいったい何なのか、何に使うためのものなのか、どんな見かけなのか、何からできているのかというようなことを生徒に尋ねていました。それは語彙を増やしていく→それからきちんとものが説明できるようになる→誰かと話すときの共通概念ができる、という目的でやっていたのだと思います。随分と細かいことしてるんだなー、と思ったのですが、最近のアメリカのPISAの学習到達度調査の読解力の結果は、そういう移民の子たちへの地道な教育の成果があったのでは?と思わずにはいられません。(関係あるかどうかは定かではないけれど)

あと授業の話とは関係ないのですが、私たち親子がお世話になったホストファミリーの家では、当時2003年でしたけれども家にパソコンの部屋があって、兄妹3人いたんですが、もうその時に一人一台パソコンがありました。そして、みんなそれで宿題をしてたんですよ。その時、まだ日本では一家に一台までとは行ってなかったと思います。アメリカは随分進んでるんだなー、と驚いたものです。

アメリカでの話はこの辺にしますが、この経験も今から考えれば、ランゲージアーツに繋がっていたなーと思います。

では、30代(3)に続きます。

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