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【エッセイ】害悪ルーティン
最近、執筆活動の進捗の悪さがふと気になった。
週末に何か予定があったわけでもないし、お盆を挟むので「コレくらいは進捗があるだろう」と想定してた目標に届かなかったのが原因だ。
「アイディア出しに詰まった」「表現がしっくりこないため何度も推敲を重ねて時間を費やした」といった理由ではなく、単純に執筆に当てる時間が少なかったのが理由だと自分で分かっている。
“人生において時間は有限で、その限りある時間をどう使うかが重要”
様々な本や動画で使われるセリフなので一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
私自身その言葉には共感しているし、なるべく意識するよう心がけている。
そして今、最も時間を費やしたいと考えているのが執筆活動だ。
ここで疑問が生じる。
時間の重要性を理解し、その時間をどこに使うかべきか理解しており、そのための時間を持っている自分がなぜ「時間」をうまく使えていないのか。
原因は明白で、それは「YouTubeの見過ぎ」だ。
この言葉にギクリとする同士もいるのではないだろうか。
私の一日の生活を振り返った時、一番執筆に当てれるであろう時間にYouTubeを見てしまうことで大事な執筆時間が削られていたのだ。
そこには「YouTubeをダラダラ見てしまう」というシンプルな理由の裏に隠された罠があった──
いきなり言い訳がましいことを述べるが、私は嗜好一点突破のエンタメ系の動画はほとんど見ない。好んで見るのは「中田敦彦のYouTube大学」や「本要約チャンネル」等のタメになる系の動画だ。
下記の記事でも書いたが、私は「成長」を人生のテーマに置くような人間なので、このようなチャンネルは大好物だ。
いつか役立ちそうな情報を目と耳から取り入れることで、脳は自然と「良いことをしている」気分になる。
「私はYouTubeを娯楽として楽しんでいるのではなく、勉強道具にしているのだ」と無意識で思っていたように感じる。
それに加えて、日頃YouTubeを見始めるタイミングが最悪だった。
普通の会社員をしているので平日に時間がとれるとすれば仕事終わり。(早起きは苦手なので朝は無理)
執筆時間を確保するには食事やお風呂をサッと済ませて机に向かわなければならない。でもYouTubeで色んな知識をインプットしたい欲もある。
すると「晩御飯を食べながらYouTube見れば効率的なのでは?」という発想に至り、晩御飯のタイミングでYouTubeを見始めるのがルーティン化した。
そして晩御飯を済ますとすぐに歯磨きをするので、その間も引き続きYouTubeを見る。
気がつくと動画に夢中になり、歯磨きが終わっても視聴を続けてしまうことで確保していたはずの時間が食いつぶされてしまっていたのだ。
こうやって振り返ると「当然だろ」と言いたくなる結果なのだが、日課として染み付いていたので当人は気が付かない。
この事実に気がついた私は契約していたYouTube Premiumを即座に解約した。
そして、解約前には以下のように自分に問いかけた。
「役に立つという思いで見ていたYouTubeだが実際に役立った事例はあるだろうか?」
その具体的な事例を出すことができなかったので解約を決意した。
恐らく何かしらの形で自分の血肉にはなっていると思うのだがその効果を実感できない。であれば一度辞めてみる価値は十分にあると判断した。
役に立っているのか、いないのか分からないもののために時間を費やすくらいなら、自分のやりたいことに時間を使うべきだ、という感情が一番の決め手だったかもしれない。
ここまで読むと、こうツッコみたくなるかもしれない。
「YouTube Premium解約してもYouTubeは見れるから意味ないんじゃない?」
確かにその通りだ。
しかし私にとってそれは解約を後押ししてくれる材料だった。
YouTubeを見続けてしまう一番の原因は「無限にオススメがでてくること」だと思う。
そしてYouTube Premiumのメリットは広告が再生されなくなること。
この二つが掛け合わさることでYouTube永久視聴機関が完成する。
これは私の性質上の話になると思うのだが、広告がついた途端に次の動画を見る気がなくなる。(だからPremiumに課金していた訳だが)
ならばYouTube Premiumを解約してしまえば永久機関を破壊できるのではないか、ということで解約に踏み切ったわけである。
しかし、YouTubeの動画には素晴らしい作品が多くあるので、いくつかは見たいものが必ず出てくる。
もし、「YouTube Premiumに加入していないと動画が見れません」だったら私は解約していなかったかもしれない。
でも、大嫌いな広告を我慢すればPremiumでなくても視聴は可能なのだ。
本当に見たい動画だけピックアップして視聴する→オススメが出てくるが広告を見たくないのでYouTubeを閉じる→無駄な時間をかけずに欲しい情報だけ手に入れることができる
という具合に自分の性質とYouTubeの仕様がうまく噛み合った感じだ。
そして最後に「必要だと思ったらまだ契約すればいい」というダメ押しとともに解約ボタンを押した。
実際にYouTube Premiumを解約してまだ一週間程度なのだが、効果は感じている。
契約的にはPremium期間内なので広告無しで動画は見れるが、明らかにYouTubeを開く時間が減って執筆時間がとれている。
その成果として一週間の内にショートショートを二本完成させ、今このエッセイも書いている。もっと筆の早い方はいると思うが、これは今までの自分と比べて早いペースなので成果として良いだろう。
自分で言うのもなんだが、私は自制心が強い方だと思っているし、生粋のYouTube依存症でもないのでこの程度の対策で上手くいっているのだと思う。
あとは意地だ。
「YouTube Premium解約したんだから見てなるものか」
「広告に時間を取られるくらいならYouTubeは見たくない」
これには中々馬鹿にできない力がある。
まとめとして今回得た教訓を挙げておく
良い悪いに関係なくルーティンの力は強力
時間を生み出すには自分の中で重要な時間(睡眠、運動、仕事など)を確保した上で無駄を削ぎ落とす
自分の無意識に気づき、言語化してみる
YouTubeの魅惑は凄い
こういった気付きは日記から得られるので、毎日無理なく(三行でも)日記を書くのがオススメ。
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