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[Netflix]SEXEDUCATIONが最高!!

Netflix 『セックス・エデュケーション』

 私が最近観た作品の中でも、強くおすすめしたいもののひとつだ。

セラピストの母を持つオーティスは、経験もないのに性的な知識だけは豊富な高校生。人付き合いが苦手な彼だったが、問題児のメイヴに誘われ、2人で秘密のセックス相談クリニックを始めることに。

Netflixより引用

 内容の前にまず映像がかっこいい。安っぽさがなくて、ドラマなのに映画を観ているような気持ちになれる。服装や住んでいる家や学校も個性的な登場人物にピッタリの色使いやデザインで見ていて飽きない。オープニングは軽快な音楽と「SEXEDUCATION」のロゴとともに、エピソード毎に鍵になる人物の抱えている性事情から始まる。そのロゴの出るタイミングや、出し方がカッコよくて、そこでもう引き込まれてしまう。"イントロをスキップ"がないのもいい。

 私は英語音声日本語字幕で観たが、仮に日本語吹き替えで観た場合どんな吹き替えをしているんだろうと心配になる程、性的なワードが包み隠さずたくさん、たくさん出てくる。中には苦手な描写がある人もいるかもしれない。けれど下品だからと言って見るのをやめないでほしい。苦手なところは目を閉じて観進めてみて。10代の若者やその周りの親や大人たちが抱える多種多様な悩みや葛藤に、誰しもひとつは共感せずにいられない。思わず馬鹿らしくて笑ってしまうのに、なぜか観終わると心がジーンとして、あたたかい気持ちになる。すべてをさらけだして自らを表現している彼らを観ていると、秘密の共有をしているような気持ちになって、自分まで素直になれるような気がする。

全シーズンを観終わって思うことは、自分の悩みや抱えていることを打ち明け、助けを求めることは勇気のいることだということ。
 私自身、弱音を吐かず自分で解決できる人になりたいという気持ちがどこかにあった。感情を隠すのが苦手で、信頼できる人の前だと、怒ったり、泣いたり、弱音を吐いてしまったりする。そうするとスッキリする気持ちと同時に、また頼ってしまった。自分は弱い人間なんだと思ってしまう。けれどこの作品がそうではないということを教えてくれた。この作品の中で、誰にも助けを求められない人は、みんな苦しんでいる。けれど勇気を振り絞って、周りに助けを求めることで救われ、幸せを手に入れている。
 責任感が強かったり、自尊心が低い人が他人に自分の弱みを出すことは、ひとりで抱え込むことよりも難しいことだと思う。でも、難しいからといって閉じこもってしまったら結果的に身を滅ぼしてしまう。だから、勇気のいることだけれど周りの信頼できる人や、話を聞いてくれる公的機関に頼ってほしい。
人に頼ったり、弱みを見せることは決して恥ずかしいことではないと訴えかけてくれる作品だった。

 今大切に思う人がいるなら、是非観てほしい。もしそう思える人がいなくても、自分の気持ちに素直になって向き合える作品だし、シンプルに面白くて明るい気持ちになれる。ひとりで観ても、誰かとみても最高の作品。そんな作品に出会えて嬉しい。




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