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なぜEUがESGに強いのか①

EUはルール作りが上手。
様々なところからよく耳にする言葉だが、このESGのE(環境)についてサクサクとルールを作っては公表し、ほぼグローバルスタンダードの地位に上り詰めたのだから、誰も異議を唱える人はいないだろう。

ではなぜそんなにもルール作りに強いのか。
ざっくりいうと、ルールを作ってこなければ強い国(地域)として、ここまでのし上がって来られなかったし、豊かになれなかったから。

EUの発生の経緯はご存じだろう。
アメリカなどの先進国と対等に渡り合っていくための国力をつけようとしたことから始まっている。
そのために必要だったのは、十数の国をまとめ上げるルールを作ること。それも、あまりにも縛り上げてしてしまうと、各国の中で不満が出るため、ある程度各国の融通を聞かせたようなもの。この調整がすこぶる難しい。
ボードゲームのUNOで地域ルールをどこまで容認するかでさえ難しいのに。

その塩梅をうまく使いこなしてきたEUという組織が、今世界をうまく巻き込むルール作りが 下手くそなわけがない。
現に、EUのルールと言いつつ、非財務情報開示に世界各国の企業が対応に追われている。(EUに拠点を持っているから)

また、彼らは世界が納得するような環境に関するルールを作りながらも、自国に優位になるように舵をじわじわととってきた。

代表的なものはEV自動車だろう。
今まではガソリン車が主流だったが、2035年にはゼロエミッションの車のみにするとしたことで、世界はEV車を作らざるを得なくなった。今までガソリン車で地位を築いてきた日本も、「ガソリン車廃止、EV車よーいドン」とされてしまったら、多少は今までの技術の蓄積や、EVに対する経験が功を奏するだろうが、圧倒的王座には立てなくなってしまう。
しかも、ガソリン車を作るよりもEV車の方が何倍も構造が簡単だと聞く。
そして今、EV車と聞いてイメージが湧きやすいのはテスラなどだろう。

悔しいが、一本取られた気分。

だからと言ってSやGに関してやり返してやろうというのも何かが違う。
Eに関しては全世界共通の使命(脱温暖化)みたいなもののために同じ方向へ進めるが、多分S・Gに関しては国の文化などが大きく関係してくるのだろう。世界人権宣言や最近はSDGsなど本当に基本的なことは守り、開示し、そこからは個々の環境を尊重するという風潮になるのではないかと思う。
そうなってほしい。
そうでなければ恐らく、長い年月をかけて文化が淘汰されてしまうと思う。

話がずれてしまったが、何が言いたいかというと、やり返すのではなく、その中で一番をとってしまえばいい。
そんなに簡単に言うなよと文句が聞こえてきそうだが、それこそ手と手を取り合って一緒に頑張りましょう。
そうでなければ、いつまでたっても進まないと思う。

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