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しごと人間

部屋に閉じこもって音楽もかけずに仕事に没頭していると、効率よくはかどると同時に、私ってこの世に一人きりなんだ、組織に所属せずに、一人きりで働いているのだ、孤立だ…と、突然不安になることがある。

案外保守的な私は、大企業に勤めて居れば安心だと思っていたから、ずっと大きな会社に身を置いてきた。仕事の内容よりも、どの駅だ、どのビルだ…とか、そんなことが大切だった。…やりたいことがわからなかったから。「文章を書くことが好きだけどそんな仕事はない」と勝手に決めていたから。

で、孤立感が強くなると、ワンコを連れて外へ散歩に行く。「ワンコを連れて」というより「ワンコに連れ出してもらう」の方が正しいんじゃないかと、ワン散歩の時にはいつも感じる。連れ出してもらっているのは、人間の方だ。また、散歩というのは「日課にしているから義務的に行くのではなく、体をきちんと休めてあげるために、体を労わるための気遣いである」というメッセージを昨日聞いたばかりだったで、「お疲れさま、ゆみさん」という気持ちで玄関のドアを開けた。

戸外の空気にふれて、少しだけ気持ちのリセットができても、机に向かうとまた若干憂鬱になってしまう。気がかりなことがあるから…それが引っかかっいる。こころがまた、きゅうっと固くなる。
思いつめたようにキーボードをたたいていると、男友達からメッセージが届いた。なんてことはない内容で、ちょっと笑わせてくれるし、のんびりした平和な口調に、気持ちがどんどん和んでいく。…こんなちょっとしたことで、憂鬱な気分が晴れるのは、私が単純なのかな? まあ、それでもいいや、 友達の力ってすごい、ありがたい。さんきゅう。

ハーブティーをつくろうと気分を取りなおし、キッチンへ向かった。私の大切な彼は何をしているのかなぁと、急に気になり、短めのメッセージを送信。今週はとても忙しいようなので、あまり連絡はしていなかった。いつもなら延々と言葉遊びのようなチャットを繰り広げるけど、今はそんな暇は1ミリもないだろうし(この“1ミリもない”というのは彼がよく使う表現)、第一ウザがられたらいやだし、カッコ悪いし(笑)。私はカッコ悪いことが死ぬほど嫌いなので、自分の気持ちを捻じ曲げてでも、カッコ悪いことはしたくない。ほんとうは、「さみしいよ」って言えたら可愛いのかもしれないけれど。

「〇〇ちゃん、頑張ってる?」と送って「ちょっと死んでるw」と返ってきた。いつも本当に忙しくて、仕事が大好きなワーカーホリックである。たぶんプライベートなことよりも、仕事をだんぜん優先するタイプ。恋人のプライオリティはかなり低めかもしれない。いや、低めというか、そんなことはわかっていてね、という感じなのかな…。

けど、そんな彼が好きだ。平日の早い時間から仕事を放って、時間を見つけて会いに来くるようなことは、まっぴらごめんと思う。多忙な毎日の中で、それでも私のために時間を割いてくれることに、喜びを感じています…屈折しているかな?

若い頃は自分のことだけを見ていてくれなきゃイヤだった。「ゆみさん、ぼくの何曜日がほしい?一日まるごと君の日にする」と提案した恋人がいた。年下のすごくマセた男の子。今考えると素敵な提案なのに、「ほかの曜日はほかの子といる訳ね? 失礼ね、毎日私の日じゃなくちゃイヤ」と怒って呆れられたのはいつことだったっけ…。やはり多忙なこの男の子にも、銀座のアンジェリーナというカフェでよく待たされました。「ゆみさんをカフェで待たせてるってちょっといいよ」と嬉しそうだったな。懐かしいな笑。

で、いま。そうです、四六時中こちらを向いていられたら窮屈だし、きっと、自分にも自分だけの世界があるから、そこまで入ってきてほしくないのかもしれない。
…ということを書いていて、「大人になったなぁ‥‥」と自画自賛せずにはいられないんだけど、夜中に書いているせいか、かなりどうでもいいことかも。長々とごめんなさい。けど、敢えて削除しない。この画像のような部屋に住んで見たいなと考えていたら、こんな文章になりました。

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