昨日はなんだかお腹が痛くなったり、火事騒ぎがあったりと、ワタワタした1日でした。今日も生きててよかった。
こんにちは。おはよう。来輝です。
今回はHanya Yanagiharaの「A Little Life」の話。
辛い。この本は辛すぎる。しかもこのボリュームよ。(700~800ページ)
1ヶ月半かけて読み切った自分を誇りに思うわ。
舞台はニューヨーク。BlackとWhite両方の民族的背景を持つ、建築家Malcom,ハイチ系アメリカ人で、ちょっとわがままなアーティストJB, 北欧系の俳優でWillem, 敏腕弁護士だが、壮絶な過去を抱えるJude。大学時代のルームメイトだった、この4人の人生と友情が長い年月をかけて描かれる作品。
「辛い」「長い」は褒め言葉。
良かった。読んで良かった。ひとつ、ひとつが完璧。こんな本を妥協せずに書けるってすごい。
物語の最初の部分は4人の人生が順番に語られて、途中からJude中心の話になっていく。登場人物の性格から家族構成、ちょっとした小話、街や住んでいるアパートメントが詳細に描かれているので、私も物語の中で彼らと一緒に生きているみたいだった。だからこそ、みんなが私の人生からいなくなってしまう、最後が近づいてくるのが怖かった。こんな本に出会うことはもうないだろうな。
「A little life」を読もうかなって考え中の方は、
trigger warningに目を通しておいた方がいいと思うので、
書いておこう。
(とか言いながら、私は前情報ナシで読んじゃったけど)
trigger warnings:
self harm(自傷行為),
sexual violence(性的暴行),
emotional abuse(精神的虐待),
drug use(薬物使用),
phychological manipulation(心理操作)
Judeのトラウマは読者のトラウマになりえます。
彼はあんなに愛されて、素晴らしい人たちに囲まれる生活を自分で手に入れたのに、どうしても自分を醜い、価値がないと思ってしまって、誰にも心を開けない。彼の過去の描写は過酷で、目を背けたくなるけど、それ以上に、大人になったJudeの精神状態の方がしんどい。彼以外、誰にもどうしようも出来ない。治せないし、治らない。Judeには幸せになって欲しかった。でも果たして「幸せ」は彼が本当に望むものだったのかな。
あー。思い出すだけで、心が痛い。泣きたい。
唯一の救いは、のちにJudeの養父となるHarold。
彼は素敵すぎる。
終始、涙目でunderlineした言葉たち。
その中のお気に入りを。
Judeが言うから、余計刺さるよ。
あと、本と食べ物があれば、私は満足。
このmonologueが当たり前のことを言っているのに、
なぜか衝撃的だった。
私にはこの一文で号泣できる自信がある。
この本を読んだら、「Spotlight (スポットライト 世紀のスクープ)」を思い出した。実際にあったカトリック司祭による性的虐待事件を描いた作品で、いろいろと通ずる部分があると思う。これを機にもう一度観たい。
あとあと。
booktuberのJack Edwardsが
この本について話してる動画が面白かったので、参考までに。
明日のMLB all-star game, 楽しみ。
Have a lovely day :)
Laica