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学園まるごと映像化! 新渡戸文化学園 公式 YouTube「NITOBE Happiness Days」公開から半年の記録

2021年5月20日、「はじまる」というタイトルの1本の動画からYouTubeチャンネル「NITOBE Happiness Days」がスタートしました。
目的は、幼稚園から短大まである新渡戸文化学園の教育や魅力を映像化するため。

普段はテレビの仕事をしている僕なんですが、外部のビデオグラファーとして関わっています。同じく外部スタッフの椎葉ディレクターと2人で作った本数は、半年間で17本!

僕としてもすごく楽しいプロジェクトで知人にもよく話すので、その度にいろんな質問をいただいてきました。

・どうやったらそんな仕事につながるの?
・なぜ学校教育に関わっているの?
・なぜ短い動画なの?
・映像化の狙いは何?

映像を振り返る形で半年の記録を残していきます。

YouTube「NITOBE Happiness Days - 新渡戸文化学園公式」



#01→「はじまる」 NITOBE Happiness Days

1本目は、僕が一人でカメラを持って学内を撮った映像からです。
BGMはオーケストラのチューニングの音だけ。いよいよ始まるぞ、という今しか撮れない気持ちを映像にしたつもりです。

ここに至った経緯としては、去年末に、Facebookで新渡戸文化学園の外部スタッフ募集の告知を見かけたことから始まります。
息子の通う公立学校の教育に疑問を持っていたタイミングだったので、力になれることはないかな?とオンラインでの説明会に参加してみました。

理事長から説明されたこととしては、

・全ての主語を子どもたちにしたい
・長所に注目した学校でありたい
・子どもたちが憧れる先生にしたい
・学校と社会をシームレスにしたい
・学校とアフタースクール 最強タッグにしたい
・日本中が目標にする学校を作りたい

など、「こんな学校あったらいいのに」が言語化されていて、しかもすでに実践されていることを知りました。

中でも、一番共感したのは「学園のシンボル」としているこんな言葉です。

「Happiness Creator」
自分も他人もしあわせにできる力を創造する

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親として子に望むことは大なり小なりありますけど、結局のところ、本人がしあわせだったら何でもいいなーと思うわけです。
まずは自分自身をしあわせにしてもらって、その上で他人もしあわせにする力を創る。なんていい目標なんだろう!と沁み入りました。

その上で、「自分たちの失敗も含めて社会に伝えていきたい」と理事長が言うわけですよ。覚悟が素晴らしいし、それならば社会に伝える役割は自分がやりたい。いや、自分がやらなければいけないことに違いない!
そんな思いを面接で熱くお伝えして、参加させてもらって現在に至ります。

理事長につけてもらったチャンネル名は、「NITOBE Happiness Days」
学園で起こる日々の成長物語を追う、という意味でも名付けられました。


#02〜03→短大・食物栄養学科

初めての本格的な撮影の対象は、短大生たちです。
新渡戸文化短大には、食物栄養学科という2年間で栄養士の資格が取れるコースがあります。

初日で感じたのは、学生さんたちの眼差しの美しさ。
プロのシェフや、実際に社会で栄養士として活躍されている方からの学びを真摯に受け取っている姿がかっこいいなと思い、短くても表情が伝わるような映像にしようと決めました。

60秒以内と短いのは、YouTubeだけでなくInstagramに載せるためでした。
(当時、Instagramでは60秒までの動画とそれ以上の動画の見る方法が分かれていて、簡単な60秒以内を選んでいました。この半年でIGTVがなくなるとは、、)

新渡戸文化学園 公式Instagram

映像の尺が短いと先生方も扱いやすいようで、YouTubeとInstagramだけでなく会社説明会やウェブサイトなど、公開した後は「学園のもの」として、いろんなところで使ってもらっています。


#04〜07,12〜14→子ども園のコンポスト

足掛け3ヶ月掛けて撮ったのは、子ども園の幼稚園生たちです。

学園の名前に入っている通り、新渡戸稲造さんが創立した学校なんですが、実はその新渡戸さん、農学博士でもあったとのこと。なので、「食育」にも力を入れているんです。

子どもたちが「まほうのうち」と呼んでいる「コンポスト」とは、生ゴミや落ち葉を発酵させてつくる堆肥のこと。
見た目はただの土なのに、ウサギのミミちゃんにも負けず劣らずかわいがられている様子を目の当たりにして、衝撃を受けたことから撮影がスタートしました。

最後には、みんなで食べ比べの実験。
普段、トマトが苦手で食べられない子でも、自分たちで作ったものだからってがんばって食べるんですよね。そんな様子もかわいくて、とても僕らしいシリーズを撮れたなと思っています。

完全版→https://youtu.be/rftD_bn97oU


#8→小学校4年生の図工「境界線をなくす」

次に撮影したのは小学校の図工のプロジェクト。

株式会社Innovation Designのおみやげ店「haishop」と、リサイクルの「株式会社モノファクトリー」とのコラボ授業です。
リサイクルされるものを小学生のより“長生きさせる”アイデアで、作品を作ってしまおうという何ともワクワクするこの授業。しかも、渋谷のど真ん中にあるhaishopの店舗で、実際に展示・販売しちゃうんです!
子どもたちの創造力が爆発する様を1ヶ月掛けて撮影しました。

この映像は、ありがたいことに渋谷のhaishopで長期間上映してもらっていました。実際に購入して下さる方もいて、子どもたちががんばった思いを映像で伝えられていたようで嬉しくなりました。

先月には、この映像の一部がフジテレビのニュース番組で放送されるという展開も。
テレビカメラマンである僕にとって、自分が撮影した映像がニュースで使われるのは日常でもあるんですが、それとは全く違った喜びでした。
放送翌日に会った4年生たちが、ちょっとだけ大人に見えたのを覚えています。
みんな、すごいぞー!

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実際のニュースは、こちらでも見られます。→ FNNプライムオンライン


#15→小学校の文化祭「忘れられない学び」

最新作は、新渡戸文化小学校の文化祭「新渡戸祭」をまとめたものです。

テーマや問いをもとに、子どもたちが対話的に探求を進める「プロジェクト科」の一環で、それぞれのテーマである、

3年生 「旅」
4年生 「夢」
5年生 「振り返ることの価値」
6年生 「メッセージを込めるクリエイターになる」

に立ち向かって、子どもたちが自らの手で作り上げました。

きのうアップロードしたばかりなんですが、いい反響をたくさんいただいています。中には「心が温かくなった」「背中を押された」との声も!!

僕も、自信をもって最高ですよね!と言えるのは、インタビューに答える子どもたちの堂々たるその姿ですよ。ただ自分たちが作ったものについて説明しているだけなのに、なぜこんなにも心を打つのか。

当日に至るまで、クラスメートと悩んでつまづいて、本気で対話して、その結果を話しているからこそしっかりと話せるし、僕たち大人の心まで動かされるインタビューになったんだろうと思います。


今後のHapiness Days

今後も楽しみな企画が続々と動いています。

①にとべごはんチーム

もうすぐ公開されるのは、子どもたちに給食を作ってくれるスタッフのインタビュー。

メインは椎葉ディレクターで僕は撮影だけ参加しているんですが、どの子に聞いても「新渡戸の給食はおいしい!」と口を揃えて言う、あの「にとべごはん」を作ってくれている方々にお話を伺いました。

子どもたちにとっては、まさに「食育」につながる大切な先生たちです。

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②子ども園・FATチーム

先日から子ども園の「FATチーム」のみなさんと協働を始めました。

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「FATチーム」のFATとは、Filming Activity Teamの略(チームがふたつあるよ、というツッコミはさておき、、)
子ども園の先生たちで結成されて、保護者や入園希望者向けの映像を自分たちで作っちゃおうというチームです。

とにかく向上心がすさまじくて、例えばこんな方法なら簡単にできて効率がいいんじゃないですか?、と提案しても、「私たちはもっと上を目指したいんです!」と熱く返ってくるほど。すごい。。

僕としてもiPadでさっと撮ってタブレット内で簡易編集するスキルがないので、チームのみなさんと一緒に成長したいと思っています。


③中高・潜入!ニトベリポート

自分の学校の魅力を一番知っているのは生徒のはず!と思い立って、中高生と一緒に学校の魅力を映像化するプロジェクトを立ち上げました。

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放課後を中心に、映像に興味のある生徒さんが集まってくれるんですが、全員たくさんの意見をくれて嬉しいです。

一番びっくりしたのが初日のこと。
映像に興味がある子たちだから「いろいろ教えてください!」となるのかな?と思ったら、「こんなものを作っているから見て!」とiPad片手に見せてくれるんですよ。しかも、一人じゃなくて何人も!!
もう時代は変わったんだなーという衝撃でした。

最初は自分のスキルを活かしたいと思って始めた映像制作でしたが、結局、子どもたちから毎回いろんなことを学んでいます。


Happiness Creator

学園で撮影することは、もちろんプロとして真剣勝負の仕事ではあるんですが、子どもたちや、子どものためにと一生懸命がんばってらっしゃる先生方と話すと、いつも元気になるんですよね。

編集した映像を評価してもらえて、「あのカットのあの表情がいいですよね」とフィードバックいただけて、なんて素敵な環境にいるんだろうかと感謝しています。

そんな時間を過ごしているので、いつしか僕の目標もこう変わってきました。

「一生を掛けて、Happiness Creatorであり続けたい」

自分も他人もしあわせにできる力を創造する。
今や、学園全体の目標が、いつしか僕の目標になっています。

Happiness Creatorを目指してまだ半年。
次の半年はどうなるか、5年後、10年後はどうなるのか、自分自身も楽しみにしながら、一つ一つのプロジェクトに向き合っていきたいと思います。


YouTube「NITOBE Happiness Days - 新渡戸文化学園公式」


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