マガジンのカバー画像

旅とキャリアとシンプルライフ

48
「旅とキャリアとシンプルライフ」視点の日記やエッセイです。
運営しているクリエイター

2021年2月の記事一覧

賛同はしないけど、話は聞いてみようか。

時々、自分の価値観とは真逆の言葉を発する人に出くわす。 一瞬で嫌悪感が体中を駆け巡るような、思わず「マジ!?」と叫んでしまいそうな、そんな度肝を抜く発言に出会うことがある。 腹立たしくもあり悲しくもある。なんて非道な人だ、なんて冷たい人だ…そんな気持ちがぶわぁっと破裂しそうになることがある。 例えば政治家の問題発言が起きたら、大勢でその人を非難することは案外簡単にできる。SNSでも批判や非難の声が多く集まる。最終的に辞任においやる選択肢も生まれる。言葉の持つ力はそれほど

持ち家を売って無印良品のリノベ賃貸に移った。

よくある持ち家vs賃貸議論の境界線は、結局のところ生き方の議論と同じで、その人にとってどっちが合うかという解は変わってくる。 解はいつでも変えられる時代だからこそ、立ち止まって「この道を正解として歩むのか?」という問いかけをする時間は必要だと思っている。 数年前、東京異動になったことをきっかけに「海の見えるタワマンに住みたい」という漠然とした夢を叶えるべく、夫婦で新築分譲を購入した。 ハイスペックな箱に住んでいると、自分のスペックも上がった気分になる。26階から見る海と夜

自分の幸せは自分が決めていい。

幸せな会社員の条件ってなんだろう。 誰かがつぶやいていた条件に「成果と報酬が連動」とか「自由なワークスタイル」など挙げられていてなるほどなと思った。 成果と報酬が非連動なのは理不尽だしやりがいも阻害される。自由なワークスタイルについては、自律している人であることが前提ではあるけれど自己裁量で仕事ができる面積は広いほうが良い。他にも上司や同僚、後輩との関係性も影響するだろうし、幸せな会社員の一般的な条件はぼんやり描ける。 いっぽうでそのつぶやきのリプライには「うちの会社は

あなたは恋とかしたのだろうか?

わたしが11歳だった2月14日に友人が亡くなった。 人が死ぬ、ということはなんとなく理解していたつもりだけど、動かなくなった人を間近に見たのは初めてだった。 現実ではない気がして、不思議な世界に包まれていた。 悲しいとか、辛いとか、寂しいとか、現実的な気持ちはナゼか全くなく、でも昨日まで自分が居た世界とは違う空間に連れて行かれた感覚はあった。 そしてその空間はとても温かかった。クラス中が静まり返る中で、空気は温かかった。彼女の死を全員で受け止めたあの瞬間の空気は例えよ

【夫婦2人暮らし】そのひとことで全てがつつまれる。

傷ついた心。悲しい気持ち。悲しいことがあった日。 自分ではどう考えても泣けてくる気持ちが押し迫って止まらない。 そんなとき、 「はい、温かいものでも飲みなよ。おいしいよ。」 ただただ温かいのみものをそっと出してくれる。 そのひとことだけで全てがつつまれる。 「…おいしい」と、わたし。 「だろ?よかった。」と、あなた。 さぁ話を聞こうじゃないか。 わたしの中のいやな気持ちが浄化されていく感じ。 涙も温かくなってくる。 #おいしいはたのしい #夫婦2人暮らし

佐藤可士和展から着想したシンプリストの本質について

国立新美術館の佐藤可士和展に行ってきた。 彼を知ったのは、故郷の今治タオルのロゴをデザインされていたことがきっかけ。気がつけば日本は佐藤可士和さんのデザインで溢れていた。楽天やユニクロ、ツタヤ、セブンイレブン…外出をすれば必ず何かしら目にしている。 ロゴは究極にシンプル。 誰もが直感的に理解できて覚えやすい。楽天のロゴは「R」のみだが、始めからこれに決まっていたわけではなく、この形にいきつくまで、何度も情報を処理し、発散と収束を繰り返して本質に向かっていった結果。 特

映画レビュー 「花束みたいな恋をした」

祝日明けの水曜日、レディースデイ。前から気になっていた映画を見るために、オットとの散歩を短めに切り上げて電車に揺られ、隣町の映画館に行った。 席に座り見渡すと、今日はわたしを含む8名の女子たちと共にこの時間を過ごすらしい。どうぞよろしくおねがいします。 映画を観る前から考えていたことがあった。 「花束みたいな恋」ってどんな恋だ? 予告で、なんとなくこの2人は別れる話なんだということは察していたので、余計に「花束みたいな」という感覚がピンと来なかった。 映画の最中には時代

読書レビュー 「マーケット感覚を身につけよう」

ふと、タイトルが面白そうで手にとった。 航空・旅行業界のことに触れているのもそうだし、ちきりんさんの著書だということも後押しをした。 本を閉じて1番始めに感じたこと 自分は結局自分でしかない。 自分でしかないから自分にあるモノで価値を見つけ 市場を創造するしかない。 よくあるあるで、既に価値が出ているモノを見ては「自分にはそんな経験がないから無理だ」とか「自分にはそんな資格もないから市場でも信用されない」とか、自分の外部の人の成功を外部から見ながらそんなことを思ってため息

読書レビュー 「滑走路」

これも職業病の一種かなぁと思いながら、この手のタイトルは自然と書棚に手がいってしまう。帯のキャッチを読んで衝動買いをした1冊。 3人の人生が代わる代わる出てくるストーリーだ。 1人は中学生の学級委員長。いじめの標的になっていた幼なじみを助けたことで自分がいじめの標的になってしまう。母子家庭に育つ筋の通った少年。 次の1人は厚生労働省で激務をしている25歳。霞が関に「働き方改革」という文字はないのだろうか、と思ってしまう。 最後の1人は30代後半の女性で切り絵作家。夫と