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リーズナブルなチリワイン「コノスル」とあま〜い貴腐ワインを味わってみました - でひゅたんイベントレポート #2 (2020.10開催)

テーマは、「チリワイン」と「あま〜いワイン”貴腐ワイン”」

ちょっとワインが好きな方、興味があるというビギナー向けのワイン会「でびゅたん」。

39回目の開催となった2020年10月10日(土)は、あいにくの悪天候のことなか、3名の方といっしょにチリワイン「コノスル」を楽しむ会となりました。

さらに今回は、「ワインはちょっと苦手かな・・・」という方でも美味しくいただける、とてもあま〜いワインも紹介しています。ワインに抵抗があるなんてという方も、ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです。

コンビニでも買えてしまう!?先端的のワインづくりを行うチリワイン「コノスル」

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コノスル」は1993年にチリで設立されたワイナリーです。

"no family trees, no dusty bottles, just quality wine"(家系図を持つような伝統もない、埃を被ったヴィンテージボトルもない、あるのは品質の高いワインのみ)というモットーのもと、サステナブル農法や有機栽培、コルクの代わりにスクリューキャップの採用など、新しい発想やテクノロジーを取り入れたワインなります。

丸山:生産方法にまでこだわりを持ったコノスルですが、美味しいのはもちろんのこと、コンビニやスーパーなどでも購入できます。また、今回紹介するワインは全て1500円以下で購入ができるというお手軽さも兼ね備えており、”味わいと手軽さ”が今回取り上げるきっかけでしたね。

赤と白の両方の特徴も持つスパークリング ロゼはオールラウンダー

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乾杯は「スパークリング - ロゼ」から始まりました。

ピノ・ノワールを100%使用したスパークリングで、葡萄と発泡のフレッシュな感や骨格のある、ガッシリとしたワインでした。

スパークリングワインというと、白ワインのような色をしていますが、今回はロゼのスパークリングということもあり、赤みがかかったスパークリングになります。そんなロゼの特徴や食事と合わせる際に選ぶスパークリングワインのポイントについて、講師の丸山さんより紹介がありました。

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丸山:まず、スパークリングワインにも2種類があります。

まず、Blanc de Blanc(ブラン・ドゥ・ブラン)という白葡萄を100%使ったスパークリングで、特徴は柑橘系の味が強いものが多いので、主に魚介系との料理に合います。

Blanc de Noir(ブラン・ドゥ・ノワール)は逆に赤葡萄を100%使ったスパークリングワインです。今回のロゼも赤葡萄であるピノ・ノワールを使っているので、こちらになります。特徴としては、ガッシリとしたフレーム感を感じるワインになりますので、お肉料理などとの相性がベストです。

そして、今回のロゼですが、甘みが少ないこともあり、前菜からメインまでのどのようなシーンにも合います。そして、ロゼは、赤と白の両方のイイところを持ち合わせており、実はシーンを選ばず食事に合わせられるオールラウンダーな特徴があります。ですので、困った際にはロゼ、ロゼのスパークリングをチョイスすることをオススメします。

ワイン界のギャルこと「ゲヴュルツトラミネール」

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次のワインは「レゼルバ・エスペシャル "ヴァレー・コレクション"」よりゲヴュルツトラミネールでした。(写真の2番のワインが該当)

元々フランスのアルザスやドイツなど、冷涼な環境で栽培されるゲヴュルツトラミネールの特徴は香りです。トロピカルフルーツ、ライチなど彷彿させるユニークな香りより、でびゅたんのテキストでもある「図解 ワイン一年生(著:小久保 尊、イラスト:山田 コロ)」では"派手系のものならなんでも好きなギャル"とされるほどのワインです。

丸山:このライチのような独特の香りは、他の品種にはないゲヴュルツトラミネールならではの特徴です。また、この香りの強さの故か、ゲヴュルツトラミネールはドイツ語で「芳しい」「香辛料のスパイシーな香りがする」という意味だそうです。

しかし、ソムリエが複数のワインをブラインドテイスティングをする際に、このユニークな香りがすることで、他のワインの品種が分からないという厳しい状況にあっても、ゲヴュルツトラミネールだけはハッキリと認識ができることから「ソムリエを元気にするワイン」とも言われています(笑)

新たな環境でパワフルキャラに変化したニューワールドの「ピノ・ノワール」

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3本目は、「レゼルバ・エスペシャル "ヴァレー・コレクション"」よりピノ・ノワール。プラムような果実感に加え、チョコレートのようなダークな味わい、タンニン感に加えて、樽の香りもしっかり感じるボリューミーな1本でした。

丸山:今回のピノ・ノワールはチリのピノ・ノワールになりますので、いわゆる「ニューワールド(新世界)」のピノ・ノワールとなりますので、ヨーロッパの旧世界のものとは味わいが異なります。

旧世界は、エレガントで、気品のある香りと味わいがあり、キャラクターで表すなら「お嬢様」ですね。
一方、ニューワールドは、ヨーロッパではお嬢様だった彼女が、新天地で過ごすうちに肉付きが増し、気品という美しさはあまりなく、パワフルなキャラになったというイメージが近いかもしれません(笑)

食事との合わせ方としては、旧世界は香草の香りがしますのでジビエ料理。ニューワールドにはパワフルさがあるので、各生産国のお肉や樽香のウッディ感と合わせて山の風味を感じるものともマッチすると思いますよ。

※ニューワールド:古くからワインを作っているヨーロッパを「旧世界」と呼ぶのに対して、ヨーロッパの葡萄を使い、ヨーロッパ以外でワインを作る国を「ニューワールド、新世界」と呼びます。

ツンデレの酸味が、あま〜いワイン「貴腐ワイン」を美味しくするポイント

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今回最後ワインは、コセチャ・ノーブレ - レイト・リースリングというリースリングで作られた貴腐ワインになりました。

貴腐ワインとは、敢えて葡萄にカビを生やし、カビに葡萄に含まれている水分を吸わせることで糖分の塊のような葡萄を作り、その葡萄で醸造でされる非常に甘いワインです。いわゆるデザートワインの一種になります。

さらに、今回の貴腐ワインは、貴腐葡萄に、収穫時期を遅らせることでより完熟した遅摘み葡萄も組み合わせ醸造されているとのことです。

味はハチミツのような甘さに、リンゴのような酸味も感じる、甘さに傾倒し過ぎておらず、バランスの取れた味わいがしました。そして、この酸味というのが貴腐ワインにおいては重要だと丸山さんは話しています。

丸山:ベースとなっている品種の「リースリング」ですが、ワイン一年生には”わかりやすいツンデレ嬢。キリッとした辛口や、酸味とのバランスが良い甘口になる”と説明があります。つまり、本来は非常に酸っぱい品種になります。

甘口のワインに酸っぱい品種を使うことに疑問を感じる方もいるかもしれませんが、甘いお菓子や料理を作る際に、甘みある材料だけでは味がくどくなってしまいます。そこで、甘い貴腐ワインを作るにあたり、酸味のあるリースリングを用いることで、甘みと酸味のバランスが取れた内容に仕上がっているのです。

貴腐ワインとのマリアージュフードですが、貴腐ワイン自体は果実を煮詰めたような甘みがありますので、ダークチョコレートなどがマッチするのではないでしょうか。今回は先ほど逆に、甘いものに甘いものを合わせていますが、ワインとフードの甘みの特徴や性格が異なるものを選んでいただきたいですね。

ワインがつくる交流の場、それが「でびゅたん」

参加者の方々に今回一番気に入ったワインを伺ったところ、リースリングの貴腐ワインとピノ・ノワールが好きという声が寄せられました。

ニューワールドのチリワインだからこその変化が感じられるピノ・ノワールや、ワインに若干抵抗を感じている方にもワインを美味しく感じて欲しいということから貴腐ワインを取り上げた丸山さんは、当日の感想をこのように話していました。

丸山:今回は少人数での会となりましたが、参加者のみなさんがお互いの交流を深め合う会になったように感じています。でびゅたんのビジョンに「ワインを囲むその場にいる方々が、その日に知り合っても楽しめる場をつくる」ということがあり、今回はこのビジョンがまさに形になったので、私自身も楽しみにながらお話しすることができました。

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(コガラシガーナのお二人|左:鈴木 ジェロニモさん、右:丸山 智貴さん)

また、今回もアーティストコラボを実施し、お笑い芸人「コガラシガーナ」のライブも行いました。

丸山:実は、私の弟はお笑い芸人をやっており、今回思い切って出演を依頼してました。養成所時代からライブなどを見てきましたが、彼らの同期のなかではトップクラスに面白いと思っており、自分には持っていない感性に毎度のことながら関心をしており、今回も大いに笑わせてもらいました。

そして、相方のジェロニモさん、参加者の方にも言われたのですが、何から何まで兄弟なのに似ていないとツッコまれてしまいましたが、いつかまた出演してもらいたいと思っています。

次回はいよいよ「ボジョレーヌーヴォー」の会

来月は11/21(土)に、毎年恒例のボジョレーヌーヴォー会を開催します。

解禁直後になりますので、複数のボジョレーを紹介しつつ、美味しいボジョレーの選び方やマッチする食事もご紹介したいと思っています。

ボジョレーヌーヴォーは解禁と同時に様々ななところで販売されますが、そのなかから選ぶ厳選されたボジョレーヌーヴォーはもちろんのこと、白ボジョレーなども取り上げる予定ですので、みなさまの参加をお待ちしています。

【次回詳細】
第40回 でびゅたん テーマ:ボジョレーヌーヴォー(仮)

日時:2020年11月21日(土) / 19:00〜21:00
場所:東京都新宿区高田馬場1-17-10 KYプレイス201 FP office Le Reve内
参加申込方法:申し込みフォームよりお申し込みください。

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