オマールエビには寿命が無い?細胞分裂の回数と寿命をつかさどる「テロメア」
当店でもよく使い人気のオマールエビですが、ちまたでは寿命がない「不老不死」説があります。
それが本当なら最強生物なんですが、多くの人間が食べているのでなかなか不死身とはいかないようです。
オマールエビが不老不死は本当?
オマールエビに不老不死説があるのは、脱皮するごとに、殻や内臓器官などが新しく入れ替わり大きくなっていくので、理論上は老化がなく、老化しない=死なない、ということになっています。
細胞分裂の回数と寿命をつかさどる「テロメア」
生物は、細胞分裂を繰り返すことによって、新しい細胞を作り出し若さを保っています。
その細胞も無限に分裂できるわけでなく、ある回数以上になると分裂できなくなります。これが細胞の老化です。
この「細胞の老化」と密接な関わりを持っているのが「テロメア」です。
細胞が分裂を繰り返すうちに、テロメアは短くなっていき、テロメアがある長さ以下になった細胞は分裂できなくなります。
一方、生物はテロメアを再生する働きをもっている、テロメラーゼ酵素もあり、テロメアを伸ばします。
オマールエビは、このテロメラーゼ酵素の働きが他の生物に比べて活発で、細胞の老化の要因のテロメアの減少をほとんどすることがなく、ほぼ完全に修復できることが、不老不死と言われる要因につながっています。
人間の健康にも関わりがある「テロメア」
生物の若さにかかわりのあるテロメアは、人間の寿命や健康にも関係があり、紫外線による日焼けや喫煙などによっても、テロメアが短くなると言われています。
そのほかにもテロメアが減少しやすくなる原因として
があります。
テロメアの長さを保つことが病気や老化を防ぐことにつながります。
このテロメアとテロメラーゼの研究によって人間の不老不死が実現する未来が訪れるかもしれませんね。
でももし、寿命があと1000年あるとか言われると、将来のことを考えただけでパニックになりそうですね。逆に人生が辛くなるかも。
オマールエビの死因は?
オマールエビの死因の多くは、脱皮の失敗、捕食、大きくなりすぎて餓死です。
特に人間による捕獲が多くの死因でしょう。
不老不死とは言われていても、いろいろな死因が常にあります。
オマールエビを使った料理のおすすめ
オマールエビのすごさを語っていましたが、料理にしてもすごくおいしい、人気の食材なんですね。
僕が料理人になりたての頃に特に感動したのが
オマールエビのア・ラメリケーヌ(アメリカ風)です。
オマールエビの料理に、ソースもオマールエビを使い、強烈なエビの香りと濃厚さがあり、あまりにもおいしかったので、フレンチの料理人でよかったと思ってました。(味見がとまらない)
個人的にはクラシックで濃厚な重いソースは好きです。
結局、オマールエビは死なないのか?
オマールエビは不老不死ではないものの、多くの死因をうまく避ければ、とてつもなく長いということになります。
実際にものすごく大きなロブスターも存在しており、ギネス記録で20kgのロブスターもいるようです。
人間の寿命も年々伸びていますが、「テロメア」と「テロメラーゼ」は、非常に興味深い研究ですね。
僕もテロメアを伸ばすために健康的な生活を心がけます。
貴重な時間を使って、記事を読んでいただきありがとうございます。有意義でお役にたてれば幸いです😊