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困った女(ひと)

 わたしが小さいころ、父と母はよくケンカをしていた。おおむねお金のことなのだが、父が後先考えずにお金を使うとか、自分に相談もせず買ったとかいう事だったのではと思う。

 小さい時分には、両親がなんでケンカをしているのかわかってないから自分が悪いからなのではとか、自分がこの険悪な空気を変えなければと心を痛めたものだ。お父さんお母さん仲良くして、と。

 子供ってそういうものよね。

 母がコロナの熱が下がったものの下痢と便秘で病院に行くことになり、付き添いした妹が「お母さんの暴言が酷くて」といよいよ認知症なのではと連絡してきた。わたしは母が取り乱して暴言吐くのを何度も見ているから「あんたは覚えてないのか?見た事なかったっけ?」と言うと「お父さんからケンカして分厚いガラスの灰皿(直径23cm)が飛んで来たっていうのは聞いた事がある。」との返事。覚えてないのか〜二つしか違わないのに。その妹にも今は孫が2人いる。

 お母さん、あなたももうひいおばあちゃんなんだから、いい加減暴言とか悪態ついてないでちんまりと、可愛くしてなさいよ。っとに、もう。

 それにしても、あのガラスの灰皿は落ちたくらいでは割れない分厚さで、もし当たりどころが悪かったら父は大変な事になってた。後先考えてないのは母も同じだよね。


天塩川温泉での1枚。
道北で新婚旅行先として人気だったそう。





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