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トレードオフ

思えば年末から身体を壊し続けている。
12月にはコロナ、2週間かけて治したと思ったら元旦深夜に嘔吐と下痢と発熱。人生初の救急車に乗って向かった救急病院でウイルス性腸炎と診断、1週間くらいでやっと普通の食事ができるようになったと思ったら何か胃の調子がおかしくて、刺激性のある食べ物だと食後に結構な吐き気に襲われる。再度行った町医者で胃炎もしくは胃潰瘍の可能性ありと宣告される。この1ヶ月、何も気にせず食事できたことはほぼなかった。

唯一、幸いなことに仕事が落ち着いていたタイミングだったので、ほぼ残業もせず土日も休めて、ここ数年では稀に見るくらいゆっくり穏やかな日々を送っていた。そのおかげで在宅勤務もしやすかったし、食事がかなり制限され、油断すると吐き気を伴うこの急性期への対処は何とかなっている。
そしてだからこそ、胃炎もしくは胃潰瘍(仮)の原因はストレスではないと自負している。周りには「蓄積されていたものなんじゃないか」とも言われるけど、その証明はできない。

落ち着き始めたのは8月頃からだったか。9月は半月残業できずに帰らざるを得なかったし、10月11月は規定ぎりぎりまでやったけど、12月1月は落ち着いてた(というかやることがなかった)。

最近の生活は、平日は出社でも定時ちょい過ぎには終わって、家着いても19時~20時台で、作り置いたご飯を食べて、食べ終わった後も3~4時間は時間がある状態。ゆっくり動画を見ながら自然に来る眠気に逆らわずに就寝。
土日もいつもなら夕方まで起き上がれないけど、最近は土曜の朝から動いて、土曜の午後には掃除洗濯終わらせて。残りの時間で料理したり、好きなものや人に出会って、それを楽しんで。最近は友人との買い物でテーブルウェア(と今は言うらしい)の可愛さに気付いて、ちょうど一年前から熱を上げているお洋服も改めて好きになって、日々のそういう些細なことを愛おしめている。

でもふと、そういう生活の豊かさって、仕事の忙しさとは本当にトレードオフだなと思った。
平日は大体22〜23時台に帰宅して、夕飯は納豆と野菜の作り置きのみ、睡眠第一優先の体質なので食べたらすぐ寝る。自分の時間なんてあったもんじゃない。
だから例えば上述の食器だって、作り置いたご飯を温めた後、冷凍容器からそこに移す作業が求められる訳で、そのひと手間を惜しまない余裕がないと使わない。だから可愛くある必要もなければ、それに楽しみすら見いだせない。逆に食器が可愛ければ忙しくても使うのかもしれないけど、やはりこの日常の彩りには、落ち着いた生活だからこそ気付けたのであって、少なくとも今までの生活では辿り着けなかった。(前から食器古いから変えたいなとは思ってたけど、動く余裕がなかった)

でも恐ろしいことに、残業代で稼いでいる私は、そういう生活の豊かさを手に入れると、逆にそれを享受できるお金の余裕がなくなる。ほぼ残業しなかった今月分の給料は恐ろしく低くて、もはやこの年齢+都心近郊住みで自分の満足いく生活ができない。

なので今は、この生活への対処方法というか、受け止め方を模索している。
生活の豊かさとそれを叶える収入を両立できる職場もきっとあると思うので、いっそそこに働く場所を変えてしまうか、今の状態のまま、暇な時期と忙しい時期の切り替わりを割り切って受け止めるか。

今後の生活を、生き方を、どうしようか。答えを出せるのはまだもう少し先になるかも。

ちなみに、まあこうは言っていても仕事は待ってくれないので、また嫌でも(本当に嫌だけど)目の前のタスクに忙殺される日々は来る。というかもう割と目の前に迫ってる。これが今年は年度末まで続くのかな。。

前回の記事でも書いた燃え尽き症候群のような状態が、相変わらず続いている。ルーチンワークとかただの作業ならできるけど、感情を伴うような、0から1の企画ものはまるでやる気になれない。馬力が出ないし、本当に「もう働き方を変えたい」と思っている自分がいる。
たった3年全力で突っ走っただけでもう息切れか、と自分でも思うのだが、もしかしたらそれなりの重力だったのかもしれない(楽しかったのは間違いないのだけれど)。
「やりたいことがたくさんあるんです」なんて本当に数ヶ月前までは思っていたし言っていたけど、今は申し訳ないが正直、そんな風には思えない。言葉にすると「嘘だ」と自分の中の何かが声を上げて、その言葉を発した自分自身を責め立てる。

今は事業の走り出しだから、というのもあるのかもしれない。
でも、正直私の仕事は、事業の状態はどうあれ課題を見つけようと思えばいくらでも見つけられるので、いくらでも仕事が生み出せるのだ。だから終わらない。
手を抜きたくはない。やるなら割とちゃんとやってしまう。だから本当は、だれかに、少し休みな、と止めて欲しい。休んで良いよ、と許してほしい。

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