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勝手にリデザイン #1 キッチンタイマー

はじめまして。京都で日用品店「LADER(ラダー)」を運営している橋本司と申します。仕事柄いろんな商品を見ていると「ここがもうちょっとこうだったらなぁ」なんて思うことが少なからずあります。もちろん「もうちょっと」なので現時点ですでに素晴らしいんですけど、さらに良くできる余白があるんじゃないかと考えてしまうんですね。場合によっては、そのポイントが自分にとって重要だと「ここさえこうだったらなぁ」と買わない理由になることもあったりします。

そうは言っても、製造上やいろんな理由で「できる/できない」があって、それによってデザイナーの方も制限されることがあると思うので、そのあたりの諸々があるのは大前提です。それを踏まえた上で、いち消費者として勝手に「こうだとうれしいな」って言うくらいならおこがましくないかなと、こっそり言ってみたいと思います・笑。「リデザイン」なんて言うほどのことじゃないんですけど、わかりやすいかなとこのタイトルにして、気になった商品に自分のわがままを込めていきたいと思います。デザインの勉強などは一切していないので、検討違いのことを言っている場合もあるかとは思いますが、消費者目線なので大目に見ていただけますと幸いです。

さて、まず第一弾は10キーのキッチンタイマーです。これは僕の店でも扱っていて、キッチンタイマーに自分が求めるものが最低限詰まった「やっとこういうのが出てきてくれた!」と思える、やっと出会えた貴重なタイマーです。そこにずっと自分が思っていた要素を足してみました。最初の画像左が現行品で、右が勝手にリデザインしたもの。大きな違いはボタンの配列です。

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10キーの配列

この電話と10キーを見てもらうとわかると思うんですけど、10キーの配列は電話のように上から下に向かって数字が増えていくものと、電卓のように下から上に増えていくものの2種類が主です。これは一言でいうと見やすさ・使いやすさの観点からこう決まったそうです。

みんなにとって身近な10キーはまちがいなくこの2つだと思うので、よほどの理由がないならこのどちらかに合わせた方が、体が慣れてるので受け入れやすいんじゃないかなと思います。

で、キッチンタイマーをどちらに合わせるかですが、電話に合わせる方がベターだと思います。これは数字の並びもあるんですけど、記号の配置が理由です。キッチンタイマーには「スタート」と「停止/リセット」の2つのボタンが必要なので、電話の「*」と「#」の位置には無理なくそのボタンを持ってこれますが、電卓の配置だと0の横に持って来ることになるかと思うんですけど、+や=のようなボタンはもともと数字の並びとは別で配置されてるので0の横に持って来るのはちょっと違和感があります。

スタート・ストップボタン

ボタンの「スタート」「ストップ/リセット」については、これは記号で十分だと思います。動画や音楽で「▶︎」が再生、「◾️」が停止という認識はとても身近になってますよね。「◾️」がリセットも兼ねてることはボタンの数が少ないから1度使えば覚えられるので、説明書に一言書いてあれば問題ないと思います。

それと、アイコンにすることで数字と同じサイズと形状のボタンに統一できるのもメリットですね。作らないといけないパーツの種類が減ることでコストダウンにも繋がるだろうから、価格もわずかに抑えられるかもしれません。

電池問題

後は電池問題ですね。キッチンタイマーは使用してる時間より待機時間の方が圧倒的に長い。この点は電卓と同じだと思うので、電卓のスタンダードになってる太陽電池仕様を取り入れた方がいいと思うんですよね。

液晶文字サイズとターゲット設定

液晶に関しても見やすさを重視するあまり、画面に対して文字組みが大きすぎるのでもうちょっと余白を取ってあった方がきれいなんじゃないかと思います。万人に使いやすいようにという姿勢は素晴らしいですが、ご年配の方を考慮するなら、ボタンを押した時に「1」「2」と音声で知らせてくれたり、もっと文字を大きくしたり、むしろ特化して住み分けを作った方がどちらの需要も満たせるんじゃないかなと思います。キッチンタイマーに種類があまりないならアレですけど、けっこうな種類のタイマーがあることを考えるとそういう差別化はアリじゃないですかね。


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