見出し画像

初めての方にも、復習の方にも!『ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ストーリー』

Facebookのオーガニックリーチ(広告ではない投稿によるオススメ)で知り、Amazonでポチッと予約。週末に届いたので手に取ってみました。

もともと『ファンベース』には共感していて、仕事でもファン領域に携わっているので自分ごと。

ちなみにファンベースとは、自社のサービスやブランドを愛してくれるファンを大切にし、そのファンをベースにして中長期的に売り上げや価値を上げていくこと。

企業セミナーでさとなおさんの講演も拝聴したことがありますし、ラボ生としても学ばせてもらいました。だからこそフラットに伝えたいと思います。

大事な基礎の復習としての「読み」でした。これから初めて手に取るマーケティング従事者や興味のある方の入門にもなるのかなと。ちくまの方は新書形式ですが、本書は漫画形式でより視覚的です。

対象でいうと、たとえば新規獲得一辺倒的な従来の手法に違和感を覚えているような方にはオススメです。というのも自分がそうでしたので。

漫画形式だからこその表現

10の事例紹介の前に「さとなお集中講義」が漫画形式で冒頭にきっちり収録されています。講義を漫画にするんだ!と思って読んだけれど、この形式に可能性を感じました。

講演やプレゼンって当然ですが「スライドと本人の声」で成立しています。それがマンガ形式になると「絵と文字(セリフふくめ)」。温かみ・親しみといった感覚が出るし、なにより「読み物」になる。

もちろんスライドにかぎりなく近い表現もあるのだけど、グラフ一つとってもこの漫画のトーンで整理されています。

編集と書き手のお力、そして講義が漫画形式に耐えうる内容だったということかと思いますが、漫画ってすごいなあと。

どうやって数値化するか

中身でいうと、ファンベース診断を初めて拝見しました。かんたんにいうとNPS(ネット・プロモーター・システム)に代わる新しい指標であり、ファンの感情を可視化するツールです。

こういった定性的な領域ってなかなか数値に表すことができなくて、NPSに関しても「何をもって『推奨』とするのか」がちょっと曖昧で顧客も答えにくいと肌では感じていました。

ファンベース診断の特徴は「感情」と「行動」を分け、つまりクロスでファンの状態を計る。

たとえばメーカーなどはIDベースで購買記録とアンケートを紐付けることで、コアファンほど平均購買記録が高いといったような相関関係を見いだせる。

そうすればファンを大事にしようとする考え方を社内でもより浸透させやすくなります。仲間の存在の大きさを説いていた読売巨人軍の事例は参考になりました。

というわけで以上です!



この記事が参加している募集

推薦図書

最後までお読みいただきありがとうございます...!本に関することを発信しております。