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【後編】国境を超えた「ワーケーションのまち」へ!LAC富士吉田拠点のホステル・ゲストハウスオーナーたちが構想を語る!

Living Anywhere Commons富士吉田(以下、LAC富士吉田)は「働き方の選択肢を増やす」というコンセプトで、多様な働き方を受容できる環境を整えています。

今年の2020年9月にオープンし、盛り上がりを見せている注目の拠点!

中でも特徴的なのが、LAC富士吉田はコワーキングのスペースと宿泊施設が分かれているところ!宿泊したい施設を自分で選択することができます。

仕事が終わったら、コワーキングオフィスから徒歩5分圏内に位置する御師の家(室町時代から続く、富士山を目指して訪れた人々を迎え入れ宿を提供する家)や、温かみのあるお宿でリラックス...。

このように、仕事とプライベートのメリハリを付けた働き方が可能です!

今回は、LAC富士吉田と提携する、個性豊かな3つの宿泊施設オーナーにインタビューしました!

・まちづくりに関心がある
・富士吉田でワーケーションしてみたい

こんな人には、ぜひ参考にしていただきたいです!

質の高いホステル文化を日本に伝える『Hostel 1889』

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Hostel 1889の魅力は、オーナーの勝俣さん自らデザインに携わったこだわりの内装。居心地がよく、スタイリッシュでおしゃれな印象のホステルです。Hostel 1889という名前の由来は、「一生縁起の良いものが永久に続く」を数字で表現したものだそう。

《公式サイト》

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ーー勝俣さんは富士吉田出身なんですか?

はい、ぼくは富士吉田の出身です。地元を盛り上げたいという気持ちは強いですね!

ーーすごくおしゃれなホステルですね。ここは作業が捗りそう...。

富士吉田はワーケーション環境としては快適です。車がなくても、徒歩でオフィスと宿の移動が完結できますし、初心者にもトライしやすいなと思います。

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Hostel 1889は、「ホテル未満、ホステル以上」がコンセプトで運営しています。

海外ではすでに親しまれているホステル文化ですが、日本にはまだまだ広まっていません。ホステルだけど、日本ならではのクオリティ高いサービスを提供したいと思ってます。

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もともと、うちのお客さまは6割以上海外の方なんですが、「こんなに快適なホステルがあるんだ!」と感激してくださいます(笑)

現在は、LAC富士吉田と提携して、会員が使えるドミトリーを確保しています。また、共有スペースでも作業ができるようこれから整備していきますよ。

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屋上スペースでは富士山を見ながら作業が可能です。じつは今、さくらの木を育ててるんです!そのうち、お花見もできるようになりますよ。

冬は寒いから、どうしようかな...。コタツ・お酒・みかんを出して「屋上でこたつワーケーション」もいいな〜と思ってます!

もともと、上海で美容師をしていたという勝俣さん。ネットで注文が完結するオーダーメイド自転車屋の社長もつとめています。現在は、富士吉田を盛り上げるために、日本大好きな台湾人の奥さまと共にまちづくりに奔走中。勝俣さんの波乱万丈ストーリーを聞きたい方も、ぜひ滞在してみては?

まさに「宿泊できる歴史館」!富士信仰文化を伝える『菊谷坊(きくやぼう)』

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菊谷坊は、富士山信仰の登山客を代々お手伝いしてきた御師(おし)の家。富士吉田にはもともと御師の家が80件ほどあり、文化圏を形成していました。今では10件ほどになっているそうです。オーナーの秋山さんは、この家の18代目。「御師文化を残したい」という想いで家を継ぎ、ゲストハウスとして利用客を呼ぶようになりました。

《公式ホームページ》

ーー菊谷坊さんの家屋や備品たちは、富士信仰の文化を伝える貴重な資料館のような役割も担っていますよね。写真資料や、富士講の方がお参りした神殿など、御師文化ならではの学びも多く楽しいです。「滞在している地域のことをしっかり知れる」そんな充足感を得られるスポットだなと感じてます。

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そうですね、うちにある古箪笥(たんす)の中から、武田信玄の父・信虎(のぶとら)の書いた巻物が出てきたりもしています(笑)

あとは、滞在中に、実際に富士山に登ってみるのも、手軽に富士信仰の文化を知れるのでおすすめです。

富士山の5合目まで車で行ける「スバルライン」を使わずに、麓(ふもと)から徒歩で登ってみてほしいです。

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1合目から5合目って、昔の登山文化を残す史跡も多くて、歴史を学びながら登山ができるんです!

市が説明看板を整備してくれたみたいで、予備知識がなくても楽しめるようになっています。

ーーへぇ〜〜、富士山の景色って、砂とか岩で殺伐としたイメージがあったんですけど、麓(ふもと)は緑豊かなんですね。お恥ずかしながら知りませんでした。

富士山って、世界自然遺産ではなく、世界”文化”遺産なんですよね。そんな富士信仰の文化を垣間見ることができていいですよ。

ーーなるほど。さすが御師18代目。なんだか、だんだん富士山に登りたくなってきた...!

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ワーケーションを通して、富士吉田に訪れてくれる人が増えてくれたら嬉しいですね。町全体にもいい影響があると思います。

いったん東京に出たはいいけど、そこから脱出したくなっている人は一定数いると思うんです。

富士吉田が「地方でイケてるスポット」になり、地方に行ってみたい人の目に留まるようになってほしい。

富士吉田市は、人口は5万人程度ですが、中心エリアや商店のあるエリアにも出やすいコンパクトシティです。チェーン店も多く、都会に慣れている方でも暮らしやすいです。
富士山の噴火以外に大きなデメリットはないです!(笑)

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槙(まき)でできた木のお風呂は、海外の方もゆったり入れるサイズ。木の香りに包まれて、心からリラックスできます。洗面用具やその他のアメニティも充実していました。ここで毎日入浴ができるのは嬉しい...!

本物のおもてなし精神で心身ともにリラックス『Hostel Fujisan YOU』

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Hotel Fujisan YOUのオーナー、渡邊さんに話を伺いました。富士吉田市出身で、渡邊さんの同級生だという切り絵作家「百鬼丸」さんの作品があちこちに。建物じゅうが「和」のモチーフでいっぱいで、日本文化を全身で浴びられるようなホステルです。ゲストへの心遣いで始めた手作りパンが話題を呼び、このパンを求めて他国から訪れるゲストまで出てきたんだとか。

《公式サイト》

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ーー富士吉田とワーケーション、どう思いますか?

ぼくは、もともと富士吉田の出身です。ほかの地域から人が入ってきて、新しい発想やコミュニケーションが生まれるのはいいことだよね。

観光目的の人とはそこまで深いコミュニケーションをとることがないんです。でも、ワーケーションとか移住のポテンシャルがあるような人だとまた違う。

新しい考え方が入ってくるのを地元民に還元していけたらいいよね。

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外国からのゲストでも、ワーケーションしてる人は多いです。オンラインの英語の先生が多いですね。仕事しながら旅してるんだなって感じの人もいるよ。
そんな人たちも、よりワーケーションしやすくなったらいいと思うね。

ただワーケーションって一種の「ブーム」なので、働き方のメインストリームになっていくとは思わないかな。
働き方の一つの方法としては確立するかもしれないけど、加速しっぱなしではなくて、顔を付き合わせる働き方に戻っていく人も一定数いるんじゃないかな。

ーー世の中の流れを冷静に見据えているんですね。

でも、まずやってみなければ分からないと思って、LACへの参入を決めたよ。

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もともと金鳥居の近くで宿をやろうと思ったのも、ずっと昔から、富士山を中心にしてダイナミックに街が変化してきた、その流れの中に飛び込んでみたいと思ったからなんだ。

渡邊さんの人望は厚く、アルバイトで勤務する地元学生にもたびたび親身に進路のアドバイス。ときには耳が痛いことも伝えつつ「自分らしい選択」ができるよう背中をおしているそう。一見クールな感じですが、施設のすみずみまで、ゲストへのおもてなし精神が通っていました。

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ーー近くにコンビニがなくて、お腹を空かせてしまうゲストのために無料で提供し始めたビーガンフレンドリーの「手作りパン」。筆者も焼き立てをいただいたのですが、これが本当に美味しくて、ペロリと1枚食べ切ってしまいました!

美味しいでしょ(笑)
人が多い時はすぐなくなってしまうので、パン製造機を1台から2台にしたんですよ。夜にパンを作って冷蔵庫に入れて冷凍しておきます。朝ごはんの時間に切らしてしまわないように気をつけてるんです。

あと、うちのホステルは、入り口ドアのガラスを2重にDIYしたり、防音できる壁にしてあるのでかなり静か。物音が気になる方や、安眠したい方にはうってつけだと思うよ。

筆者も、お部屋に滞在させていただいたときには、お部屋の中に「シーン」という沈黙の音が聞こえるほどでした。ぐっすりと眠れる環境です。
居間に置いてある宿泊者のゲストノート(寄せ書き)はもう4冊目になりそう。ノートの中を開くと、海外・国内問わず、宿泊者からの感謝のメッセージがいっぱい。中には、宿を出てからわざわざメールでメッセージを送ってくる熱心な人もいました。「パンおいしかったです」という書き込みも少なくなく、クスッと笑ってしまいました。

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LAC富士吉田拠点の特徴は、まち全体を巻き込んだ滞在環境。

富士山を臨みながらの感動的なワーケーション体験と、歴史ある多層的な文化、そして富士吉田住民との血の通った会話に、思わず「また戻ってきたいなあ」と感じてしまうはずです。

ぜひ一度、ワーケーションしに来てくださいね!


LAC富士吉田拠点の詳細はこちら

《ライター:ぽかべ

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