見出し画像

その3)汎用人工知能と汎用人型ロボット

技術的失業という点で、この先注目されてくるのが汎用人工知能(AGI)と汎用人型ロボットです。どちらも2030年代には実用化されるだろうと言われています。

AGIは人間のような汎用的な知能を持つ人工知能を指します。 AGIは、さまざまなタスクに対して人間と同様の知識や能力を持ち、独自の学習や問題解決ができる能力を持っているため、多くの頭脳労働を代行できるようになるそうです。

AGIは人間よりも遥かに早いスピードで計算してしまうので、特に決まった手続きのものや、多くの判例があるような仕事はすぐに取って代わられるでしょう。お金や経理が完全にデジタルに移行すれば、現金も見なくなるので、銀行の与信係や税理士はいなくなり、税務職員も大幅に削減されるでしょう。確定申告からも開放されます。自動運転では人間よりも正確に安全確認をします。教科書もデジタル化すれば多くのことはAIが教えてくれるようになるのは間違いないでしょう。

汎用人型ロボットは人間と同じ道具を使って作業ができるロボットです。工業用ロボットは決められた動作専門のロボットですが、汎用人型ロボットはキッチンで料理を作る。車を運転する。介護や土木などの思い労働をサポートするなど、様々な動作を1台がこなせるようになります。こちらは人間を肉体労働から開放する可能性を秘めています。頭脳はAGIと繋がっているので、時代が進むほどより繊細な仕事をこなすようになるでしょう。

今はまだ未熟とはいえ、2024年現在でも既に慎重180センチ体重80キロでとんぼ返りしたりできるようになっています。人間は電力に換算すると大人1人あたり100W/hくらいで動いているそうですが、汎用人型ロボットが多くの人の労働を人件費を下回る形で行えば技術的失業を起こすことになるのです。

これらが2030年代の未来として予想されているということは、より人間でないとできない仕事の領域は狭まっていくことを意味しています。

未来では、さらに生活分野のコモデティ化が技術的失業を加速する可能性があります。次回はそれについて書いていきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?