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その10)食料とテクノロジー

ベーシックインカムが施行されている近未来は、食品も様々なテクノロジーができていると思います。

種苗(しゅびょう)は遺伝子レベルで著作権の保護が進み、日本の農作物は海外からもブランドの地位を高めると見られています。農薬も改良が進み安全性が高まっているようです。肥料も自前で調達できるようになるかもしれません。

農作物は収穫するとそのままでは傷んでしまいます。冷凍・冷蔵保存のほか、漬物や乾物、ビン・缶詰など従来の保存方法もありますが、新技術として食品用3Dプリンターが普及して色々な食べ物をプリントできるようにするため、材料をプリンターのインクに加工して食品を保管するようになるでしょう。食品用3Dプリンターの大きさが小さくなれば全国に材料を保管しておくだけなので物流コストが下がります。宇宙食にも応用できます。食品は栄養と安全を確保できたらどんどん効率化されていくでしょう。

一方で、ベーシックインカムは人々に膨大な時間を提供します。人はじっとしている方が難しいので菜園や養殖や酪農に精を出す人が増える可能性も高いと考えます。生活を楽しむため、旬のものを美味しくいただく文化もより発展するでしょう。

食品の最終地点である排泄物と残渣(食べ残しや食べられない部分)の処理も重要になってきます。糞尿のリサイクルは宇宙開発時代には不可欠ですので、高度化が進みます。食品残渣は肥料のもとになる部分の再利用研究(ゼロエミッション)が現在も進んでいます。

資源は循環させなければ枯渇します。ベーシックインカムが機能するためには、消費するお金以前にこのような高度循環システムの構築が不可欠となると考えています。

さて、システムをまわすために必要なのはエネルギーですが、これはかなり大きな問題になっています。人類が消費する電力は年々増加しています。あらゆる分野で電力をどう確保するかが課題になっています。次回はそれについて考えていきます。

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