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『考古学への招待』〜自分を変える本との出会いは、奇跡のようなもの〜 @yukie_toasty422

みなさんは、普段どうやって本を選んでいますか。

興味のある分野だったり、好きな作家さんだったり、書店でタイトルや装丁をみて気に入って買ったりと、理由はその時々によるかと思います。

世の中には、たくさんの本があります。現在私たちは、当たり前のように「本を選び、読む」ということを享受していますが、時代によっては当たり前ではありませんでした

日本で出版業が発達したのは、江戸時代。この頃から、いわゆる庶民と言われている人たちが、出版物に触れるようになりました。

文字の歴史を考えると、本が日常に溶け込んだのは、ごく最近のことと言ってもよいでしょう。そう考えると、自由に本を選び読むことができる私たちって、かなりラッキーなのかもしれません。

そして、たくさんある本の中から選んで読むって、毎回奇跡的な出会いと言っても過言ではない気がします。

今週のラブソルnoteは、テーマウィーク。今回は、『私を変えた一冊』というテーマでお届けします。

私を変えた一冊

このテーマを聞いて、真っ先に思い浮かべた本がこちら。『考古学への招待』という本です。

現在は、第2版でも中古の本しかありません。それもそのはず、この本を私が読んだのは高校生の頃。当時でも、平積みされているような本ではありませんでした。

なぜ、この本を手に取ったのか

この本を手に取った理由はいくつかありますが、当時の私は高校に入ったものの、授業で学んで、テストを受けて…という勉強に飽きていました。

それもあって、自分でテーマを設けて研究することへの憧れが強く、専門書コーナーによく足を運んでいました。

当時は、現在のようにインターネットで検索して、というのが当たり前ではない時代。何か知りたい時は、まず本を読んでいました。

考古学だけでなく、他の分野も読んでいたのですが、一番印象に残っているのがこの本なんです。

原書のタイトルからもわかるように、考古学へのイメージが変わった一冊でした。

この本で変わったこと

この本には、墓石のデザインも流行があって研究材料になるなど、興味深い内容が多々ありました。その中でも、私が何より驚き、興味を持ったのは、放射性炭素を使った年代測定法でした。

考古学って文系なのに、化学の内容が当たり前のように扱われていることが当時の私にとって、とても衝撃的でした。進路選択では文系・理系と分けるけど、それは一時的な分け方であることが認識できたことは、当時の私に取って大きかったと思っています。

そして、自分が何かに対し持っているイメージは、しょせん自分の知り得る知識で作ったものでしかなく、全てではないということも、この本のおかげで感じたことでした。

また、新しい手法が取り入れられて、今までの常識が常識ではなくなることがあるというのもこの本のおかげで気がつけました。

特別になるには、タイミングも重要

私がこの本を通じて学んだことは、この本でなければと学べないことではなく、たまたま気づくきっかけを与えてくれたのが、この本だったという偶然に過ぎません。時期が違えば、ここまで印象に残っていない可能性もあります。

今でもこの本を鮮やかに思い浮かべられるのは、私にとってベストなタイミングで読んだことも大きいと思います。

本との出会いは、一瞬。

気になったのに後回しにすると、読むタイミングを逸し、再び出会えないこともあります。

多くの本の中で、何が自分にとって特別な一冊になるかは、読んでみないとわかりません。

自分にとって必要なタイミングで出会い、何かが変わる体験をこれからも楽しみにしつつ、今日も本を手に取ろうと思います。

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