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労働組合 これ本当?

 私は入社と共に労働組合員になり、そこから数年を経て先輩に誘われいわゆる専従になりました。専従職員はとりあえずシフト制から解放され様々な職業の人と出会い、良い事ばかりではないですが本当にやってよかったなと思います。だから私は恩返しの気持ちも込めて何人かの同志と共にまた新しい労働組合の形を作ろうと試みていますが難しいですね。時代共に変わらないといけない部分もあると思います。さて今回は巷で言われている労働組合の疑問について少しその実態を解説しようと思います。

労働組合の役員は会社で出世しやすい?

 この答えは絶対YESとは言えないですが、そう言ったチャンスには恵まれやすいとは思います。基本的に企業別組合は在籍専従職員で構成されています。在籍専従とは会社に籍を置いたまま労働組合の専従職員として働く事で、その任期が終わればまた会社で業務に戻るという事になります。任期は職場によってバラバラですが大体3年から10年でしょう。公務員は確かに5年という任期が最長です。この間役員ともなれば人事や経営陣とも顔を合わせる機会が増えていきます。もし人事権を持つ経営陣のお目にかかったらそれは何かと有利でしょう。ただ出世するなら労働組合の専従に!とも言いますが、もちろん経営陣の耳が痛い話もせねばならないので上手くコミュニケーションが取れない人は逆に経営陣からも同僚からも信頼を失うパターンも少なくないです。

専従だからメリットばかりではないです。

 当然労働組合職員になれば必ずしもメリットばかりではなく、先程申し上げた在籍専従の場合、これは会社を休職して労働組合活動を行うという形なので会社に戻った時専従年数は退職金の算定には含まれません。最近ではそういう事も改善する動きがあるのですが、基本的に専従でいればいるほど昇給もストップするので年数が経てば出世しないと割に合わない事もあります。だって形はどうあれ休職中ですから。
 これがもし改善されたとすればそれはまた問題です。人によっては労使癒着に見えるでしょうね。労働組合専従でありながら昇給ありだと改革をすれば。従業員のために交渉する団体職員が何故か会社としての立場も上がって行くなら疑われても仕方ありません。
 また基本的に残業代等は出ないです。専従は報酬が高いと言われますが、これはある意味固定残業みたいなもので決まった報酬以上はありません。当然と言えば当然ですが。

労働組合は選挙が多い?

 これもまたYESですね。最近は資金不足もあり動員もかける事は少なくなったととは言え専従なら選挙もある意味仕事の一つです。私は組織内議員なんてもう少し減らせばいいのにと散々言っていますが、実際労働組合が政治活動を行う事、それに伴い選挙運動をする事自体は全否定しないです。社会運動体として政治とは切っても切れない関係でありまたどこかしろ自分たちの代表を送らない事はその意見が蔑ろにされてしまう可能性もあります。
 個人的に問題なのは会社を代表する人間が労働組合出身議員として扱われてまるで労働運動代表者として選出されてしまうのは問題だと言っています。自分の産業の事を国会で説明するのは論外だという事です。

労働組合って結局あった方がいいの?

 これも答えはYESです。労働組合が全員従業員を守ることはできませんが、やはり経営情報が入りやすく、そして最悪倒産となったら労働組合の人脈で再就職が苦労せず可能という事もよくあります。そして上部組織に加入したら様々な人と出会えます。友人や知人が増えたのは労働組合活動が私は大きかったです。
 さて今日は4月1日です。多くの新入社員が入ってくるでしょうね。新入社員の皆さん仕事は懲役だという人もいますが、様々な出会いと成長が本来の仕事の醍醐味です。是非是非多くの出会いを!

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