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心理的安全性がないので、チームでこれ言えません 〜Vol.5「懸念があって」〜

「心理的安全性」について、米国ペンシルベニア大学ウォートン校の組織心理学者、Adam Grant博士のLinkedInポスト

「Things people aren’t afraid to say when they have psychological safety (心理的安全性のある人だけが言えること:弊社訳)」

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こちらを切り口に、日々のチームコミュニケーションでお使いいただけるTipsを、弊社COO野口より数回にわたってご紹介しています。

是非、コーヒーブレイクのお供としてお楽しみください!


心理的安全性がないので、チームでこれ言えません Vol.5
「懸念があって」


今回のシリーズで取り扱うのは、「懸念があって」です。
皆さんは、どんな時にこのフレーズを使いますか?
そして、なぜ、このフレーズは、心理的安全性がないと言えないのでしょうか?


このフレーズを口にする状況とは?

・何かしらの変化を伴う対応をしなくてはならない
・こちらって、カバーされてる? 自分の範囲なのか分からない
・やっているかどうか分からない

何かしらの変化や、状況の対処が必要そう。その対処が、既存の何かを阻害してしまうようなリスクがあるかもしれない。それを検知して伝えようとする時に、口ずさむ言葉ではないかと想像します。
前回の「もしかしたら、私が違うかもだけど」同様、大事なフレーズであり、意思決定の基準になる要素が含まれているかもしれない発言です。
言い換えると「転ばぬ先の杖」で、リスクを低減していきましょうーという提案にもなり得ます。

なぜ、心理的安全性がないと言えないのか?

もし、自分が、チームにオンボードしたばかりだったら?
知らないのが、自分だけかもしれないとしたら?
はたまた、「これ、リーダーに言っても伝わらないかもな・・もはや」

上記のどれも、心理的な安全性が希薄な状態。勇気を出していうのが躊躇われているのかもしれません。
チームにオンボードしたばかりや、知らないのが自分だけー。
情報の共有や、チーム自体の「共有認知」、つまり、チームの阿吽の呼吸が醸成されていないことで、心理的に不安全な状況になってしまったかもしれません。

1つ確かなのは、このような状況の中では、自身の懸念は「言い出しにくい」のです。


リーダーは何をしていくと良いのか?

メンバーからの「懸念」は、往々にして、大事なサインではないでしょうか。

・自身のチームの方針でクリアになっていない点があった
・曖昧な業務がある
・支援が必要かもしれない

上記のような運営的な面もありますが・・

私が思い起こすと「懸念があって」と話してくれるメンバーの真意は「自分でやり抜くために、確認したい」時に集約される印象です。

チームの声がけの1つに「気になったり、懸念点があったらいつでも言ってね」と伝えて、「話しあえる」「伝え合える」場面を作るのはとても大事では?

伝えあった結果「それは懸念ではなさそうだ」ならば、チームで自走できるし。
結果「それは検討が必要そうだ」ならば、チームで意識合わせをして乗り越えられる。

言ってもらえたら、その結果が上記のどちらであっても、状況は改善します。


チームは「良いこと」のみならず、「ちょっと引っかかること」も共有することで、強くなるチャンスが得られる。

「懸念があって」が聞こえてきたら、チームがよくなる機会到来かもしれませんね。

伝える時は、「相手もOK。私もOK。ただ、念のため確認したい。共有したい・・」という、アサーティブな姿勢を忘れずに!



〜次回更新に続く〜
心理的安全性がないので、チームでこれ言えません
〜Vol.6「提案があります」《最終回》〜
※11月中旬公開予定です。

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