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これ以上、豊かになる必要があるのか?(小さなコーヒー屋が大きな経済を語る【番外編2】)

これはもう完全同意する答えを出してくださっている方がいらっしゃるので紹介のみさせていただきます。

ブロガーとしても著名なちきりんさんの2008年2月23日の記事。

タイトルは「豊かになる意味」です。

いくつか引用させていただきます。

アメリカの学生街で過ごした後、私はクリアに答えられるようになりました。
「なぜ経済発展が必要か?」と問われたら、「弱者も生きること、生を楽しむことが可能になるからだ」と。
豊かになるとはそういうことなのだと、あの 2年間で強く印象付けられたのです。
経済状況が厳しければ厳しいほど、人間の社会も基本的には動物の世界に近づきます。
弱者にかまっていられなくなるのです。そして、力のない者は淘汰されます。
戦争になれば、乳幼児、お年寄り、ケガ人や病人、走ることのできない妊婦、体の弱い人から順に死んでいきます。
力の強いもの、生物としての生存能力の高い人しか生き残れなくなります。
災害が起こって、水や電気が止まれば、持病のある人、透析や人工呼吸器やペースメーカーが必要な人、共同生活ができない状態の人は、命の危機さえ感じなくてはなりません。
それは「疲れる」「よく眠れない」程度の話ではないのです。
弱者も生存でき、生活の楽しみを経験できる世の中にするためには、社会には一定の余裕が必要です。
強者にとっては贅沢に思える設備も、弱者には生活の必須アイテムかもしれません。
だから私は今の日本においてさえ、「もう経済発展しなくていい」とは思いません。
私たちは進み続けるべきなのです。


Rare Disease

やはり少しだけ僕の経験を書かせていただきます。

一昨年、中学・高校時代の先輩の紹介で難病患者の方の支援活動をするNGOの立ち上げにかかわらせていただきました。

僕が直接会ってお話をさせてもらったHさん(僕より少し年上の30代の男性)は成長ホルモンが適切に分泌されない為、ステロイド薬なしに生活することが難しい状態で、薬を処方してもらうため定期的に通院せねばなりません。

見た目からは全く分からず、営業の仕事をこなし、海外旅行を楽しみ、お酒を飲むこともできる。

Hさんと僕と違うのは脳の一部を切除しているかどうかだけ。

この人が本当に難病患者なのか?

病名も生まれて初めて聞いたので、全く理解が追いつきませんでした。

病気の名前は「下垂体前葉機能低下症」。国の指定難病です。

(参考情報:MSD マニュアル 
家庭版 / 12. ホルモンと代謝の病気 / 下垂体の病気 / 下垂体機能低下症


こういった難病を抱える患者さんは命に関わるので、たとえコロナウィルス感染症が蔓延中であっても薬を切らすわけにはいかず、通院を余儀なくされます。

「お薬は贅沢品じゃないでしょ。」というのは国民皆保険制度が維持されている日本人に多い考えで、僕は間違っていると思います。

アメリカでは風邪の初診料が2万2000円、盲腸の手術には保険がない場合1泊入院で平均500~600万円が相場です。

薬は贅沢品です。

その高額な医療費を国民皆で負担しあって、支えあっていられるのは、可処分所得にかなり余裕がある人も一定数いるからです。

たくさん稼いで、経済発展に寄与している富裕層も日本に欠かせない国民だと僕は思います。


ちきりんさんの言葉をもう一度、引用します。

だから私は今の日本においてさえ、「もう経済発展しなくていい」とは思いません。
私たちは進み続けるべきなのです。

僕はこの意見に完全同意です。

日本だけでなく、世界はもっと経済発展すべきだと考えます。


これ以上、豊かになる必要があるのか?(小さなコーヒー屋が大きな経済を語る【番外編2】)了


本編はこちら。



投げ銭は僕が面白がっていることに突っ込ませていただきます。