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身体を柔らかくするトレーニング
ストレッチをしてもすぐに硬くなる。
そんな悩みから、ストレッチにより柔軟性を改善することを諦めている方は多いのではないでしょうか。
ストレッチの方法が不十分で柔軟性が改善しないケースもありますが、
柔軟性を改善したい筋肉に対して、なぜその筋肉が硬くなるのかを考える必要があります。
筋肉が硬くなる原因は以下の3つであると考えます。
✔︎他部位をかばい、その部位に負担がかかっている
✔︎インナーマッスルの筋力低下によりアウターが硬くなる
✔︎筋肉を縮めながら使っている
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41936746/picture_pc_b02cf1e4fd62d16cd2e399c55529e280.jpeg?width=1200)
1.他部位でかばい、その筋肉に負担がかかっている
股関節を例にすると、足関節や上半身の動きの低下は股関節でかばうことになります。
そのため全身の動きを見ながら、なぜ股関節に負担がかかってるのかを考える必要があります。
❶足関節が硬くて股関節に負担がかかるケース
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41936781/picture_pc_75a243e21f803aa23279d31c4cd6f058.jpeg?width=1200)
下半身でのバランスは足関節と股関節でバランスを保つことになります。
股関節の外側が硬くなる原因として、足関節の回内外(左右の動き)の動きの低下を股関節でバランスを保つことにあります。
つまり足関節回外の柔軟性の低下は、股関節内転運動が大きくなることで、股関節外側(殿部)で姿勢を保つ必要があり、殿部が硬くなる原因となります。
足関節の柔軟性チェック方法・セルフケアはこちら
❷上半身が硬くて股関節に負担がかかるケース
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41902998/picture_pc_2d11e8dad793f83fc4af92496e43c01e.jpg?width=1200)
下部胸郭が外側に拡張することで上部胸椎が内側に倒れることができ、上半身を右側に倒すことができます。(図右)
下部胸郭が外側に移動できないと、上部胸椎のみでの側屈とな流ことで右側に倒れる力が大きくなり、その右に倒れる力を左の殿部で制御する必要があります。(図左)
つまり胸郭の柔軟性の低下は股関節外側(殿部)で姿勢を保つ必要があり、殿部が硬くなる原因となります。
胸郭の柔軟性チェック方法・セルフケアはこちら
❸肩後方が硬くなる原因
投球動作で多い、肩関節後方タイトネスについて考えます。
リリース後に肩内旋、肩甲骨前傾・内旋、体幹回旋にて減速するため、
肩後方(三角筋後部や棘下筋)、肩甲骨後方(広背筋や菱形筋)、体幹後面+対側股関節後方筋群の働きが必要となります。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41906996/picture_pc_9d8a1790190b23f71bfd786028ce7580.jpg?width=1200)
つまり肩関節・肩甲骨・体幹の連動性及び柔軟性、その動きを制御する筋力によって減速動作を行います。
この連動において肩甲骨や体幹の動きが不十分であると、肩後方のみのブレーキ動作となり肩後方に負担が加わり、タイトネスが生じてしまいます。
✔︎肩甲骨・体幹ストレッチ
体幹回旋と共に肩甲骨を前傾・内旋させます。
✔︎サイドローテーション|肩後方・肩甲骨後方筋群トレーニング
サイドブリッジの状態で体幹を回旋させることで、下側にある肩後方及び肩甲骨後方の筋群で回旋を制御するトレーニングになります。
以上より
硬くなっている部分は動きが悪い関節をかばっていることから、それらの関節の柔軟性の改善に加え、その関節を動かすためのトレーニングが必要となります。
2.インナーマッスルの筋力低下によりアウターが硬くなる
インナーマッスルは関節中心部にあり、関節を安定させる筋とされています。
アウターマッスルは関節の外側にあり、関節を動かす筋とされています。
インナーとアウターで役割があり、
インナーが機能不全を起こすとアウターの筋肉で関節を安定させようとして、アウターに負担がかかり筋肉が硬くなります。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41936985/picture_pc_a9407c48019fdad78db341b5ca971334.jpeg?width=1200)
※腸腰筋・小殿筋(インナーマッスル)が働くことで関節がスムーズに動くが、インナーが機能不全を起こすことで詰まりが生じやすくなる。
筋肉を伸ばす際に関節が動きます。
ドアで例えると蝶番の部分が関節となります。
つまり関節が適切に動いていないと筋肉は伸びにくく、関節を無理やり動かすことは関節に痛みを発生させる原因にもなる可能性があります。
関節がつまる感覚があるときはその可能性があるため、無理にストレッチをせずにインナーマッスルのトレーニングをすることをお勧めします。
❶ストレッチをする前にお勧めトレーニング
以上から、ストレッチとともに関節を安定させる筋のトレーニングも並行して行うことをお勧めします。
✔︎大殿筋ストレッチ前の腸腰筋トレーニング
太ももと抱え膝の曲げ伸ばしを行い、ハムストリングス・内転筋を伸ばしていきます。
※股関節屈曲位を維持できる様に太ももとヘソ(腸腰筋)が近づいた状態を維持したまま動かしましょう。
腸腰筋トレーニングにて股関節の動きを改善してから大殿筋のストレッチをしてみてください。
✔︎内転筋ストレッチ前の小殿筋トレーニング
股関節外転位で股関節を内旋させ、外旋内旋を繰り返します。
膝が下がってこない様に注意しましょう。
小殿筋トレーニングにて股関節の動きを改善してから内転筋のストレッチをしてみてください。
3.筋肉を縮めながら使っている
そして筋肉が硬くなる代表として、筋肉を縮めながら使っているケース(短縮性収縮)が多くあります。
筋力トレーニングに代表させるマシーントレーニングがそれにあたります。
マシーントレーニングは筋力強化という一面においては大変効果的なトレーニングですが、筋肉を縮めながら使うケースが多いため筋肉が縮まりやすくなり伸張性が低下します。
そのため、筋肉を縮めながら使う以外で筋肉を伸ばしながら使うトレーニング(伸張性収縮)も必要になります。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/41964190/picture_pc_a254e996436b3806bc4c6902783f30ec.jpeg?width=1200)
肉離れを例にすると、
肉離れ予防の代表的なトレーニングとして、ノルディックハムストリングスやインバーデッドハムストリングスがあります。
肉離れはハムストリングスの伸張性の低下や筋力低下によって起こりやすくなるとされています。
そのため予防トレーニングではその伸張性収縮のトレーニングが効果的とされています。
インバーデッドハムストリングス
4.柔軟性を向上させるには
✔︎動きが悪い部分の改善を図る
✔︎インナーマッスルの強化を図る
✔︎筋肉を伸ばしながらトレーニングをする
以上を考慮しながらストレッチ・トレーニングすることをお勧めします。
参考にしていただけたら幸いです。
平 純一朗|タイラ ジュンイチロウ
Medical Fitness Ligare(https://ligare-matsudo.com)GM 2016.10-
L-fit.(https://www.l-fit.training)代表 2017.10-
アスレティックトレーナー養成校非常勤講師 2011.4-2023.2
社会人関東サッカーリーグ1部所属チームトレーナー 2016.1-
V2リーグ女子所属チームトレーナー 2016.10-2022.3
【資格】
理学療法士
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
【SNS】
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