体重を増やしたら腰痛が治った話
動機
身長の伸びが止まってすぐの頃は、健康診断の標準下限〜いわゆる美容体重程度の体重はあり、やや筋肉質であるがゆえに見てくれはやや細身程度でおさまっていて、あぶらものに弱かったりはしていたもののいわゆる普通の痩せの大食い体質だった。20歳の誕生日前の頃に、体調を崩し、入院する頃には10kgほど体重が落ちてしまった。退院時には、体調の回復により入院時より3kgほど体重が増えたが、それから退院しても4年間ほど、成人としてどうかしているほどの低体重におさまっていた。
成人としてどうかしているほどに体重が軽かった頃は、中々治らないささくれが全身にたっているような乾燥肌とペインクリニックで麻酔を打ってもらうほどの腰痛に悩まされていたし、更衣室で後輩に裸を見られて骨の浮きようにドン引きされたりもしていた。しかし暖かい所に住んでいた間は、審美上の問題と筋肉量の少なさによる痛みの出やすさ以外の問題は感じていなかった。
なんともならなくなったのは、首都圏に移り住んで、満員電車に乗るようになってからである。なんせ、どんなに警戒しようと、季節の変わり目にも冬にも風邪をひいてしまう。ずっと、鼻を垂らすことになってしまったり、熱が出っぱなしなのは不味すぎる。これでは良くない、なんとか体力をつけなければ……と増量計画がはじまったのであった。
増量幅と期間
増量幅:退院してから増量する前の体重から9~10kgほど
期間:約4年
増量してよかったこと
骨が当たるせいでの痛みから解放された
肌の手入れを少しサボっても極度の乾燥肌にはならなくなった
多少持病が不穏になっても回復が早くなった
腰痛や肩こりが緩和された
風邪をひきにくくなった
猫背を治すことにも成功した
増量を終えたタイミング
血液学上の異常値が出るようになった。HbA1cが5.5%を超えてしまったし、脂質異常症を発症してしまった。
私には太る才能が無いっぽい。いわゆる美容体重程度で発症してしまったのはどうかしている。
増量方法
体調を安定させるように努めた
痔に苦しんだり、口内炎同士がくっついてしまったり、血便が出てしまっているような時期に、いくら食べた所で無駄だった。再燃してしまってはどうしようにもない。こうなったら落ち着くまでの流動食生活を余儀なくされてしまう。
翌日に疲れを持ち越さないように過活動に注意する
絶対に1日に7時間以上寝る時間を確保する
→早朝覚醒がしんどかったから睡眠薬も使ったストレス源をなるべく遠ざける
お酒を飲まないようにする
消化不良を起こさないように気を付ける(詳細は後述)
悪化のサインに早く気づけるようにする
→私の場合は痔がわかりやすい自分自身の証に合いそうな漢方を飲んだ
→十全大補湯が効いた
というようにして、体調を安定させるように努めた。
消化吸収しやすい食事方法・内容を見つけた
自分自身にとって消化吸収しやすい食事量・方法・内容を探った。
【量】
たくさん食べたとて、吐いてしまったり腹痛に襲われたりしてしまったら、嘔吐や腹痛の苦痛から食事を摂ることが嫌になってしまう。逆効果。
私の場合は、外食の1人前くらいの量をを食べきるのは、いくら美味しくて箸が進もうともやめておいた方が無難だった。(2/3)人前以下に抑えておくと捗った。
【方法】
増量するにはオーバーカロリーにしないといけない。
一度に食べられる量が少ないともなると、自ずと頻回摂取が必要になる。間食をすることへの心理的抵抗を小さくすると捗った。夜食を食べると翌朝〜昼にかけて食欲が失せてしまうので、私の場合は夜食を摂ることは逆効果だった。
【内容】
おとなしく?低脂質・低残渣の原則を守るのがなんやかんやでよさそう。
重いものを食べて次の食事が摂れなくなってしまったり、ひいては体調を崩してしてしまったりするよりは、多少カロリーが低かろうが食べててつまらなかろうが、IBDの食事療法通りの食生活を送った方が長い目で見ればマシ。
まあ娯楽としての食事も大事ということで、症状が出ない範囲内での暴飲暴食をしていたら太るとかそれ以前に血液的にダメになったが……
【プロテイン関連】
筋肉を増やすためには1日あたり
体重(kg)×0.001×{1.5-2.0} (g)
程度のたんぱく質の摂取が必要で(体重50kgの人なら75~100g)、これを食事で満たすのはしんどい、ということでプロテインを買ってみて飲んでみたら消化不良を起こして、オナラの匂いがえげつないことになった。
乳糖不耐を疑ってソイプロテインに変えてみても、脂質過多になろうが金がかかろうが気にしない精神で食事からたんぱく質を摂取してみても、この量に達する摂取量にするのは無理だったので、オナラの匂いがヤバくならないギリギリの摂取量がどのくらいなのか模索した。
運動不足は敵
動かんと腹減らん
というのもあるし、食っても太れんみたいな人々は、脂肪すらつかないか少しの脂肪で病気になっちゃったりしがちなので。
筋肉は一度つきさえすればマッスルメモリーなるもののおかげで、ある程度戻すこともできるので、筋肉をつけることを強く意識した方がいい。
ジムに通うというような本腰を入れての運動は絶対にめんどくさくなると見越して、動画などをみながらでもできるようなスクワットや脚を上げ下げする腹筋などを「ながら」で行って、ガッツリ集中してなんらかの作業をするときの休憩時間に腕立て伏せなどの「ながら」でできないような自重トレを適当にやっていた。
筋肥大を狙うなら高負荷×低回数にするべきで自重トレだとどうにも難しいが、本腰を入れてしっかり通ってめんどくさくなるよりは、器具なしで続けられる方がマシだし、低負荷×高回数でもオールアウトさえすればまあまあ効くような気もしている。さらに言えば、低負荷×高回数でもオールアウトすらしていなくても、刺激を多少与えるだけでもやらないよりはマシなのだ。
さいごに
ぶっとんでるくらいの低体重は筋肉も足りていないことがありがちだし、筋肉を増やすと痛みが軽減されたりして捗るぞ! うつは私は治らんかったけど。
ゆるーく続けられる範囲内で健康的に骨を隠していこう!
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