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ツイート内容が劇的におもしろくなる、ちょっとした手順
自分のツイート(以外の発信も)が人の興味をひけない原因を考えてみたところ、ほかの人にも役立つんじゃないかなーという感じになったのでまとめておきます。
きっと感激したコンテンツの感想を言うときなんかに使えるはず。
考えてみたところ、ツイートがつまらない大きな原因は具体性の低さにある、という結論に至りました。いくら頑張ってアウトプットをしていても、具体性が低いとおもしろくない。
たとえば僕のツイートをダメな例として見てみましょう。
例①(ダメな例)
これを見るためにNetflixに契約してもいいんじゃないかと思いました。おすすめです。#全裸監督 #全裸監督の感想を語ろう
— 📚葛上洋平 / 新R25編集デスク (@s1greg0k0t1) August 11, 2019
これだけ見ると「全裸監督って作品がおもしろいよ。おすすめだよ」って言ってるのはわかりますが「…で?」って感じ。(このツイートは複数ツイートの一部です)
例②(いい例)
やってくれたなNetflix…と思わずニヤけた。笑っちゃうくらいエロいのに最高にアツくて大真面目な #全裸監督 にどハマり。そうか私が観たいのはコンプラやクライアントへの配慮を重ねたきれいな結果じゃなくて欲望やタブーに向き合ったキワどい挑戦だったわ、これこそが視聴者や作品への誠実さなのか。 pic.twitter.com/wQmZmUIgya
— ジェラシーくるみ (@graduate_RPG48) August 14, 2019
どれくらいエロいかって、甲子園のセックスシーンで隣のお気にくんが半勃ちしてたくらいエロいです。@Muranishi_Toru
— ジェラシーくるみ (@graduate_RPG48) August 15, 2019
あとキャストが贅沢すぎて鼻血出ます(伊藤沙莉、リリーフランキー、ピエール瀧、吉田鋼太郎、山田孝之、柄本時生、玉山鉄二、小雪、國村隼、満島真之介...)
これは明らかに僕のツイートより優れてます。(すみません、目に付いたのを勝手に引用させていただきました)
読んだ途端にジェラシーくるみさんの隣にいた「お気にくん」の股間のイメージが浮かぶ。そのおかげでエロさの度合いを想像でき、「見てみたい!」と感情を刺激することに成功してます。(山田孝之さんのブリーフ姿も多大な影響を及ぼしている)
2つのツイートの具体性は、なぜ大きく差がついてしまってしまっているのでしょう。
わかりやすい違いは説明している範囲です。
例①(再)
これを見るためにNetflixに契約してもいいんじゃないかと思いました。おすすめです。#全裸監督 #全裸監督の感想を語ろう
— 📚葛上洋平 / 新R25編集デスク (@s1greg0k0t1) August 11, 2019
こちらは『全裸監督』という作品全体に触れようとしてますよね。それゆえにかなり抽象的。
例②(再)
やってくれたなNetflix…と思わずニヤけた。笑っちゃうくらいエロいのに最高にアツくて大真面目な #全裸監督 にどハマり。そうか私が観たいのはコンプラやクライアントへの配慮を重ねたきれいな結果じゃなくて欲望やタブーに向き合ったキワどい挑戦だったわ、これこそが視聴者や作品への誠実さなのか。 pic.twitter.com/wQmZmUIgya
— ジェラシーくるみ (@graduate_RPG48) August 14, 2019
どれくらいエロいかって、甲子園のセックスシーンで隣のお気にくんが半勃ちしてたくらいエロいです。@Muranishi_Toru
— ジェラシーくるみ (@graduate_RPG48) August 15, 2019
あとキャストが贅沢すぎて鼻血出ます(伊藤沙莉、リリーフランキー、ピエール瀧、吉田鋼太郎、山田孝之、柄本時生、玉山鉄二、小雪、國村隼、満島真之介...)
こちらは『全裸監督』のうち「エロい」ってとこに特化してます。それゆえに限られた文字数ながら「どれくらいエロいのか」を表す描写が加えられています。(2ツイートですが)
つまり、説明する範囲が広くなるほど抽象的でつまらなくなり、逆にその範囲が狭まるほど具体的でおもしろくなりやすい。おおざっぱですがこんな風に言えそうです。
発信する側にとっては言いたいことってたくさんあるんですよね。あれもこれも言いたい。思い浮かんだことは全部言いたい。わかる、わかるよ。
でもその欲求をぐっと抑えて、説明する範囲を思い浮かんだことの1/5ぐらいに削ったほうが、見る人に満足してもらえる仕上がりになるんじゃないかと思います。(初心者ほど多く削る必要があり、慣れてきたら削る必要がなくなってきます)
映画の感想をよりおもしろいものにしたいなら、映画全体ではなくセリフだけを扱うとか、マンガなら特定のキャラだけに絞るとか。
「文章術」みたいなものを学ぶより、雪かきをするように思い切って説明する範囲をごっそりと削りとるほうが、よっぽど即効性があるはずです。僕らに大事なのは捨てる勇気!
今回はわかりやすい例としてツイートを題材にしましたが、この発想はほかの場所にも転用できます。
たとえば記事のタイトル。内容の全体に触れようとすると抽象的になってしまいますが、記事が盛り上がる1カ所だけにフォーカスしてみると、表現が具体的になって”そそる”タイトルになるはず。
「アウトプットの前には説明する範囲を削る!」
これをぜひ試してみてくだせえ。(記事下にもう少し突っ込んだ解説を入れてます。興味ある方はぜひ。)
ツイッターでもこういう話をしているのでフォローおねげぇします。
解像度は「枠」に対する情報量。1ツイートみたいに小さい枠に押し込みきれない範囲の物事を扱おうとすると抽象的になりすぎておもしろくならない(情報量が少ない)。思い切って扱う範囲をギュッと絞るだけでも、具体性が出て「おもしろい」って思ってもらいやすいんじゃないかなってセンセーが言ってた
— 📚葛上洋平 / 新R25編集デスク (@s1greg0k0t1) August 18, 2019
最近は「解像度を高めよう」ってテーマを探究してます。
これはSNSでの発信内容をよりおもしろくする手法であり、仕事で成果を出す手法でもあり、お金がなくても人生が豊かになる手法でもあるという超汎用性が高い手法。
これからしばらくはこのテーマで連載していきます。今回、解説したのは3つめのステップ、アウトプット編。
哲学にも足をつっこむことになりそうで難しいテーマなんですが、ちゃんとまとめられたら書籍化できないかなーと思ってます。密かに応援してください!
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〈この記事のちょっと突っ込んだ解説〉
画像のキレイさを表現するために「解像度が高い」って言いますよね。
あれは文字の表現にも使えると思ってて、例①は低解像度(具体性が低い)、例②は高解像度(具体性が高い)だと言えます。
この解像度の元の定義は下記の通り。
「画像を表現する格子の細かさを解像度と呼び、一般に1インチをいくつに分けるかによって数字で表す」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A7%A3%E5%83%8F%E5%BA%A6
これを言葉の表現に適用するとしたら「どの範囲を」「どれぐらい細かく分けるか」、つまりざっくりいうと言語表現における「解像度」は、「説明範囲」における「詳細度」。
「説明範囲」を広くすればするほど、同じ解像度を維持するために必要な文字数は増え、説明範囲を狭くするほど、解像度を維持するための文字数は少なくて済みます。
Twitterで『全裸監督』という作品を解説するとして、同じ解像度を保とうとすると「説明範囲」が広くなるほど多くの文字数が必要。一方で、「説明範囲」を「いかにエロいか」ってとこに絞れば、同じ解像度の解説を少ない文字数で実現できます。
普通は「詳細度」のほうを高めようと文章の表現方法を磨く努力をしますが、実は「説明範囲」を小さくするほうがカンタン。
それがこの記事の「範囲が狭まるほど具体的でおもしろくなりやすい」って主張の根幹にあります。
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