「農業の仕事」と「農業に向いている人」について【農ハウ辞典 ＃1】
「農業で働いてみたいけれど、どんな仕事をするんだろう？」
「農業で働いてみたいけれど、自分に合っている仕事なのかな？」
「農業で働いてみたいけれど、未経験でも大丈夫なのかな？」
農業に興味がある・農業を仕事にしようと考えている人は、このような疑問や不安を抱えることもあるのではないでしょうか？
一般的な企業と農家や農業法人（農産物の生産を主な事業とする会社）を比較すると、働き方や働く環境など異なる点が多々あります。そのため、実際に農業で働き始めると「思っていたイメージと違うなあ…」と感じてしまう人も少なくありません。
だからこそ、農業界特有の仕事内容や働き方を事前に知っておくことで、ミスマッチが減ることはもちろん、農業で自分の思い描いた働き方を実現することに繋がります！🙆
そこで、今回は、農業で仕事を始める前に知っておきたい「農業という仕事について」と「農業に向いている人について」を解説していきたいと思います！
🌱色々な業種・仕事がある農業🌱
「農業」と聞くと、多くの人は何を思い浮かべるでしょうか？
「農業＝野菜やお米を栽培する仕事」をイメージする人がほとんではないでしょうか？ もちろん間違いではありません。しかし、実は、農業には他にも様々な種類の仕事があるのです！
野菜やお米、果物などを栽培する仕事はもちろん、酪農・養豚・養鶏などの畜産の仕事、肥料や農機を扱う農業資材会社や種苗メーカー、農産物の流通・販売を行う会社など、農業関連ビジネスの仕事も全て「農業界の仕事」です🧑🌾🍀
そんな多種多様な農業界の仕事は、大きく以下の3つのように分類されます。（※実際には詳細な業種区分がありますが、今回は農業求人サイト等で一般的に使用されている分類をご紹介します）
①耕種農業（こうしゅのうぎょう）
「耕種農業」とは、稲作（お米）・穀物・野菜・果樹・花などの植物を栽培する業種です。きのこ類の栽培や、なたね・葉タバコ・生茶などの工芸農作物、飼肥料用作物の栽培も耕種農業に含まれます。
野菜栽培については、主に「露地栽培」「施設栽培」の二つに区分されます。
「露地栽培」とは、屋外の畑で野菜や果物を栽培する方法のことを言います。雨風や日照条件などに注意しながら栽培しなくてはいけませんが、日中と夜間の寒暖差を自然の恵みを存分に活用することで、美味しい野菜や果物を育てることができます🍎
一方、「施設栽培」とは、ビニールハウスや植物工場などで技術を利用し栽培する方法のことを言います。露地栽培に比べて天候や季節に左右されにくく、害虫や害獣から作物を守ることも可能なため、安定して農産物を生産できることが特徴です🍓
②畜産農業（ちくさんのうぎょう）
「畜産農業」とは、牛・豚・鶏・馬・羊など、動物の中でも家畜等を飼育、肥育、ふ卵する業種です。なお、養蚕や養蜂等も畜産農業に含まれます。
これらは生産物によってもさらに分類することができます。例えば「牛の農家さん」と言っても「乳用牛の飼育（酪農）」と「肉用牛の飼育・肥育」の主に2種類に分類できます。中にはこれらを複合的に行っている畜産農家もいたり、一方に特化してブランド牛の生産や加工・販売まで行う六次産業化に取り組む畜産農家もいます🐄
③農業関連事業（アグリビジネス）
「農業関連事業」（アグリビジネス）とは、農業に関連する幅広い業種のことを指します。（アグリビジネス：アグリカルチャー（農業）とビジネス（事業）を組み合わせた造語）
製造・流通・金融まで様々な業種が含まれますが、耕種農業・畜産農業の生産者を支える事業、生産者と消費者とつなげる流通・販売事業などが主な事業となっています。
例えば、農業資材（農機具・肥料・農薬など）の製造・販売、スマート農業（ITや自動システムを農業に取り入れる方法）の推進、種苗の製造・販売などが挙げられます🚜💻
🌱「農業の仕事」について🌱
「農業の仕事」と言えば、農産物の種まき～管理～収穫など、自然・土・野菜を相手にするような、いわゆる「農作業」をイメージする人が多いと思います。もちろん、このような「農作業」の仕事も多くありますが、実は、農業の仕事は直接的な農作業だけではありません！
例えば、一緒に働く職場のメンバーや卸先となる飲食店、JA職員など、沢山の人と接する機会もあります。また、これからの農業はあらゆるデータの活用が重要なため、パソコン作業がある農家・農業法人も多くなってきています💻
このように、農業の仕事は「一人で黙々と行うような農作業だけではない」ということを予め認識しておくことが大切です。それによって、農業を仕事にする際の検討材料となることはもちろん、農業が未経験の方でも、これまでの経験やスキルを活かせるきっかけを見つけることができるでしょう🙌
🌱農業に向いている人 チェックリスト🌱
ここまで農業の業種や仕事について解説してきましたが、そもそも「自分は農業に向いているタイプなのかな？」という疑問を持たれた方もいらっしゃると思います…！
そこで、農業を仕事にする前に知っておきたい「農業に向いている人 チェックリスト」を下記にまとめました。農業を始めてみるための一つの指標として活用してみてくださいね😊
🙆農業に向いている人の特徴🙆
◎モノづくりが好き・得意
◎人に喜ばれることが好き・やりがいを感じる
農業は、広い視点で見ると「ものづくり」という仕事の一つでもあります。そのため、「何かを作ることが好きだ」「自分の作ったもので、誰かの喜んでもらえることが好きだ」という人のほうが農業に向いていると言えるでしょう🍀
◎生き物（植物・動物）や自然が好き
農業は、野菜やお米などの植物、牛や豚などの動物を相手にする必要がある仕事です。そのため「生き物が好きだ」という点は非常に重要となってきます！🍀
◎コツコツと努力することが好き・得意
農業は、基本的には一年で一作しか回せない品目も多く、他業界に比べて経験を積むために時間がかかります…！そのため、コツコツと地道な努力を積み重ねられる人が農業に適しています🍀
◎データ管理や数字に抵抗が無い
現在の農業は、気温・水量・湿度・養分などのあらゆるデータを活用し、品質・収量の維持・向上を試みる農家も増えてきています。そのため、今後の農業は数字データに抵抗が無い人は向いていると言えるでしょう🍀
◎人とのコミュニケーションが取れる・好き
パートの方、若手社員、学生アルバイト、外国人の実習生など、現場には幅広い年代・性別の方々が働いています。そのため、色々な方と柔軟にコミュニケーションを取ることが大切になってきます🍀
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いかがでしたでしょうか？
今回の記事を読んで、「農業って色んな業種・仕事があるんだ！」「農業を仕事にするのも良いかも！」と少しでも思っていただけたら嬉しいです😊
次回も、農業を始める際に知っておきたい「農ハウ」な情報をお届けしますので、お楽しみに！🙌✨
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