かつお節のまち、枕崎へ旅してきました。
新商品の九州うまみだしDOBONですが、おかげさまで順調にスタートを切れました。現在、マクアケにて応援購入/先行発売受付中です。
DOBONには欠かせない主原料「かつお節」のこだわりを皆様へ伝えたいと思い、枕崎市を訪ねてきました!
今回の商品開発において、最も大切な素材として欠かせないのが「かつお節」です。DOBONに使われるかつお節の製造工場は、薩摩半島の南端、鹿児島県枕崎市にあります。枕崎市街地を歩くと、至る所にかわいいかつおのオブジェが迎えてくれます。
枕崎市は、日本のかつお節の約50%、年間1.2万トンを生産しています。温泉で有名なお隣りの町、指宿市を合わせると、なんと日本の総生産の約75%をこの地域で生産しています。文字通り、かつお節と共に発展してきた港町です。
小高い丘の上に立つと、巨大な港を取り囲むようにして市街地が発展していて、枕崎はかつお漁を背景とした漁港と共に発展したまちであることがよくわかります。1700年代初頭から煮熟焙乾を基礎とした現在の製法によるかつお節製造が始まったと言われていますので、その歴史は300年以上にもなります。
かつお節工場を訪ねて、製造工程を学んできました!
早朝7時。かつお節工場の長い1日が始まります。水揚げ直後に船上凍結された新鮮な鰹を解凍し、まずは手際よく解体していきます。手作業で、一本ずつ個体差を見極めながら3枚におろし、そして女節(腹側)と男節(背側)へと切り分けられていきます。
解体され終えた鰹は籠の中に整然と並べられ、次に煮熟(しゃじゅく)という“煮る”作業に入ります。鰹を煮る事により、煮沸殺菌を行い、腐敗を抑制すると同時に、たんぱく質を凝固させ、この後の燻製工程で乾燥させやすくします。煮熟の工程が終わったら、丁寧に骨を抜いたり、余計な皮を削いだり、熟練の技術で下処理が進むと、いよいよ見慣れた鰹節の形となっていきます。
丁寧な骨抜き工程が終わったら、長期熟成、乾燥をさせる本枯れ節になる鰹の表面をペースト上にしたすり身で骨の穴などを埋める成形作業を行った上で、薪を炊いて燻(いぶ)しと乾燥を行うために焙乾庫(ばいかんこ)と言われる燻製倉庫に入れられていきます。水分の高いうちは熱量の多い最下層に入れられ、7〜8時間ほど燻製させた後に、階層上へと移していく。これを2週間ほど繰り返してようやく荒節といわれるかつお節が出来上がるのです。
初日の燻製が終わった段階で、職人の目で厳しく選別されていき、選ばれた鰹節だけが長期熟成をさせる本枯れ節の工程に移ります。
丁寧に、丁寧に一つずつチェックを繰り返し、品質と乾燥具合を見極めていきます。
2週間の燻燥工程を終えて、出来上がった鰹節の様子はこちら。もうすでに香ばしい香りがします。
これを一本ずつ削って、私たちが普段食べることのできる荒節(あらぶし)と呼ばれる鰹節が完成します。
そして…ここから更にカビ付けをして数ヶ月にわたり長期熟成させたものが「本枯れ節」と呼ばれる高級鰹節で、DOBONにはその本枯れ節だけを使用しています。
鰹節(荒本節)を製造するのに30日程度掛かるのに対し、枯れ節はカビを付ける工程がある為、約90日間(3ヶ月程ですが商品によって6ヶ月程度かかる物もあります)も掛かかり、熟成の期間が長くなる事で旨味が増します。
このカビ付け作業の中で鰹節の表面以外にも変化が起こっています。カビが栄養分としている鰹節内の微量な水分が鰹節内から抜けていくときに乾燥が進み、水分が抜けた鰹節の旨味(イノシン酸やアミノ酸)が凝縮されていく一方、鰹節の脂肪分は分解されていき上品でまろやかな風味が出てくるのです。
伝統的な文化や製法をしっかりと踏襲し、本物の素材だけを集めて、尚且つ新しい生活様式にフィットした商品に昇華させる。それが今回のプロジェクトで挑んだことです。一見してPOPでかわいいデザインの裏側には、こうしたものづくりへのこだわりがあるのです。
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