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バースダイアリー ~九州バースセンター うばがふところ~

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妊娠中の方向けに、妊娠期間をできるだけ快適に、健康に過ごせるように作成しました。妊娠中だけでなく、出産後も使えるような内容にしましたので参考にされてくださいね。
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2023年1月の記事一覧

はじめに

ごあいさつ院長の齋藤です。 思えば、平成22年、産科医師の減少に伴い赤ちゃんを産む施設がなくなるという社会問題に対して「地域のお産を守るために」という信念に基づき、 「九州バースセンター “うばがふところ”」を立ち上げたことに始まり、 平成29年1月に体外受精、顕微授精、帝王切開も行える齋藤シーサイド・レディースクリニックを開業し、現在では九州バースセンターと共に不妊、不育、出産、産後までトータルにケアできる施設とし発展することができました。 患者様が少しでも安心して治療や

妊娠初期

妊娠の経過とダイアリー★妊娠2ヶ月(4~7週)ママの体に妊娠の兆候が現れるようになり、「もしかして妊娠したかな?」と気づき始める妊娠2ヶ月。 このころの赤ちゃんはまだ「胎児」ではなく、「胎芽(たいが)」と呼ばれる状態で、超音波検査でも小さな点のように見える程度です。 しかし、まだ小さいとはいえ、ママのおなかの中で赤ちゃんの体はどんどん発達していきます。 胎嚢(たいのう)によって妊娠を確認 赤ちゃんが入っている袋のことを胎嚢(たいのう)といいます。 妊娠6週には超音波で心

つわりを乗り切る方法

つわりがひどくて、どうしても思うように食事がと思いま摂れない方もいると思います。 お腹の赤ちゃんのためには栄養をとらないといけないし… 無理やり食べても吐いてしまってとてもきつい… そんな人は以下のような工夫で乗り切ってみましょう。 分割して少しずつ食べる とにかくちょっとずつ、「これならなんとか食べられるかも」と思うものを小分けにしてお腹にいれてみましょう。 栄養のよいものを取れればそれに越したことはありませんが、あまり難しく考えないでもOKです。 つわりを和らげ

妊娠中の食事

妊娠中の食事についてよく「妊娠したら赤ちゃんの分まで食べなさい」などと言われますがこれは何も「量」のことを言っているのではありません。 むしろ、量を多く摂ってしまうと、カロリー過多になり・・・ ママの健康上も良くありません。 この言葉の真意は、 赤ちゃんがお腹の中で育つために必要な「栄養」をしっかり摂りなさい ということです。 赤ちゃんに必要な栄養とは… すなわち妊娠を健やかに継続するための栄養です。 大切にしたいのは、量ではなくて質。 妊娠中に食事に気をつける習慣を

妊娠中の過ごし方

からだの変化 こんな時は、必ず相談してください 緊急電話の連絡先は診察券の裏に記載があります。 お腹が張る⇒横になり休息をとる→改善しないときは電話を! お腹や下腹部が痛い→改善しないときは電話を! 性器出血→性器出血や血の塊があるときは電話を! 破水→すぐに電話をして、入院の準備をしてお越しください Lineでの連絡ではなく、緊急電話に掛けて下さい。

妊娠中期(前半)4か月~5か月

妊娠の経過とダイアリー妊娠4ヶ月(12~15週)妊娠4ヶ月になると、赤ちゃんを取り巻く環境にある大きな変化が見られます。それは、胎盤の完成です。 これにより、赤ちゃんはこれまで栄養をとっていた「卵黄嚢(らんおうのう)」という袋からではなく、へその緒を通じてママから栄養を受け取れるようになり、どんどん成長していきます。 胎盤が完成し、体がグングン大きくなります 妊娠15週末には身長約16cm、体重は約100gになります。  ママの手のひらの長さは約16~18cmぐらいなので、

妊娠ライフを快適に過ごすために気をつけることや知っておくべきこと

妊娠5ヶ月は安定期と呼ばれる時期に入ります!!妊娠ライフを快適に過ごすために 気をつけることや知っておくべきことなど日本では、昔から妊娠5ヶ月に入った最初の「戌の日」に安産を願って腹帯を巻く風習があります。 「戌の日」にするのは、犬は極めてお産が軽く、一度にたくさんの子どもを産むことから、日本では犬を安産の守り神として愛されてきたため その戌の日に子宝に恵まれたことに感謝し、 また授かった子どもが健康に生まれてこられる様に祈祷をすると良いとされています。 下半身に負担をかけ

妊娠中期(後半)6か月~7か月

妊娠の経過とダイアリー妊娠6ヶ月(20~23週)妊娠6ヶ月のママのおなかが前にせり出すように大きく重たくなるのは、 この時期に赤ちゃんが身長、体重ともにめざましく成長するからです。 赤ちゃんの体の発達に伴って、ママはこれまでよりも力強い胎動を感じるようになるでしょう。 身長も早くも、出生時の約半分くらいにまで成長します。胎動ははっきりと感じられるようになる時期で、ママも赤ちゃんがお腹にいることをしっかり実感できるようになります。 聴覚が発達し、子宮の外の音が聞こえるように

妊娠中の太りすぎに注意

妊娠中は赤ちゃんのために栄養をたっぷりとるのが理想。 けれど過剰に食べ過ぎてしまうと肥満になり、 次のようなリスクが高まります。 赤ちゃんの成長阻害: 心肺機能、循環機能が低下し、赤ちゃんへの血液供給量がダウン。 妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症): 胎盤機能が低下し、赤ちゃんにも母体にも悪影響が。 妊娠糖尿病: ホルモン異常がおこり、血糖値コントロールが不可に。 赤ちゃんの命にかかわる場合あり。 難産:循環器系の機能低下や産道に脂肪がついて!お産が大変に。 太りすぎ防

妊娠後期 8か月~9か月

妊娠の経過とダイアリー妊娠8ヶ月(28~31週)妊娠8ヶ月になるとママは急に甘いものが欲しくなることがありますが、 この時期おなかの赤ちゃんは、ママからもらったブドウ糖をどんどん吸収して、体の細胞を大きくしているのです。また、このころになると内臓も大人に近い形、機能に発達してきます。 お腹の赤ちゃんは徐々に生まれる準備を整えています! 内臓の形や機能面では、ほぼ完成、もし早く産まれてきてしまっても、 医療的補助を借りれば、なんとか外の世界で生活することができます。体の成長と

マタニティーフォト会してます

マタニティーフォト会してます バースセンターではマタニティフォトを無料で撮影できます。 この子がお腹の中にいる期間はあっという間。 そしてその一瞬一瞬が宝物です。 ぜひこの瞬間を写真にのこしてみませんか? 毎週水曜日の11時から撮影会しています。 簡単な衣装や小物の準備もありますが、 思い出の小物やエコー写真、ぬいぐるみなどご自身で準備してもらっても構いません。 残念ながらプロのカメラマンがいるわけではありませんので ご自身のスマホで撮影していただくのみになります

もうすぐ赤ちゃんに会えます!でもその前に妊娠9ヶ月のママが心掛けること

里帰り出産は妊娠34週までに帰郷しましょう里帰り出産される方は、9ヶ月に入ってから、遅くても妊娠34週までに帰省して下さい。 妊娠10ヶ月になると、妊婦健診は1週に1回になります。 お産入院までに4~5回は健診を受けたいものです。 おりものが増えたら注意を普段よりおりものの量が増えたり、黄色みを帯びたりした時は、 かゆみなどの症状がなくても早めに診察を受けましょう。 細菌性腟症といって、とくに症状のないままに、居候のような細菌が増えていることがあります。 細菌性腟症であって

おっぱい育児をするなら妊娠中のケアが大事!

おっぱい育児をするなら妊娠中のケアが大事!妊娠中の乳房の手入れ 1-1 はじめに 出産をもうすぐにひかえ、赤ちゃんに会える日を心待ちにしているこの時期に・・脅すわけではありませんが! 出産がゴールとおもってがんばってきたのに・・すぐに育児におわれて睡眠もとれないし・・ おっぱいは痛いし!!授乳は母子ともに根気がいるし、こんな大変なことがまっているなんて~~~(泣き) と産後ママのほとんどの方が痛感すると思います。 しかし、おっぱいを一生懸命吸いつくわが子を見るととっても

妊娠満期 10か月

妊娠の経過とダイアリー妊娠10ヶ月(36~39週)妊娠10ヶ月に入ると、いよいよお産の時期です。 このころの赤ちゃんは体重も機能も十分に成熟して、いつ生まれても大丈夫な状態になります。 ママは食欲が出てくる時期ですが、赤ちゃんに元気に生まれてきてもらうために、赤ちゃんの体重が増え過ぎないよう注意しましょう。 いつ生まれてもOK! 37週を過ぎると、いつ産まれてきても構わない「正期産」の時期に入ります。 赤ちゃんの体では、全身を覆っていた胎脂が減り、出産に向けて微調整の時期で