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塾へ保護者の要望を通すーのらりくらりとかわされないために

保護者が塾へ何かしらの改善の要望を出すのは当然のことだと思うけれども、塾の立場ある人間はそのへんを聞いたふりして聞き流すのが上手いので、結局保護者の考えが通らないことがある。

これには従業員を守る役目もあって100%塾が悪いわけではないが、だからといって保護者が泣き寝入りするのもあほらしいので、どうやれば要望が通りやすくなればいいのか書いていく。

私は保護者対応に困ったことがないので、この記事は保護者への嫌味を書くものではない。むしろ、塾の経営姿勢や塾講師の性根のほうが嫌いなので、保護者の皆様が塾講師に対して的確にご批判をしていただきたいぐらいだ。

メインクエスチョンは、ずばりこれ。

Q.塾に対して何を求める?

成績向上?安上がりのコスト?授業のクオリティ?手厚いケア?この4つだろうか。

成績向上

成績が上がるかどうかは、私から見たところ、優先順位をつけられるか、勉強がおもしろく感じるか、行きたい学校があるかどうかの3つにかかっていると思う。うち、塾が関われるのは勉強をおもしろく感じさせることと、行きたい学校をみつける手助けをすること。逆に言えば、遊びたいから遊ぶ、ゲームをやりたいからゲームをする、宿題を仕方なくやる・・・といった子に対して塾で簡易的な指導はできるものの、家庭までは踏み込めない。

つまり、成績向上に対しての具体的な要望は「勉強がおもしろくなるようにしろ」「行きたい学校をみつけるためにいくつかヒントを子どもに提示してくれ」といったところ。

安上がりのコスト

家だか車を売って塾代を捻出したものの成績が上がらなかったご家庭の話が一時期ネットで話題になっていたが、各ご家庭の経済状況はそれぞれ。簡単に100万単位で教育費を払えるところや、生活を切り詰めて教育費を捻出するご家庭もあることだろう。

別に、ご家庭の経済事情を塾に話すことは恥ずかしいことではないし、営業をされなくなる。冗談抜きで、塾はご家庭にお金が無尽蔵にあるものとして営業をかけてくるので気をつけてほしい。

「塾を辞めるつもりはないが(この前提条件が大事)、各種特別講習に授業料を払うことはできない」と言えばOK。

授業のクオリティ

どこの塾でも、授業に力を入れているのは当たり前の話だが、教える側として感じるのは、センスがある人間とない人間で差があるということ。大学生のバイトでも素晴らしい授業をすることもあれば、年配の専任が低クオリティの授業しかできないこともある。

これは保護者の方の目で確かめるのは厳しいと思うので、我が子から詳細に話を聞いてみるとよいかもしれない。判断基準は以下の3つぐらい。

・授業の内容に紐づいた内容を思い出せている

・ノート(=板書)に内容がある(量ではなく、授業の内容が伴っているか)

・「○○先生はおもしろい」以外のことをちゃんと言える

「話がおもしろい」だけだと結局講師というピエロに踊らされるだけの子どもになるので気をつけてほしい。

塾への要望としては、上記3つを率直にぶつけること。「おもしろいのは結構だが授業の内容を振り返ることができるようにしてほしい」と言えば角が立たず、改善してもらえるだろう。

手厚いケア

これは入塾前に、どのぐらいのフォローをしてもらえるのか聞いておくのがベスト。

また、講師それぞれにやり方があるので、塾として宿題を必ずチェックするとのたまいながら、実は全くチェックしない講師がいることもザラである。塾を半分信用しながら、半分は本当にそうなのかと確認してほしい。特に担当講師が変わる年度初めは要注意。

手厚いケアを売りにしている塾でも、さらに講師の目に留まる保護者であるために、要望を出しながらコミュニケーションを取ることが必要である。

さらに、「月に1度は我が子の様子について電話で報告をしてほしい」など、あらかじめ講師に伝えておいて、その通りにやってもらうことぐらいは容易いことだろう。

まとめ

ポイントは2つ。要望が塾講師たちにとってできそうなものであること。抽象的(例えば成績を上げろ)ではなく具体的(こういう方法で授業をしてくれ)な要望となることである。こうした具体的な要望が通らないようなら、退塾を検討している旨を加えて伝えたら、少しスピード感が出てくるかもしれない。

保護者のみなさんが思っている以上に、塾講師はストレスが溜まり、イライラする連中である。保護者の前ではニコニコしていても、保護者に見えないところでは何を言っているかわからない人種である。塾講師に限らず社会人皆そうかもしれないが。

塾講師=教育者=聖人君子=やること・提供サービスが全て正しいと思って対峙していたら、大事な我が子の受験勉強が取り返しのつかないことになってしまう。通すべき要望は通し、適度にビビられる保護者となってほしい。

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