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就活スーツは必要か?

桜散るこの時期、新入社員が入社する。朝の通勤電車では、初々しい姿を見掛ける。毎年思うことだが、就職活動中に就活スーツなるものが商品化され、学生たちはそれらを半ば強制的に購入させられている。

男性ならば、入社後もスーツを着る機会はあるが、女性に至っては、あまり着ないのではないだろうか。自分の経験では、同期の女子社員は夏頃までは就活スーツを通勤服として着用していたが、だんだんと社会に慣れてくると、先輩たちの服装を見て自分好みの私服で出勤していた。

そもそも何故、就活スーツという制服じみたものを着用しなければならないのだろう。各企業の人事課採用担当ともなれば、その場しのぎで着用したスーツに身を包む学生の本質を見抜く眼力は持ち得ているはずである。ならば、寧ろ自由服で面接に臨むようにした方が個性が出て、面白いと思う。私の就活の頃は、スーツ以外にはまだ学生服を着て面接を受けるバンカラ学生がいた。但し、彼らの出身大学がほぼ限定されていたり、在学中応援団に所属していた学生であったりした。流石に今の時代では、こうした学生は見掛けることがないと思う。

“就活”をイベントのように扱い、スーツを販売しなければ売上が期待できないという販売店の意向は理解できる。しかしこれはバレンタインデーと同様にせず、長く着用できるものを作ることを考えられた方が良いと個人的には思うのだ。就活の記念としてタンスの奥に仕舞われることなく、入社後も継続して着られるデザインにしていただきたい。

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