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妻は出て行くはずがない、と思っている男性、それは違うかもしれない。


私はジェンダーレスな考えなので、あまり男性が、女性が、という言い方はしたくないのだが、今回はあえて聞いた話をそのまま書こうと思う。

ここ最近、数人から同じような話を聞いた。やはり未だに昭和枯れススキな男性は、いる。

結婚して、数年が経って、奥さんを下に見ている男性がいたら、そっと警報機を差し上げたい。

「危ないよ」

と。

一体なにが危ないというのか。

収入格差

一番の理由はここらしい。

・俺が養っている
・俺の給料があるからお前らがある
・そんな遊びみたいな収入で…

なんてことを旦那さんに言われるようだ。仕事は選ばなければ求人は山ほどあるので、奥さんだって本気になれば稼いでしまえる時代だ。

何で稼いでたら偉いのだろうか。稼いで一体何にお金を使えば「偉い」になるんだろうか。

私も以前、同じような仕事をしている人に、「主婦の片手間」と言われたことがあったので、よく分かる。

反対に、妻の方が稼いでいて同じように罵られたり、見下げられたりしている男性も少なくない。いずれにせよ、稼いでいるかいないかが、彼らの物差しならば、悲しい価値観である。

家事

家事を俺はすごくしている!と胸を張って言う人がいて、よくよく何をしているの?と聞いたら、弁当箱を洗っているだけだった、という記憶が蘇った。

その人は奥さんの収入を当てにして職を転々としている中年の男性だったので、愛されているなーという印象を受けた。ただ奥さんは大変そうだった。

"名前のない家事"なんて言葉が一時期話題になっていたが、本当にそのままだと思う。

・花瓶の水を変える
・ゴミ箱にゴミ袋をつける
・ゴマを容器に入れ替える…

こんな事は、よほどマメな人ぐらいしかやらないだろう。細かい用事も、「家事」の一部なのだ。そして大きいカテゴリーになり、「料理」「掃除」「洗濯」になっていく。

男性がこれを認識しているかの差は、大きい。そしてここを、仕事と混同させて考えているのではないか。仕事をしているから、家事は収入の少ない方がやるもの、と無意識に互いが思っているのかもしれない。

養うという言葉

扶養という言葉を、改めて考えてみると、もちろん税金や保険料など、お金の面では負担がかかっている。

ただ、養っているという言い方は、あまりいい印象を与えない。例えばその人の子を産み、命を繋いでいくことは男性にはできないし、マメな家事を同時進行でできる能力は、女性には敵わない。

養ってやっている、と思っている方は、養う対象があるからそう言えるだけであって、ではいざ1人になった時に、どうせ俺は…とか言ったりする。そんな人を見過ぎてか、私の目は腐ってしまった。

ポイントは、「扶養を口にしない事」だと思う。分かりきっているが、言わなければいいことはたくさんある。日本の結婚制度にとやかく言うつもりはないが、扶養の意味を履き違えている人はまだまだ多いようだ。

奥さんは準備している

奥さんが何も反発してこなくなったり、言い返さなくなったりしたら、それはイエローカードの手前なのかもしれない。

それは、「諦め」という手段の段階に入っている。相手を諦める、というのは、受け入れているようで少し違う。

「この人に何を言っても意味がない」という意味だ。最初の頃は反発し、色々な方法で接してみたり、試行錯誤を繰り返す。

何年もそうしてきても、この人は何も変わらないし、私を下に見ている、バカにしている、となれば、もう死んだ魚の目になって生活していくしかない。ちなみに私は1回目の結婚では死んだ魚になって3日で家を出た。

死んだ魚状態になると、その人に期待しなくなるので、家事も業務的になる。もうどーでもいいのだ。彼が喜ぶからパエリアを作った!の時代にはもう戻れない。

すぐ、そんなら別れればいいじゃない、と言う人がいるがそれは違う。準備があるのだ。資金面、タイミング、子供…。色々な方法や、手段を、言われた方は考える。

考えて考えてこねくり回した結果、今はまだダメだな、という着地点に着き、冷静にその時を待つのだ。


妻の活躍が許せない

この、夫婦間でのマウンティングの背景には、妻が自分より稼いだりして立場が逆転しないか不安なパターンや、ただ単純に気に入らないといったパターンがある。

もしくは、立場が変わって自分が捨てられてしまうのではないかという不安もあるようだ。また、妻が活躍して外に出るようになり、自分以外の異性と仲良くされたくないから阻止するパターンもある。

妻の活躍ができないように、お前はダメだ、収入が…などと言い続けている方が、圧倒的に捨てられる確率は高くなるような気がする。

昭和の価値観は根深い

どう育ってきたとか、何があったとか、色々な背景があってその人はできあがる。それが夫婦になるんだから、そこでまた価値観をすり合わせていかないと、うまくはやっていけないだろう。

奥さんを下に見る人の心理はわからないが、私はそれを子供時代ずっと見てきた。すると、子供ながらに、この親はこの親よりも強いんだ。と認識するようになる。


すると、子供の価値観は自動的に親のようになってしまう。そうではない価値観に触れたとき、ニュートラルに戻す事はなかなか難しい。

・お金さえ稼いでいればいい
・収入が上=人間が上
・家事は女がやる

そんな昭和な価値観は、私が大人になった今、大変邪魔になった。2度目の結婚当初、旦那さんを台所に立たせてはいけないと思っていた。


もし子供がいるならば、家事はみんなで行う事や、結婚したとしても相手を尊敬し、尊重する背中を見せてほしいと切実に感じる。


ではまた!

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