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篠崎央子句集「火の貌」より

篠崎央子句集「火の貌」より、私の好きな句をご紹介します。

血族の村しづかなり花胡瓜

牛乳を一息御慶述べにゆく

石の来こゑ木のこゑ蝌蚪生まるらむ

キャベツ刻む独身といふ空白に

おでん煮る部屋に膨らむ本の嵩

筑波嶺の夏蚕ほのかに海の色

火の貌のにはとりの鳴く淑気かな

加瀬みづき

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