3年乗るなら「石」を選ぼう
こんにちは! 野本です。今日は短いコラムです。
「やめる練習」の本を書いてから「野本さん、会社はすぐにやめたほうがいいですよね?」と言われることがあります。
しかしそれはちょっと違うかな、と思うのです。
出来るだけ、小さい頃にやめる練習はしたほうがいい、とは思ってます。
止めることで、新しいことができる、とも思ってます。
けれど、その後はケースバイケースなのでは、と。
やめた方がいい人もいるし、やめない方がいい人もいる。
私自身、20年以上編集者でしたし、今の会社も3年辞めてないです。
辞めてみないと適性はわからないけれど、そこそこの適性がわかったら、続けてみることで見えてくることもあるのかなと。
「石の上に三年」と言いますが、その「石」を選びましょう、と。
間違った石の上に何年いてもしょうがないです。
いろんな「石」があるのです
私は新卒で就職した間違った「石」(職場)の上に5年もいて、時間を無駄にしたと後悔しています。
そのときは「とにかく3年または5年続けなければ」という義務感にかられてました。
その「石」は私にとっては全くフィットしてない「石」だったと。
「どうしてこんなに私はできないんだろう?」と不思議なまま、年月だけが過ぎていったのです。
残念ながら、私には成長過程で「この石には向いてる。この石には向いてないのだ」と試す機会もなかった。人間は一種類だと思っていた。だからなんだかわからない幻想のままで続けちゃったんですね。
自分が何者かわからないまま、石をあっためだすのは危険なんです。
中にはのってはいけない石もある
同様に、人通りが全くないところにある「石」や、壊れかかってる「石」、もうすぐ流されてしまう予定の「石」、痛くてトゲトゲしてる「石」の上にずっといると、自分が病気になったり、家族が路頭に迷うことになったりするわけです。
それから現代は石が壊れやすくなっていて、50年も100年も座ってられるものは少ないんです。石をめぐる環境もすぐに変わってしまうので、良い場所にあったハズの石が突然川底に沈んだりしちゃうんです。
先日も書いたように、会社にもそれぞれの職業にもメリット・デメリットや賞味期限があるわけで、それをうまく使い分けて、ときには乗る石をヒョイと変えてみることが必要なのかなぁ、と。
まずは「自分を知ること」が重要かな
アインシュタインが言ったそうですが、魚に木登り教えてもしょうがないです。「どうしてこんなにできないんだろう」と木登りしながら魚が思ったとしても、「そりゃ間違った環境にいるからだよ」としか言いようがない。
そして、それがわかるのは自分しかいないんですね。
やってみて「快」なのか「不快」なのか、続けられるのか、成果は出やすいのか、試してみるしかない。自分が何が好きで、何が嫌いなのか。
毎日同じところに行くのが得意な人
環境が変わるのが苦手な人
人と会うのが好きな人
一人で作業するのが好きな人
学校教育では一緒くただったかもしれませんが、実は人はそれぞれです。
だから、今いる環境が辛い人は、「この石は本当に乗ってていいのか」とときどき、自問自答することが重要ではないかなと思います。
それではまた、良い1日を!
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