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日本文化に夢中になるマレーシア人たちに思うこと

こんにちは。野本です。

マレーシアはよく「全方位外交」と言われます。どの国とも仲良いのです。

しかし、なかには日本文化に夢中な人がいて、日本人だというと、「私はナルトが大好きで」「ドラえもんが好きで」などと話しかけられます。
リピーターとして何度も日本に行っている日本ファンもいます。

私ですら「日本人って海外で得しているな」と思う瞬間がよくあります。
冷静に考えると、ほとんどが文化、それもサブカルチャーによるものです。

マレーシア人は、びっくりするほど、日本のことをよく知っています。

畳だとか、和室だとか、こたつだとか言っても「あーあれね」と言う感じでわかってしまうのです。
以前、マレーシアのオーケストラに混じったらみんなが「ダメー」って言葉を知っててびっくりしたことがあります。「過労死」って言葉も有名です。

なんでそんなこと知ってるの? ときけば、大体アニメや漫画、ドラマの影響です。
息子が小学生の頃は、マレー語のテレビで仮面ライダーやケロロ軍曹、ドラえもんなどを再放送していました。


外国人が日本文化に詳しいわけ

意外なようですが、マレーシアでは「料理の鉄人」とか「大改造!!劇的ビフォーアフター」などのバラエティ番組も放映されています。

以前農水省が行った日本食コンテストで優勝したマレーシア人シェフは、小さい頃に料理の鉄人を見て料理に目覚め、日本食のシェフになると決めたと言っていました(この記事、昔彼を取材したときのものです)。

小さいころ「料理の鉄人」をテレビで見ていて、「なぜ生のものを調理せずに出せるんだろう?」と不思議でした。マレーシアと料理スタイルが違うことに興味を持ったのです。20年前、僕がいたジョホールバルでは、和食店はホテルに1、2軒あるくらい。今のようにポピュラーではありませんでした。僕も和食は食べたことがなかったのですが、面白いな、習ってみたいなと思いました。

60代の華人の友人は、「ビフォアアフター」を見るのが毎回楽しみだそう。日本の家屋にどういう問題があるのか、日本人がどんな暮らしをしているのか、とてもよく知っています。

驚いたのは、かつての私のイラン人上司です。

イランでは、日本の昔のNHKのドラマ「おしん」が大人気で、日本のイメージを膨らませていたことです。大変な日本ファンで、私が日本に行くときには、「本物の刀を買ってきて欲しい」と頼まれて困った思い出があります。
イランお前もか、とびっくりしたのです。

ちなみに韓国も割と同様で、今韓国のポップスやドラマが若者に大人気です。

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