他人を嫌うと損をすることもある
こんにちは。
少し前、「嫌いな人には嫌いって言うと楽になるよ」って話をしました。
今日は真逆で、仕事上は、好き嫌いが少ない方がオトクですって話です。
私はよく「サイコパスっぽい」と言われるのですが、
長年雑誌編集をやってると、他人がみんな仲間に見えてきます。
この人はなにができる人なのかな、と考える
編集者の仕事って「引き出し」が多い方が楽です。
何しろ、どんな仕事が降ってくるかわかりません。
そこで、新しく人と会ったら「この人は何ができる人なのかな……」とコッソリ引き出しに入れてる感じです。
「この人はタイ語ができる」
「この人は専業主婦で家事が得意」
「この人は古いカメラのレンズ持ってそう」
「この人はマレーシアのコールセンターで働くベテラン」
「この人はモデルを頼めそうだな……」
「この人は顔が広そうだな」
みたいに、つい人をプロファイリングしてしまう。
どんな人にも良いところの1つや2つは見つかります。
気持ち悪いですかね。
そして、「専業主婦に話が聞きたい」とか「子どものモデルが必要」とか「タイ語ができる人」など人が必要になったら、すかさずお願いする感じです。かつて何人の方に取材協力をお願いしたり、原稿を執筆してもらったりしたかわかりません。取材とか原稿依頼とかって相手を知ってる方が圧倒的に楽なんです。
そのとき、「この人は性格が悪いから気に入らないな」とか「こいつは調子いいから許せん」とかやってると、結局はあとで自分が損するんです。
人を嫌ったら損した話
若い頃は人を無駄に嫌ったり、威張ったりしてました。
自分より下の立場の人に関しては、「この人嫌だな」「政治思想が嫌いだな」「仕事できないな」とか平気で嫌ってました。
ところが、上下関係って流動的です。
それに人の気持ちは変わります。
10年、20年経つと、みんな立場が変わってるのです。
「仕事できなかった人」が成長して、素晴らしい活躍をしてたりします。
サラリーマンだと、後輩が上司になったりします。
今さらお話聞きたい、って思っても、当時の負い目があると、連絡しづらいです。それで何度も損しました。
逆に、昔の知り合いから良い仕事の話がきます。
小さな見解の相違で喧嘩してなくてよかったな……って人もいます。
他人は敵じゃなくて仲間
事務員やってた頃も、私はタイピングを練習し、タイプを一手に引き受ける代わりに、計算を後輩に助けてもらってました。
息子のやってるプログラミングも、ハードウェアが得意な人、ロジックが得意な人、ウエブデザインが好きな人など、それぞれの得意・不得意があって、仕事によって協力しつつ作業をするのだそうです。
個人がプロジェクトごとに融合して仕事したり、離れたりする時代です。
だから、「仕事上で人間関係は必要ない。全部一人でやる」って人は好き嫌いを出してもいいけど、そうじゃない人は、全員と緩くつながってた方がいろいろ便利。
もちろん、苦手なタイプの人はいますし、ほとんどの人と、個人的な意見は合わないです。しかし、仕事上の付き合いでは、目を瞑った方があとあと、自分がオトクになるんですね。
自分で書いててサイコパスチックだなと感じますが、数十年の長い目で見ると、仕事相手とは喧嘩しない方がいいですよって話でした。
それではまた。
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