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2040年を生き抜くために必要となる2つのスキル

こんにちは!

「プログラミングを覚えさせたいけど、どの言語ならずっと食べていけますか?」
「自動翻訳が発達するそうですが、今から英語を学ぶ意味ってあるでしょうか」

と聞かれます。

難問です。
この先ずっと役立つスキルってなんなんでしょうか。
英語? プログラミング? 表現能力?

15歳の子どもに「今のホームスクールでどう教わってるの?」って聞いてみたら、「僕たちは実は変わるためのスキルを教わってるんだよね」と言っていました。

「先生たちは、『今キミたちがやってるPythonやJavaScriptも10年後にはなくなるかも』『そもそもプログラミング自体が要らなくなるかも』って言ってるよ」と。

では今後生き抜くために今、何を学ぶのか。
答えは「メンタルを柔軟にすること」にあるみたいです。

大事なのは「脳の柔軟性を鍛えること」

「サピエンス全史」の歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、

「18歳の子がいるとして、大学(College)に行くべきですか?」

と聞かれて、こう答えています。「残りの人生で大事になる2つのスキル」という2018年の動画です。

とても難しい質問です。まず知らなければいけないのは「誰にもわからない」ってことです。誰も2040年のジョブ・マーケットがどうなっているかわかりません。だからまず、「知っているフリをしたすべてのアドバイス」を疑うべきでしょう。
過去には、教育とはとても深い基礎を持つ石の家を作るようなものでした。しかし今の教育に必要なのは、テントを張ることです。たたんで、次の場所に行ってまた張る。それもとても簡単に、早く。

では「早くテントを張る」のに重要になるスキルは何か? 

彼は、重要な2つのスキルとは「Emotional Inteligence とMental balance」と答えています。要するにメンタルを柔軟にして心を鍛えるってことだと思う。

「変わるためのスキル」=「メンタルの柔軟さ」なのだそう。そしてそれは、カレッジをはじめとする高等教育機関では教えられない。

最も有効な「投資」はEmotional Inteligence とMental balanceの2つでしょう。これらのスキルは『人生で変わっていくため』『一生学び続けるため』に必要だからです。
しかし、メンタルの柔軟性を教える大学はありません。だから、もし大学で法律を学ぶなら「無駄になるかもしれない」という覚悟が必要です。むしろ大事なのは「変わるための」「学び続けるための」能力を学ぶってことです。
「人々は通常、変化を恐れます。なぜなら知らないものは怖いからです。だけど、歴史が教えてくれるたった一つ不変なことが、すべてが変わるってことなんです」“People are usually afraid of change because they fear the unknown. But the single greatest constant of history is that everything changes.”

日本風(中国風か)にいったら「諸行無常」ですね。

マレーシアの先生たちはどう「柔軟性」を鍛えるか

さて、子どもにこの動画を見せたら、「僕の先生たちもだいたい同じように教えているよ」と言ってました。

「先生たちは、『今プログラミングはホットだよね。Pythonはなかでも人気。だけど、これもいつかは死ぬ』って言ってる」

今後は「脳の筋肉を鍛えて柔軟になることが重要」だそうです。

「プログラミングが死んだ後に、こだわってると危険だよ、と。だから、ういろんなことをやらせてるんだと思う」

彼らの課題に、「現存する主要なプログラミング言語で、同じプログラムを書く」という課題が出たことがあります。

これがかなり過酷だったよう。得意な言語から離れ、一から新しいことを学び直す。もう使われてない古い言語もあり、泣きながらやってた子もいたらしい。

「今思うと、あれは環境に適応する練習だったと思うんだよね」「先生たちは今まで習ったことを忘れて、新しいルールで行動することの辛さを教えていたのかもね」

そういえば、マレーシアのインターには学期ごとにクラブ活動を変えさせる学校が少なくない。案外この「今まで学んだことを忘れて、新しいことをやる」練習なのかもね……。

「100パーセント知ってる」人からは離れる

親にとってのヒントは、「変わり続けることを恐れない人」が多い環境に行くことじゃないかな。今回のパンデミックの対応で、変化に適応するのが得意な人や国が見えてきたと思います。

長男は、「自分の言うことに100%確証持つ人からは離れた方がいい」って言ってます。「絶対」「これが当たり前」が口癖の人から離れ、「前言撤回」する人と一緒にいる。

彼は、「僕がいまの先生たちを信頼するのは、『わからない』ことを認めているから。教えてる側が『未来が変わる』とわきまえてる。柔軟さだけが、これから必要な能力になるから。だから、僕らは未来への筋肉を鍛えてる」といいます。

「言葉のわからない国に住んでみること」「外国語をゼロから学ぶこと」は頭をぐにゃぐにゃにするためには、良い訓練かもしれません。いつも書いてるけど、外国語を学ぶと自分が赤ちゃんに戻りますから。

そして学んでる中身よりも、常識を忘れゼロから学ぶことで「メンタルを訓練する」ことそのものに、意味があるのかもしれません。

それではまた!

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