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日本にいるとお金が減っていくのはなぜか
こんにちは! 日本に移住したマレーシア人ブロガーが「日本のマーケティングが完璧すぎてしんどい」と言っていました。
ツイートしたら、いろいろな意見があり、一部ご紹介します。
マーケティングが発達してるのは実に良し悪しで、人によっては、企業が巧妙に仕掛けた「あれ買わないとダメ」「これがないと恥ずかしい」という謎の思考に振り回されることになる。相手は心理学のプロ。だからいつまでたっても「なんかが足りないのでは?」って気分に悩まされることになっちゃう。
— のもときょうこ🇲🇾「日本人は『やめる練習』がたりてない」(集英社)発売中 (@mahisan8181) June 14, 2020
海外の方がラクだよね~っていう感覚
— Meg🇺🇸基本、海外がめっちゃ好きな人 (@155naicai) January 15, 2020
日本のMarketing戦略のせいかも
「この春のトレンドはコレ!」
「 ワーママにおススメ!」
「今、子供におススメの習い事!」
日系美容院で久しぶりにVery読んで
30代半ば女性
子持ちワーママで上手くマーケされ
アクションとることを促され疲れた話
私も海外に来てそれを本当に実感しました。
— mamimi_3歳のママ🇺🇸🇯🇵🐬👶🍼 (@7beach7) June 14, 2020
バレンタインのお返しをするという"ホワイトデー"もない。
出産祝いの”内祝い”みたいなお返ししなきゃいけないといった習慣もない。
特に出産後なんて忙しすぎるので、"内祝い"なんて無意味だし絶対ないほうがいいなあと思いました。 https://t.co/JU5SqXzetv
マレーシアに来て
— りな🇲🇾 (@rinacoachillust) June 14, 2020
物欲も食欲も程々になった。
「無くてもこれで充分だな」と
思うことが増えた。
過剰な広告や
モールでも館内放送が少ないと思う。
人目を気にしない雰囲気と
私が英語わからないから、も
あるかもしれないけど。
知りたいって欲は増えたかも。 https://t.co/y9fmrz7Qg6
マレーシアで暮らす人たちはそれぞれ、自分の信仰や暮らしの価値観がはっきりとしていて、あまり他人の視線や価値観で流されない傾向が強いと思います。人からどう見られるかという話題になっても、我関せずな人が多いのでこちらも気楽に暮らしていられますね。
— ナオコ🇲🇾でニート/🇲🇾とマレー人旦那様💕大好き (@malaysia_cinta) June 14, 2020
私もそういうのに疲れたブヒ
— ブヒ子🇲🇾 (@megumagu) June 14, 2020
服やカバンとかにお金かけられないのは、自分の性分だし、自分は悪くないとマレーシアで再確認出来たブヒ
本とかPC関連とか映像系とかそういうものにお金かけたいのブヒ
好きな物にかけたいのブヒ
マーケティングが発達してないとどんな感じになるのか?
日本にはなぜかいつも「お金がない」と言ってる人が多いです。私も日本にいた時は、なぜかでていくお金に悩まされていました。
日本で買い物中毒だった友人がマレーシアにきたら「コンビニに行っても、一つもカワイイ物や欲しいスイーツがなくてつまらない😅」って衝撃を受けてた。
— のもときょうこ🇲🇾「日本人は『やめる練習』がたりてない」(集英社)発売中 (@mahisan8181) June 14, 2020
この逆が今朝紹介したマレーシア人の友達に起きていて、「日本に住んだらお金がいくらあっても足りないのを理解した。恐ろしい」と言ってる。
マレーシアに来ると、「売る気のなさ」にびっくりされる方もいます。そして、「マーケティングがあまり効率的でない」のがこんなに楽なのかと理解したのです。
息子はよく日本のお菓子とマレーシアのコンビニのお菓子のパッケージングの違いを指摘しますが、こんな感じです。
日本の方は「弾む噛みごこち!」「コーラ味」「きゅんとすっぱい!」「スパイシー感UP!」「ビタミンC入り・食物繊維入り」、しかも「写真は味のイメージです」と注釈のついた写真がついています。
右のマレーシアの方は、「フルーツ・フレーバ・キャンディー」「オリジナル」だけ。
感心するほどに「砂糖の塊」か「小麦の塊」を売るのが上手なんです。
同時に、マレーシアも先進国入りを目指しています。いつか日本のようになるかもしれません。
ファイナンシャル・プランナーのいちのせかつみさんによれば、家計が破綻する人には「無駄遣いはしていない。でもお金がない」というケースが多いのだそう。コンビニなどで「チョコチョコ買い」をする人の家計が破綻していると書いています。
確かに安い製品でも、全部釣られて買い物していたら、あっという間に破産してしまいます。先に紹介したマレーシア人ブロガーのアリサさんも、日本には魅力的な製品や限定商品が多すぎて、借金に手を出さないのは大変だと言ってました。
マーケターは「悪者」なのか
ただ、じゃあマーケターが悪いのか? っていうとそれも違う気がします。
資本主義では誰もがものを売って生きているので、経済が発展すればするほど、営業やマーケターは貴重です。そして、日本には優秀なマーケターが多いんだと思うんです。
しかし、マーケターが溢れる世界って、消費者にとっては大変です。
すでに習慣や常識になってしまった戦略が多いと、「仕組み」に気づくことも難しいです。
私もそうで、大学を出たらすぐに「化粧しないとお肌ボロボロになりますよ」って「勉強会」に連れて行かれたり、「一気飲み」の習慣を強制されたり、クレジットカードを先輩に作らされたり、保険屋さんが会社に来て占ってくれたりしました。それが「普通だ」と思ってたのです。
マレーシアに来て、「日本よりGDPがずっと少ないのに、人々の顔が明るいのはなぜだろう?」と不思議でした。
日本の場合競争が激しすぎ、マーケティングが非常に巧いので、消費者は大変なんだなって気づいたのは、つい最近のことです。
経済発展が幸福に結びつかないわけ
経済が発展している場所では、心理学を駆使した完璧なマーケティングが溢れていて、いつも心が飢餓状態なんだそうです。
マスメディアを中心にした、膨大なコマーシャリズムの蔓延によって、私たちは日々脅され、不安をかき立てられている状態と言ってよいのです。
心理学のプロがいろんな手口を街やネットで仕掛けてくる中、全ての欲望を断ち切るのは大変難しい。だから、ある程度お金を稼いで、バンバン使って、というライフスタイルになる。
それで楽しくて、お金も十分にあるなら、何も問題はないのかもしれないです。ただ、お金の少ない庶民が日本で「収入の範囲内で慎ましく」生きていくには、宣伝の誘惑をある程度断ち切る心の強さが必要なのかも。さもないと「足りない」「十分じゃない」と苦しむことになるのかもなぁ。
しかも流行に乗れないと仲間外れになったりします。
私は流行しているものに興味が持てず、同世代との接点がいつも見つけられず、対応しているフリで誤魔化してきました。
以前は新商品は必ずチェックするような生活で、そういうことが自分は好きなんだと思っていたのですが、今は全くそんな話をしない世界にいるので、テレビもあまり見ないし、新商品も知りません。自分はこれが好きだと思ってることが、実は周りに合わせるためだっただけって結構あるなと思っています。
— ゆらりんこ (@en_ww) June 14, 2020
こんな意見もありました。
小中学校の頃テレビ禁止で皆が見てる人気番組を見れず、毎日のように疎外感を味わってた。
— 整理収納の母 sugamari (@sugamari_spirit) June 14, 2020
この経験から「流行が嫌い」になったのかも。良いのか悪いのか分からないけど… https://t.co/F6BSK47SvP
同調圧力や「みんな持ってる」もありますよね。
流行りに乗れなかったり、ハマらなかったり、乗り遅れたり、興味を持てなかったりしてきたので、同調圧力的な広告とかマーケティングに辟易していたんだと思う🤔
— ヨウコ (@chariandyoko) June 14, 2020
節約とか質素倹約以前に、私は割と捨てられない気質なので物理的な買い物には慎重になれたのは良かったかな🤔🤔🤔 https://t.co/15E3VNjkkV
先進国で頑張って稼いでも、毎日のように欲しいものが次々に出てきて、いつも「足りない」状態は不幸だよね。働きすぎた疲れを「いやす」ためにまたお金が必要になる状態もしんどいと思う。
— のもときょうこ🇲🇾「日本人は『やめる練習』がたりてない」(集英社)発売中 (@mahisan8181) June 14, 2020
幸福っていうのは、今あるものでそれなりに満足してて、その状態でオッケーなことじゃないのかなー……。😇
で、ここから抜ける方法の第一歩が、「自分たちは高度に発達した消費社会に生きているんだ」って「気づく」ことなのかな。
先進国ならではの悩みなのかもしれません。
それでは良い1日を! また明日!
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