筋トレをしても姿勢は良くならない?
私は背中が丸まってて…、姿勢が悪いから…、それが原因で腰が痛いんだから、腹筋や背筋をつけようと筋トレしてます!という言葉をよく聞きます。
しかし、姿勢をよくする為にやっている筋トレで、姿勢を悪くしているとしたら?
そもそも、なぜ姿勢が悪くなってしまうのかを考えると、筋トレは必要ないとわかると思います。
なぜ背骨はカーブしているのか?
上の図は、人の背骨にみられる自然なカーブです。一般的に”姿勢が悪い”というのは、下の図のように、前方へのカーブがなくなり、バランスをとるために背中の部分の丸みが強調されたものです。
では、なぜ背骨の自然なカーブがなくなってしまうのでしょうか。それは、赤ちゃんと、老人を対比させるとすごいわかりやすいです。
赤ちゃんには、成人に見られるような背骨の自然な前方へのカーブはありません。成長していくにつれ、つまり歩くようになり、身体を支えるために背骨の前方へのカーブというのは必要となるのです。
上の図は年齢毎の姿勢の変化を示したものですが、年を重ね、移動能力が衰えていくと背中が丸くなっているようにも見えます。
歩く量と姿勢の良さは比例する
写真は、終戦後も29年間、フィリピンのルバング島(ジャングル)で戦い続けていた小野田寛郎さんです。
NHKでも特集を組まれていますが、もう晩年に近いというのに、フィリピンのジャングルで歩き続け(生き続け)ていた小野田さんの姿勢の良さは印象的でした。
赤ちゃんと、老人の姿勢の比較、小野田さんの例などを考えると、背骨の自然なカーブはやはり歩くことで、身体を支えるために存在していると推察されます。
そして、今の現代人はどうでしょうか?
通勤には、自転車、電車、バス、車を使い、仕事の内容もデスクワークで歩かない…。
1日に2万歩を超えて歩く方は、一体どれほどいるでしょうか?
2万歩というとすごいように聞こえますが、たかが10㎞程度です。今では多いように感じますが、戦後の中学校の修学旅行ではもっと歩いていました。
筋トレは姿勢とは関係がない?
そもそも、姿勢と筋力は関係があるのでしょうか?
筋肉とは、運動するためのモーターとして進化してきました。一方、骨は身体を支える・内臓を保護するといった、目的のために進化してきました。
目的から考えると、姿勢と関係があるのは骨の役割です。筋肉がないから姿勢が悪くなるのではなく、歩かなくなったり、背骨や骨盤の歪みなどで、背骨の構造としての支える力が弱くなるから、姿勢が悪くなるのです。
筋肉は動きのモーター(動力)として働くためのもので、姿勢を支えているのは骨の支柱としての力です!つまり、筋肉は姿勢が悪くする原因ではありません。その筋肉をいくら鍛えたところで、姿勢が良くなったり、腰痛が予防できるものではないと言うことです。
また、筋トレをするデメリットとしては、筋トレをしている動作が上手くなると言うことです。
どうゆうことかと言うと、スクワットをすれば、スクワットの動作が上達するのであって。スクワットがいっぱい出来るようになろうが、歩くときの動きとはかけ離れているので、歩くのが上手くなるとか、歩きの質が良くなることとは関係がないと言うことです。
腹筋が100回できようが、背筋が100回できようが、それが10㎞歩けることとは何も関係がないのです。
その証拠に、サイクリングや自転車競技をする方は、自転車で100㎞走ることができ、太ももの筋肉がムキムキに発達していようが、歩くのは苦手ですぐ疲れてしまします。
姿勢を良くするには、”正しく歩く”!
では、姿勢を良くするには、どんな運動がいいのでしょうか?
良い姿勢とは、背骨のカーブがあることだと述べました。そして、背骨のカーブは歩くことで保たれているのです。
なので、姿勢を良くするには、『正しく歩く』ことが大切になります!
ただ距離を長く歩くのではなく、『正しく歩く』です!
…今回は長くなってしまったので、正しく歩くことについてはまた次回にお伝えしたいと思います。
お付き合いいただき、ありがとうございました!
少しでもお役に立てるような情報の配信に務めていきたいと思いますので、よろしくお願いします(^ ^)
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