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教員になった教え子と再会して言われたこと

何となくお気づきの方もいらっしゃるのかもしれませんが、私もそろそろ中堅になり、若い頃の教え子が教員として教壇に立つことも出てきました。

そして、実際に職場の話を聞いたりすることも出てきました。

生徒との関わり合い方とか、教材の作り込み方とか、いろんな話をするのですが、なかなかどうして立派に教員をやっていると思います。

もっとも、まだ担任経験もない、部活動も担当していない状況で、正規教員としての業務を全てこなしているのかと言われると話は違ってきてしまうのですが。

少なくとも、授業に関係することについては、日々の授業も、教材作成も、教材研究も、テスト作成や評価計画なんかも、ちゃんと頑張っていて安心しました。

そんな話をしていた際に、ふと教え子の口から出てきた一言は

教員になってみてわかったんですけど、本当に先生たちって凄かったんだなって改めて思いました‥

というものでした。

もちろん、教え子も自分がまだ担任の経験がなかったり、授業で手一杯になっていることは自覚しているので、それを踏まえての発言だったのかもしれません。

私個人としては、教え子が授業でやっている内容や、生徒との接し方、問題行動への対応やその後のフォローの仕方も含めて、十分に教員としてやっていると感じていました。

しかし、教え子は教え子でなかなかにストイックなので、まだまだ自分が半人前だと思っているようでした。

だからこそふと口をついて出てきた言葉だったのかもしれません。

現状、授業とそれに関連する業務についてはよくやっていますが、教員のお仕事は残念ながら授業だけではありません。

(私も以前ネタでこんなツイートをしたこともありますが)

教員として安定してくるのは、一通り全学年、全単元の授業を経験してみて、自分の教材や教え方がわかってきてからなのかもしれません。

授業に対する準備時間は、担任その他の業務と同時並行でやることになるとどうしても時間を十分に確保することが難しくなってきます。

正規教員としての身分の安定性などは魅力的ですが、同時並行で仕事をして心身の不調を招いてしまっては元も子もありません。

私自身も若い頃の無理をしまくって体調を崩したことはよくありました。

そんなことを考えていて、やっぱり現状の日本の教員に対する労働環境や業務内容については、まだまだ改善の余地はあるし改善しなければならないことはたくさんあると感じてしまいました。

私自身は途中から私学を渡り歩いて自分で納得できる職場環境に落ち着けたからよいものの、万人が全てそういう環境を手にすることができるわけではありません。

公教育がもつ役割もありますし、その質が低下してしまうと、自分の子ども世代が不利益を被ってしまいます。

教え子から言われた一言が嬉しくもある反面、悶々とさせられる側面もありました。

もちろん、早急にどうこうできるわけではないのですが、とりあえずは同じ教員として、共通の仕事の話ができるようになったことが嬉しいと感じてしまいました。

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