見出し画像

要求書

部活顧問を断わったときの要求書です。
結果は、断ることができました。
パワハラは受けました。
参考まで。

 近年、教職員の長時間労働の実態が知られるようになり、「働き方改革」が叫ばれています。しかしながら、上からの改革だけでは真の多忙化解消を達成することは困難です。
 また一人一人の生徒の「人格の完成」につながる教育を実践していくためには、安易な前例踏襲ではなく、日々変化する状況に対応していく必要があります。今後も様々な問題の改善のため、現場の教職員の立場から意見をあげていきたいと考えています。
 上からの改革と下からの改革が響き合ったところで、真の改革ができると考えます。折に触れて、意見交換の場を設けていただくとともに、下記の要求についての回答をお願いいたします。


1 勤務時間に関することについて
1) 超勤4項目を周知し、一人一人に勤務時間を意識させてください。
2) 多忙化解消のために、仮に教員の善意から申し出があった場合でも安易に業務を増やすことは戒め、積極的に業務の削減を行うよう指導してください。
3) 事実上休憩時間がとれないこと、職員会議及び学年会議の延長、突発的な生徒指導などに伴う超過勤務について、「適切な配慮」をしてください。調整取得を申し出やすい環境を作ってください。
4) 超勤4項目に当たらない朝の交通指導や修学旅行時の早朝のバス誘導などについて、過度の負担にならないような対策を講じてください。

2 部活動について
1) 全員顧問制をやめ、部活数の削減を検討してください。
2) 学習指導要領に示された、本来の部活動の目的とあり方を教員・生徒・保護者に周知してください。

3 生徒の人権保障について
1) 教師による暴言などについて、一人一人の意識を高める環境を作ってください。
2) 校則の内容を再検討し、生徒の健康に関するものや人権を侵害する可能性のあるものについては早急に改善してください。
3) 生徒の「意見表明権」を大切にする学校環境を作ってください。

4 民主的な職場づくりに関して
1) 管理職からはもちろん、職員間でも威圧的な指導がない環境を作ってください。
2) 道徳、総合、学活などについて、過剰な形式の統一は行わず、一人一人の教員が本当に生徒のためになる授業を考えられる環境を作ってください。

以上



付記
 働き方改革の実現には、部活改革と職員の意識改革が必須であると考えます。
 部活動に関しては、教員それぞれの価値観も家庭環境も様々です。その中で価値観をぶつけ合っても不毛な対立しか生まれません。個々の価値観ではなく、法を基準に考えたとき、無償労働の強制は違法です。この違法状態を正すためには、部活顧問をする・しないの選択権を各教員に与えるしかありません。今すぐには無理でも、将来的な実現を見据え、全員顧問制やめることと、計画的に部活数を削減することを提言します。その第一歩として、まずは私自身が「部活顧問を引き受けない」という決断に至りました。長い間、考え悩んだ上での決断ですので、ご理解いただきたいと思います。
 教員の仕事はやろうと思えば無限にあり、かつ残業代が支払われないことから、「いくらやっても構わない」という意識になりがちです。生徒のために「やった方がいいこと」であっても、それが積み重なることで他の業務が圧迫され、教育活動全体の質が落ちてしまうことは多々あります。しっかり休み、リフレッシュした頭で、本来の教育の目的について、一人一人がじっくり考えることが教育の質を上げていくために必要であると考えています。これについては、3月18日の文科省通知の内容とも完全に合致していると考えます。私の方からも先生方に呼びかけていきますので、ご承知おきください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?