『いじめ・不登校「先生、その対応間違ってます!」――保護者とつくる“こどもまんなか”の学校9つの秘訣』
いじめ重大事態調査委員長経験44件の臨床家である著者は、本書執筆の思いをこう語ります。
「一言で述べると、『いじめや不登校への対応が変だよ。学校・保護者が手を取り合って正していきましょうよ』ということになります。この流れをこのまま放置したら、学校教育だけでなく日本社会全体に多大な悪影響を与える」。
いじめ・不登校を解決に導く最大のポイントは学校と保護者との関係づくりです。本書では保護者との連携・協働を実現する9つの秘訣を具体例をあげ提案していきます。
目指すものは、「保護者クレーム」から「クリエーション」へ、です。
【著者からのメッセージ】
「いじめがあっても学校は何もしてくれない。隠蔽さえする」
「酷い学校なんて行かないという選択こそが正しい」。
このような「いじめ物語」「不登校物語」がまことしやかに流布され、クレーム問題に新たな「追い風」を送っています。
保護者クレーム問題の「これまで」を総括すると、確かに、学校・教師の不手際が目立つ事例も多々あります。しかし、大多数の保護者は学校・教師を信頼し、ともに手を携えて「子供の幸せ」のために粉骨砕身しています。
保護者クレーム問題を通して、学校が改善を図ったり、教師が対応姿勢を改めたりするなど、プラスの効果もあります。一方で、理不尽な苦情・要求を繰り返す一部の保護者の問題点も指摘されます。その要因・背景に踏み込んではならない等の「タブー」がそれを助長します。
今、やっと気づきました。「タブー」を生み出した「物語」の存在に。
このままでは、「こどもまんなか」を標榜しながら、子供が脇に追い払われてしまいます。「子供の最善の利益」を保障するには「物語」の書き換えが必要です。
本書では、いじめ問題と不登校問題を取り上げ、「これまで」の保護者クレーム問題と決別し、「これから」は、保護者との連携協働こそが、子供を取り巻く多様な問題の解決に必要不可欠であることを確認していきます。
本書「はじめに」より
嶋﨑政男(日本学校教育相談学会名誉会長/神田外語大学客員教授)著
四六判/176頁/2024年7月19日発売
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