【甘い玉子焼き】ていねいに書く雑文~その127~20221002
【甘い玉子焼き】
お弁当のおかずの定番、玉子焼き。我が家というか実家の玉子焼きは甘いやつ。甘いものがご飯のおかずになるのかどうかという話は別として、わたしは甘い玉子焼きが好きだ。ちなみに、玉子と卵のちがいは、玉子が調理したものなんだとか。
玉子焼きこそ、おふくろの味ってやつの代表格な気がする。あとはなんだろう、お味噌汁とか炒飯とかカレーとか。そのへんかな。
玉子焼きが甘い派かしょっぱい派かは、大きく好みが分かれるところだと思う。わたしはどちらも食べられるけど、「甘い玉子焼きなんて意味不明」なんて人も多いだろう。オムライスで使う玉子の味をどうするかってのと似てるかも。
たぶん、甘い玉子焼きに慣れ親しんでなければ、甘い玉子焼きは敬遠したいものな気がする。最近知ったけど、ウチの妻は甘い玉子焼きが苦手だ。だからオムライスの玉子も甘くしない。我が家のお料理担当はわたしだが、甘い玉子焼きは自分用にしか作れないってことになる。ちょっと残念だけど、大した問題じゃない。
甘い玉子焼きが好きな人は、甘い玉子焼きの話をするときに「うっとりと幸せそうにしてる」という話を聞いたことがある。そう言われれば確かにそうかも。懐かしい味に思いを馳せてうっとりしているんだろう。わたしも今、なんだかにんまりしてきた。
世の中には甘くない玉子焼きの方が多いと思う。玉子焼きのボス的な存在である出汁巻き玉子もしょっぱいし。お寿司屋さんの玉子を甘いと思う人もいると思うけど、甘い玉子焼きの甘さはあんなものじゃない。ウチの母いわく、卵1個につき大さじ1の砂糖だそうだ。
こないだ自分で作るときに「それはさすがに砂糖入れすぎだろ」と思い、砂糖を控えめに作ってみたところ「物足りない感」がすごかった。甘さはケチってはいけないと学んだ。甘さ控えめのケーキがあっても、おいしくないはずだしね。
コンビニやスーパー、お弁当屋さんなど、さまざまなお弁当にの角っこにちょこんとある玉子焼きも甘くはない。だから、「甘い玉子焼き」は実は希少性が高い。買えないんだもん。作るしかない。
作るしかない甘い玉子焼き。自分で料理をしない人なら作ってもらうしかない。玉子焼きぐらい自分で作れという意見はおいといて、パートナーなりお友達なりに作ってもらうとしても、その人が「甘い玉子焼きなんて意味不明」ってことは十分にあるし、たぶんその可能性の方が高い。
そしてなんだかんだ作ってもらっても「卵1個あたり大さじ1の砂糖」は、入れないだろうから「物足りない」と感じてしまう。
そうなると「あぁ、オカンの甘い玉子焼きおいしかったな・・・」と「うっとり」してしまう構図ができあがる。
今後、玉子焼きの話をするときには、いい歳したおっさんが遠くを見て「うっとり」していても、ぜひ許してあげてほしい。
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