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【大人の証】ていねいに書く雑文~その68~20220804

【大人の証】
むかし「おとなのふりかけ」っていうふりかけがあった。ごはんにかけるやつ。たぶん永谷園。小さなこどもが「おとなはおいしそうなものを食べてズルい」みたいな感じのCMだったのを覚えている。

今回は、大人としての中身の話ではなく、味覚の話をしようと思う。
わさびや中辛のカレーとか、辛いものが食べられるのは大人から。わさびとかクールミントガムとか、甘くない歯磨き粉とか、そのへんは味覚が成長したから食べられるようになる。

関係ないけど、キッズのころは当然カレーは甘口。大人用と子ども用でカレーを分けるなんて聞くけど、ウチはそんなことなかった。
ふむ、その代わりか好みなのかは知らないけど、親父はカレーにウスターソースをドバドバかけていた。そういやポテトサラダにも、焼き飯にもかけてた。今「え~?」って思ったかもしれないけど、やってみると旨いよ。

話を戻して大人の味覚の話に。辛さは大人でも好みが強く出ると思うけど、苦味を楽しめるのは大人ならではな気がする。
カキフライは、キッズのころまったく興味なかったけど、今はかなり好きだし。これはたぶん、酒飲みになったからかもしれんけど。

苦味といえばサンマ。「サンマの苦いところが好き」っていう人もいるみたい。まぁ、わたしもキライじゃない。シーズンには家でサンマを焼くことがある。フライパンで。サンマの苦いところは要は内臓だ。丸ごと焼いて、食べるのもいいだろう。でも、ほとんど残っていないウロコなんかを取りながら、ふと気づいたことがある。

「あれ?内臓食うってことはサンマの食道やら胃も腸もあるよな」と。ふむふむと。お肉屋さんじゃないんだから、洗って処理されてるわけじゃないし。
「ほう、下手したらサンマが食べたものが胃や腸に残っていますよね?」と。
そう考えると、取った方がいいかななんて思うわけで。処理の仕方にもよるんだろうけど、不器用なわたしには全部取るか取らないかっていう選択しかできない。じゃあ取ろうかな、って感じ。

「苦い経験」なんて表現をすれば、それは「辛かったこと」を指す。サンマの苦味の先には、ちょっとした代償があるのかもしれない。
まぁ、そんなこと言ってたら貝はどうするんだよ、みたいなことになるが、そのへんのことは目をつむることにする。

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