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新米サポーター スタジアムへゆく⑤ 2022年10月1日第31節鳥栖戦(J1第31節 アウェー)

 サッカーをしたことも観たこともなかった記者が、熱烈な京都サンガF.C.サポーターである職場の先輩に連れられて観戦に行きました。すると、自分でもびっくり、とても楽しくてはまってしまいました。いまだにルールはほとんど分かりませんが、昨シーズンのサンガ観戦を振り返り、観戦にはまっていく過程を絵と文でお届けします。

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やって来ました、初遠征!

 ついに、初めての遠征に行きました。行き先は佐賀県の鳥栖。イラスト担当の伊藤和佳奈さんも一緒です。午前9時50分にJR京都駅に集合し、新幹線に乗り込みます。博多駅で明太子がのった海鮮丼を食べ、急行に乗り20分。鳥栖に到着です。初めてのアウェーにわくわく。鳥栖のホーム・駅前不動産スタジアムは、サンガスタジアムより(たぶん)観客席に傾斜があるからでしょうか、席につくと、風が吹き抜けてとってもいい気持ち。

鳥栖カラーがよく目立つ駅前不動産スタジアム(撮影・薄田和彦)

 きっすい先輩によると、そろそろ成績がやばいらしい。J2降格が現実味を帯びてきて、ホームと比べるとずいぶん少ないサンガサポーターが、ゴール裏の観客席で「HUNT3」(勝ち点3を狩りに行く、2021年のチームスローガン)というメッセージを掲げています。

 この頃、一部エリアで声出し応援が可能になっていたので、初めて応援歌を聞きました。何種類かある中で、記憶に残ったのはビートルズの「イエローサブマリン」のリズムで歌うやつ。いつか私も観客席で歌いたいです。

なんか知らん間に勝ってました

 試合は1―0で勝利。何度もピンチに見舞われたけれど、ふとした瞬間に1点入りました。正直ゴールシーンをはっきりと思い出せません。見ていたはずなのに、「海鮮丼おいしかったな」とか、「明日の朝ご飯はなに食べよう」とか考えていたからでしょうか。翌日の京都新聞朝刊によると、「前半17分、こぼれ球を拾った豊川が相手をかわし、左足でゴール右隅を射抜いて先制した」とあります。引用で補っておきますね。

 ともかくそのままサンガが逃げ切り、ほくほくとした気持ちで帰路につきました。

スタジアム観戦した試合、負けてませんので!

 みなさんお気づきでしょうか。これまで私と伊藤さんが観戦した試合は、1度も負けていません。同点はあります。きっすい先輩は私たちを「勝利の女神」と呼んでくれます。女神…照れますね。

 夕食は博多のもつ鍋屋さんで祝杯です。スープはみそとしょうゆの2種類。どちらもおいしかった。この日は博多で1泊、翌日出勤する私は伊藤さんと午前中に少し観光して、お土産に「にわかせんべい」を買って帰りました。


文・加藤 華江
イラスト・伊藤 和佳奈

加藤から

 京都駅から博多駅まで、伊藤さんとずっと話していました。お昼ご飯はどこで食べるか、最近気になっている陶芸家さんの話などをする中で、仕事の話になりました。当時、絵を描くことから離れていた伊藤さんと、記事を書くことから離れていた私。「そのうち2人で何か企画ができたらいいね」と話しました。このときは具体的な内容は浮かんでおらず、まさかこの連載をすることになるとは思っていませんでした。フラグとはこういうことなんだなぁ。

伊藤から

 そうそう、私も新幹線の中で語り合ったことがずっと頭の隅っこにありました。だからその数ヶ月後に加藤さんから連載のお誘いがあったときは、じんときました。フラグ回収とはこういうことなんだなぁ。加藤さんの原稿を元に、「サッカーのルール分からないよねぇ」とか言いながらゆるゆると打ち合わせをするのも楽しい時間でした。

2人から

 1年遅れのサンガ観戦記をここまでお読みいただき、ありがとうございました。記事を書くために改めて観戦を振り返ると、大小さまざまですが、毎回何かしら楽しい出来事が発生していたことに気がつきました。そしてルールすらよく分からない私たちですが、何回か生で観戦するうちにサンガ愛が芽生えました。引き続き、スタジアムに足を運びたいと思います。

 「スタジアムに行ってみて。きっとサッカーを好きになるから!」。絵と文でそんなメッセージを伝えられていたらうれしいです。

アウェーで応援するサンガサポーター(撮影・辰己直史) 


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