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コラム①タンポポのそっくりさん!?

こんにちは。ついに梅雨入りですね。家の前のアジサイも咲きました。さて、今回は少し趣向を変えてコラムという形で身近な植物をご紹介します🌱

◆背高ノッポのタンポポ

突然ですが、この花の名前を知っていますか?

ナガイブタナ



私がこの花を知ったきっかけは春先の散歩のとき。背の高いタンポポが群生しているぞ?ということに気がつきました。帰ってきてからネットで調べましたが見つからず。植物図鑑を開くと、そこには驚きの名前が・・・


『ブタナ(豚菜)🐽』(別名:タンポポモドキ)


ちょっと・・・😅タンポポのそっくりさんにしてはあんまりな名前💧

綿毛までタンポポそっくりですが、タンポポとは一本の茎から枝分かれして花をつけること、葉っぱの表面にゴワゴワの毛が生えていることで見分けられます。

ワタゲ

それにしても、なぜこんな名前がついているのでしょうか?

◆異国育ちの外来種ブタナ🌴⛵

実はこのブタナ、フランス生まれのフランス育ち。現地でついた『豚のサラダ』という名前が日本でも残っています。日本では食べる習慣はありませんが海外では人間界にも食されていて、ボイルにサラダにお浸し、根っこを炒ってハーブティー・・・などなどすべての部位が色々な食べ方で親しまれているそうです。

ブタナのように人の手によって海外から持ち込まれた生物を外来種といいます。現在日本に生息する外来種は2000種類以上。そのうち1500種類が植物です。日本に生息する植物は約4000種なので外来種は日本の植物の3分の1以上を占めていることになります。

黄色い絨毯のように群生するのが特徴のブタナ。住宅地のちょっとした隙間にも連れ立って生えます。そのブタナが初めて日本で確認されたのは昭和初期の1930年代。北海道でのことです。しかしなんとその翌年には神戸の六甲山でも確認されていました。そして日本にきてから丸1世紀も経たない間に北海道から本州までのあちこちで生息するようになりました。すごいバイタリティですね。

◆外来種ってわるいやつ?👾

最近では外来種がニュースやテレビ番組で取り上げられることも増えてきました。でも話題になるのは生態系に害を与えるような悪い話ばかり・・・。正直、あまりいいイメージがないですよね。人が外国から連れてきた生き物というのもなんだか聞こえが悪いです。

では外来種はわるいやつなのかというと、そうではありません。中には問題になっているようなものもいますがごくわずか。大半は日本にもともと住んでいる生き物(在来種)とうまく共存しています。

実は生物の持ち込み自体は昔からよくありました。なんと古くは平安時代、日本が唐に遣唐使を送っていたころから記録が残っています。農作や林業などの目的で意図的に取り入れたものもいれば、それらで使う機材に種としてくっついて知らないうちに入ってきたものもいます。

とはいえ、当時の日本は外国との交流が今ほど多くなく鎖国もしていたため、持ち込まれる生物は今よりも種類も数もわずかでした。しかし鎖国が解除されたのを機に国際交流がいっきに増え、さらに産業の発展も相まって国と国の間を行き来する生物がいっきに増えました。ブタナもそのひとつです。

◆外来種とうまく付き合おう🤝🍀

ここ数百年で生態系は刻々と変わってきました。もしも昔の人が現代にタイムスリップしてきたら高層ビルの景観や人々の暮らしぶりだけでなく、身の回りの生き物の顔ぶれの違いにもびっくりするかもしれません。

外来種は親しみやすい種類が大半ですが、その中には問題になるものがいるのも事実。彼らは人間によって生み出され、人間がきっかけで悪者にされています。私たち人間が生態系のカギを握っている。それを忘れずにいることが外来種とうまく付き合うことへのカギでもあります😉

◆おわりに

外出自粛の次は梅雨と、外に出るのに躊躇する日が続きますね☔そんな時は窓から見える自然のルーツに目を向けてみるのはいかがでしょうか。きっと新しい発見があるはずです💡

お読みいただきありがとうございました😊次回もお楽しみに!

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