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オーロラ

 オーロラとは何か、その正体をご存じでしょうか。神話では、地上と天空を結ぶために神がかけた橋だと考えられていました。空に広がる謎めく光『オーロラ』ですが、その正体は少しずつ解明されてきています。


◎オーロラとは

 太陽から放出された太陽風が地球の大気圏に突入したときに発せられる光のことです。発生の仕組みはいまだ解明されていません。


◎オーロラの種類

 形はさまざまに変化します。最もよく知られているのはカーテン状オーロラで、縦にヒダがあり下緑の形がはっきりしているというのが特徴です。
また、何十分もほぼ動かないものもあれば、カナダからアラスカまで約10分で移動するものもあります。
しかし、厳密にはオーロラは動いていません。
街灯の電光掲示板のように光る部分が次々と変わっているために移動しているように見えるのです。


◎ブレークアップ

 突然、空の一点から光があふれ出して、四方八方に広がり全天が覆いつくされる現象を『ブレークアップ』といいます。
いつ起こるかわからない数分間の貴重な現象であるブレークアップは、見た人を一発でオーロラの虜にさせます。


◎星座×ワインのおすすめ

 僭越ながら、J.S.Aワインソムリエ資格を所有している私なりに、ピックアップした星座を連想させるワインを紹介していきます。
今回ピックアップするのは、うしかい座です。春の星座で6月下旬が見頃です。

うしかい座

 うしかい座は巨人族の一人アトラスがモチーフです。大神ゼウスに敗れ底なし穴に閉じ込められた巨人族ですが、アトラスは温厚な性格が認められ、天を支えるという大切な仕事が与えられました。
天はとても重く、その辛さに耐えかね石になることを選んだほどでした。
その姿は、アフリカ大陸の北西にそびえるアトラス山脈として今も見ることができます。

連想したワインは南アフリカの「ボルドーブレンド」という赤ワインです。
・地域:南アフリカ
・主要品種:ボルドーの主要品種(カベルネ・ソーヴィニョン(CS)、メルロー、その他)

南アフリカ国旗

・特徴と理由
〈ワイン〉
ボルドーブレンドは、CS筆頭にボルドーで栽培されている品種をブレンドしたワインです。
〈神話〉
近くに位置するかんむり座やりょうけん座とともに紹介されることが多いです。

いくつかの品種を混合したボルドーブレンドと、近くの星座とのつながりが特徴的なうしかい座を重ね合わせました。



〈ワイン〉
世界中で栽培されているCSは最も有名な赤ワイン用の黒ブドウ品種です。
〈神話〉
うしかい座は明るく輝く1等星アルクトゥールスを含んでいる星座です。
 
CSとアルクトゥールスを重ね合わせました。



〈ワイン〉
南アフリカは地中海気候でブドウ育成期は温暖な日が続きます。濃厚かつ果実味がしっかりと感じられます。
〈神話〉
アトラスは温厚な性格で天を支える役目を担ったほどの力持ちです。
 
気候や味わいやアフリカ大陸のワインであることと、アトラスの性格や特徴やアトラス山脈の由来であることを重ね合わせました。



 星座を見る時、ワインを飲む時、お互いのことを思い出しながらそのひと時をゆっくりお楽しみください。 


〈参考文献〉
赤祖父俊一(2011).『オーロラ ウォッチング&撮影ガイド』.誠文堂新光社
片岡龍峰(2015).『オーロラ!』.岩波書店
森覚(2018/2022).一般社団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)
駒井仁南子(2012).『ガールズ・スターウォッチング・ブック 星空がもっと見たくなる〜星座の物語と見つけ方~』.誠文堂新光社
永田美絵/廣瀬匠(2013).『ときめく星空図鑑』.株式会社山と渓谷社
 

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