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伏見稲荷大社の案内

伏見稲荷大社は、トリップアドバイザーで、外国人に人気の日本の観光地として1位となった場所というだけあり、修学旅行生も行きたいと思うようで、必ずと言っていいほど、子供たちのスケジュールに組み込まれる場所です。

伏見稲荷という名前の通り、京都市伏見区にあるのですが、他の観光地からは少し離れていて、1日乗車券で使える市バスや市営地下鉄ではいけない場所というのが、修学旅行生には若干のネックとなる場所です。

JR京都駅からだと、各駅停車で2駅の「稲荷」駅下車、京阪電車でも、四条から1本で「伏見稲荷駅」へ行けるので、本来はアクセスの良い場所となります。

修学旅行生たちに、交通手段の話をすると、その時点で、分からなくなる子たちも多くて。

特に地方から来ている子供たちには、先ず、JR以外の電車が走っていることが珍しいようです。

京都には、JR以外に、市営地下鉄、京阪、阪急、近鉄、ローカル路線だと、叡電や嵐電もあり、ある意味、電車の宝庫ですね。

そして、京阪電車だと、大阪まで行くことが出来ますし、JRだと、奈良に行きます。

同じところを走る電車なのに、終着点が違うのも、ややこしくなるところですね。


伏見稲荷大社に行くのなら、行と帰りの電車を京阪、JRと変えた方が楽しめるかなと思っています。

出発地がどこからかにもよりますが、行はJRの「稲荷」駅で下車。

改札を出てそのまま進むと、伏見稲荷大社の表参道、入り口の大鳥居の前となります。

ここ数年の、伏見稲荷大社は、外国人と修学旅行生で、いつ行っても人が溢れている状態でした。

改札を出るのも一苦労。

子供たちも、全員揃っているか常に確認しないといけない状態で、制服を着ている子たちは、分かりやすくて良いのですが、時々私服の子たちもいて、その時は大変。

特に、朝1番にこちらに来たら、全員の顔も服も覚えられていないので、かなり焦ります。

でも、同じく子供たちも、ここではぐれたら大変、と思ってくれているようで、ぴったりとついて来てくれるのです。(そういうところが可愛い中学生)



伏見稲荷大社は、もちろん神社なので、神社の正式なお参り方法を説明させていただきます。

先ずは手水。

伏見稲荷大社の手水舎には、外国人でも分かるように、イラスト入りで、手と口の清め方が書かれていて、説明するのにも便利です。

ここで、必ずと言っていいほど、水を飲んでしまう子がいるのですが。。。伏見の水はお酒を造る水でもあるので、きっと綺麗なはず。。。

でも、コロナ禍の影響で、今後は手水でのお清めも難しくなってくるかもしれませんね。。。


お清めの後は、本殿に向かって、参拝をします。

参拝方法は、鈴を鳴らして、お賽銭を入れて、二拝二拍手一拝。

これ、初めて経験する子には、

「絶対これおかしい」

と思うようなのですがwww

鈴を鳴らすのは、お清めのため、

お賽銭は、お供え物として、

2拝は、神様への敬意と感謝の気持ちを込めて、

2拍手は、自分が来たことを知らせるため、

その後、願い事を告げて、

最後の1拝で、願いを聞いて下さったことに感謝の気持ちでお辞儀をします。

日常生活ではなかなかない動きではありますが、

「神社での正式な参拝方法となりますので、覚えておいてくださいね」と説明させていただきます。


本殿参拝の後、人の流れに沿って、左手から本殿の裏の方へ回っていくと。。。

いよいよ、誰もが一度は見てみたいと思う、千本鳥居にやってきます。


因みに、千本鳥居と名前が付いていますが、実際には千本どころか1万基以上もあるそうだとか。

ずらりと並ぶ鳥居の様子は壮観としか言いようがないのです。

世界中から、千本鳥居の写真を撮りに来た人が、カメラを片手にパチパチと。

中には花嫁衣裳の方もおられたり。

インスタ映えの世の中になって、より一層の人が訪れるようになったのでしょうね。


はじめの千本鳥居を抜けると、奥社法拝所に出ます。


こちらには、「おもかる石」があります。

これは、願い事を思いながら、石塔の宝珠石を持った時に、軽いと感じたらその願いは早く叶い、重いと感じたらなかなか叶わない、と言われています。

大体の子供たちもチャレンジされて、その感想は色々。

軽く感じた子は嬉しそうで、重たく感じた子は、ガッカリした顔に。

要はこれは心の持ちようなんだろうなーと思っています。


さらに、こちらには、きつねの絵馬も並んでいます。

伏見稲荷大社では、きつねは神様の使いとされていて、目には見えず「白狐」と言われているのです。

そうやってみると、狛犬もきつねだったり、あちこちに沢山、きつねの姿があるのですよ。


その後、道は稲荷山へと続くのですが。。。

伏見稲荷大社のご神体は、この稲荷山で、千本鳥居も山の上まで延々と続いています。

私も1度登ったことがあるのですが、結構なハードさで、さらに軽く2時間は掛かるため、スケジュールがパンパンな修学旅行生には時間が足りないので、こちらは見送りとなります。

帰りは、再度千本鳥居を反対から抜けるのですが、鳥居を後ろから見ると、それぞれの鳥居に、会社の名前や個人の名前が書かれているのが良く見えます。

この鳥居は、実は神社の人が建てたわけでは無くて、願い事が通るように、もしくは通った、ということで、奉納されたものなのです。

京都の人だけではなく、日本全国の人が鳥居を奉納されているので、ついついみんな、ご近所の方がいないか探してしまいます。

そして、今でも鳥居は小さいもので21万円〜の初穂料で、奉納出来るようになっているのです。


千本鳥居を抜けた後は、林道を下り、本殿まで戻ってきます。そこから裏参道を通って、京阪電車の「伏見稲荷駅」へ向かいます。

裏参道から駅までは、10分くらいあるのですが、その間の細い道には、沢山の屋台やお土産屋さんが出ています。

子供たちには大変な誘惑ですが。。。基本的に買い食いしてはいけないことになっているので、目だけで楽しんでという感じとなってしまいます。

伏見稲荷大社の裏参道は、1年中、お祭りの雰囲気の賑やかな屋台となっています。

因みに、子供たちには衝撃かもしれないと、いつも説明できずにいるのは、伏見稲荷大社の名物「すずめの丸焼き」

昔行った時には、露店で思い切り焼いていたのですが、最近は表では焼かれていないようで、目にしないのですが、調べたら、今でもこの名物はしっかり伝統として残っています。

すずめを食べるようになったのは、豊作の象徴の稲を食べる大敵だからとか、お供え物のお下がりだったとか、諸説あるようですが、現代の日本では衝撃な名物ですよね。。。

私も食べたことはないのですが。。。

次回、伏見稲荷大社を案内することがあれば、この話もしてみようかな。。。



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