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◾️日本人の変わりたく無い気持ちは異常


どうも日本人というのは同じことを続けることを美徳としがちである。「石の上にも三年」ということわざのせいだろうか。

 それはさておき、同じことが素晴らしいものならまだしも、日本人は無意味なことを続けがちである。例えば飲食店で、現金オンリーのところは多い。現金は面倒だし不衛生なのになぜこだわるのか?

理由は単に変わりたく無いから。

 変わるためにはエネルギーが必要である。あれこれ新しく学ばなければいけない。面倒である。それを避ける人は多い。これは飲食業界に限らず、全業界に共通することである。
 皆が変わらないのなら困らないのだが、グローバルで見てそれが通用するはずは無い。誰かがより良いサービスを生み出せば、客は流れる。至極当然である。これは新規参入が大変多く流動生の高いIT業界では顕著である

 ▶︎ 日米企業の時価総額(2021年3月現在)の例

 IT業界は新規参入がかなり容易なため、競争が他業界に比べて圧倒的に激しい。つまり昭和的なぬるい思考ではあっという間に高生産性の企業に打ち負かされる業界である。そのため本当の意味で企業に競争力があるか比較するには打って付けの業界なのである。
日本が大周回遅れということがよく分かるだろう。失われた30年の間に日本社会に蔓延る昭和的マインドにより,日本企業は競争力を失っている

権威ある巨大企業であれば
今まで通り繁栄し続けられる

と勘違いしていたのである。気付いたらGAFAMをはじめとした米国Tech企業に日本のTech企業は全く勝負になら無くなっていたのである。そのため全然投資先として魅力が無いのである。

 SoftBankは投資ファンド的側面が強いため状況は特殊だが,この表の中の日本企業で唯一希望の光が見出せる。なぜならGAFAMのどの企業も持っていないキャリアの免許を持っているからである。この特性とメッセンジャーのLINEをかけ合わせせれば強みとなるだろう。LINEのシェアの大きい日本台湾タイや中東諸国では成長が見込めるだろう。時価総額50兆円も夢で無いだろう。しかしその他の企業は現状維持が精一杯だろう。

 ソニーはネットの成長を見誤った。米国や中国の企業との競争に敗れ,エレクトロニクス分野は完全に終わってしまっている。決算を見れば分かるがエレクトロニクス分野の売上構成比は40%程しかない。他の売上構成はゲーム映画音楽金融保険となっている。ソニーは名前はそのままで完全に別の企業に生まれ変わっているのである。この脱皮が上手くいったことで時価総額は過去最高となっているがグローバルで見れば周回遅れだろう。

 一方ソニーと同じ売上規模のパナソニックは完全にオワコン状態である。家電分野が韓国中国企業に打ち負かされてから久しいが,成長分野の創出には至ってない。手堅くB to B向け分野でどうにか規模を保っている感じだろう。成長を見込んだTESLA向けのバッテリー供給も,TESLAが自前でバッテリーを製造し始めたことから近い将来無駄に終わるだろう。松下幸之助の名言を未だに大事にしているみたいだが,そんな化石みたいな御呪いでGAFAMやBATを打ち負かせるなら是非もっと世界中に布教してもらいたいものである。富士通やNECはあれだけ半導体とパソコンで世界を席巻していたのにもはや見る影も無くなっている。

 おまけでトヨタも挙げてみたが,今のところ安泰に見えるが電気自動車の時代が確実にやってくる以上,やり方を変えなければTech系と同じ未来が見え隠れしている。トヨタやホンダといった自動車産業は唯一安泰の様に見える。ところがこれもTeslaや中華系企業のEVへの参入により、近い将来そう言えなくなる。(自動車や交通プラットフォームに関した話はまたじっくり扱おうと思う。) Teslaの時価総額の大きさがそれを物語っているだろう。

◾️日本の得意分野はことごとく崩壊

 2007年に米国のリーマンブラザーズの倒産により世界中に波及した「リーマンショック」により、バブル崩壊のツケを返せきれていない日本は再上昇不能になった。さらにIT革命も相まって、上述の様に日本のお家業の製造業は窮地に立たされた。変化を拒んだ結果である。パナソニックやソニーといった戦後のスタートアップだけでなく、日立・東芝・三菱重工といった老舗メーカーも韓国や中華系の新興メーカーにとことん打ち負かされたのである。昭和の成功体験を捨てきれなかった。しかし戦い方が変わった現代には何の価値もない。

◾️安定な業界など存在しない

 以前ならこういった国内の大手メーカーに勤めれば、定年まで安定してそこそこいい生活が送れた。そのため東大や京大の理工系の学部が大人気であった。ところが特にリーマンショック後は、不安定な情勢を鑑みてこれらを目指していた層が一気に医学部に流れてきた。そのため医学部の偏差値が急上昇したのは世間も周知のこと。医師免許があれば収入が比較的高く、失業の不安もあまり無いためこぞって優秀な学生が志望するようになったのである。

◾️医師の大半が不要になる

 医学部生や医師には一生安泰という人が多い様に思う。しかし、医師免許という世間で言われるゴールドライセンスも来る将来、価値が急落するかもしれない。
 なぜなら指数関数的に成長するテクノロジーにより医師が不要になるからである。

「放射線科医と病理医は不要に」
それは第一段階に過ぎない

 様々な医師が不要になるだろうが、第一段階に不要になるのは確実に放射線科医と病理医である。なぜなら両者が処置を必要とせず、画像診断をメインにするからである。これはクラウド上で世界中で繋がったAIが即座に処理出来るからである。こんなこと言うと、両の医師が猛反発するだろうがこの流れは止められない。
 例えば、1日10時間診断もしくは勉強する病理医がいたとする。年間で300日それを続けるとする。学習できる。一方で世界中にクラウド上で繋がったAIが1000万台あるとする。これらは休みなく学習できる。学習時間を雑多に計算すれば以下の様になる。

⚫︎人間: 10(時間)×300(日)
=3,000(時間)/年

⚫︎AI: 24(時間)×365(日)×1,000万(台)
=876億(時間)/年

これはまだ序の口である。なぜなら指数関数的に成長するテクノロジーによりこれを遥かに凌駕するスピードでAIが学習を続けるからである。人間が追いつくことは不可能である。2020年〜2030年の変化は2010年〜2020年の変化を圧倒的に超えるのである。初等関数を学習した人なら誰でもイメージが付くと思うが、以下の様に成長スピードはどんどん上がっていく。

他科の医師も安心してられない。ヒューマーノイドロボットの進化により、処置も人間の手を介さず可能になる。いつそんな世界が訪れるのかは予測出来ない。しかし必ずその世界は訪れる。

◾️今日から変わろう

どんな業界も今まで通りにはいかない。

 変わらないといけないのである。まずは日々の生活を変えよう。みんなと揃えて無意味なことを繰り返していないだろうか?本当に今やってることは意味のあることだろうか?常に自問自答しよう。
 昨今のコロナ禍でZoomなど同期コミュニケーションツールを使う人は多い。流行りに乗れという感じなんだろう。それはベストな選択肢か?残念だが答えはNOである。もちろん空間を共有しないための一歩としては、多くの人にプラスであったと思う。しかし時間を共有する必要はあるか?わざわざ同じ時間に仕事をする必要無いはず。LINEやSlackなどの非同期のメッセンジャーで十分である。

空間と時間から自由になれ!!

是非多くの人に気付いてもらいたい。今日から変わろう。
 こんな風に変えるべきことは山ほどある。早く気付いて変えていこう。

◾️未来は誰にも分からない

AIに職を奪われるのか?

そんなことを心配しても仕方ない。テクノロジーは指数関数的に成長する。したがって誰も詳細に未来を予測は出来ない。つまりいくら我々普通の人が考えても無駄なのである。むしろどんな未来が来ても対応出来る様にしなければならない。日本人の多くは変化を拒む昭和的マインドを美徳として持ち続けている。それを今から変えよう。危機感を持った人は強い。余裕を持って未来に備えられる。残酷な未来が来ようともきっと切り抜けられるだろう。中にはむしろ大きく変化する未来の世界を楽しむことが出来る人もいるだろう。我々Kyoto Chillもそうなれる様に、日々努力を怠らないようにしたい。素晴らしい未来が訪れることを期待しながら。

(未来のテクノロジーについてはまた詳しく記述したい。)

𝑲𝒀𝑶𝑻𝑶 𝑪𝑯𝑰𝑳𝑳™️(東大生 • 医大生) Director 


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